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掲載日:2023年7月14日

令和5年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(武田和浩議員)

中学校の保健体育「武道」での空手道授業の実施について

Q 武田和浩 議員(民主フォーラム)

 中学校の学習指導要領において、「武道」につきましては、第1、第2学年の保健体育での必修化が明記され、平成24年度から完全実施されております。「武道」は、武技、武術などから発生した日本独自の文化であり、相手の動きに応じて基本動作や基本となる技を身に付け、勝敗を競い合う楽しさや喜びを味わうことができる運動です。
また、日本武道協議会が平成20年に制定した「武道」の理念にありますとおり、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養うことができる運動であると思います。
「武道」の授業では、柔道、剣道、相撲のうち1種目を選択することになっていますが、学校や地域の実態に応じて、空手道やなぎなた、弓道、合気道、少林寺拳法なども履修させることが可能です。
公益財団法人日本空手道連盟は、空手道授業の実施に向け、指導者用の教本を作成しており、授業は、礼法や基本、形を中心に行い、組手や寸止めは行わないため安全性が高く、学校、生徒、保護者、共に安心できること、体育館や多目的教室など場所を問わず実施できること、投げる、組むなどの直接の接触がないため、ソーシャルディスタンスを保ちながら実施できるほか、男女共修でも行えること、特別な用具や防具をそろえる必要がないため、保護者の経済的負担が軽減できること、運動が苦手な生徒や障害のある生徒も、ほかの生徒と同じように授業ができることなどの利点を挙げ、授業への採用を推進しています。
公益財団法人日本武道館が全国の国公立中学校を対象に実施した令和2年度のアンケート調査によりますと、「武道」の種目別の実施率は、柔道が52.7%と過半数を占め、次いで剣道が34.9%パーセントと、柔道と剣道を実施した中学校が合わせて9割近くに上る一方、空手道は複数回答を含めて3.0%にとどまっています。
また、全日本空手道連盟の調査によると、令和3年度に空手道の授業を実施した中学校は、同連盟による学校訪問プロジェクトや総合学習での実施校を含め、全国で493校、本県では、川口市立岸川中、和光市立第三中、埼玉大学教育学部特別支援学校、越生町立越生中の4校にとどまっているのが現状です。
一昨年に行われた東京オリンピックでは、空手の形の種目で金メダルと銀メダルを獲得するなど、空手は注目を集めています。県教育委員会としても、生徒たちの選択肢を広げるため、空手道の利点を勘案して、空手道授業の実施に向けた情報提供や働き掛けを県内の各市町村教育委員会に行うことが重要だと考えますが、教育長の御見解を伺います。

A 日吉亨 教育長

各中学校の保健体育の授業で取り扱う武道の種目は、中学校学習指導要領に基づき、各校長が定めております。
この学習指導要領では、武道の種目は、柔道、剣道又は相撲のうちから1種目を選択して履修できるようにすることが原則とされておりますが、学校や地域の実態に応じて空手道を履修することも認められております。
議員お話しのとおり、空手道は指導する場所を問わずに実施でき、特別な用具や防具をそろえる必要がないなど、授業に取り入れやすいといった特徴があります。
県といたしましては、学校や地域の実情に応じて特色ある教育活動を実施することは大切であると考えます。
これまでも、中学校における空手道を含む武道の指導者養成のため、各競技団体が行う教員向けの指導者研修会等の実施について市町村教育委員会に対し、情報提供してまいりました。
今後はさらに、県主催の体育実技指導者講習会等においても、中学校の「武道」の授業で空手道を取り扱うことが可能であることを周知してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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