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掲載日:2023年7月14日

令和5年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(鈴木まさひろ議員)

金融経済教育の推進について-意義について-

Q 鈴木まさひろ 議員(自民)

金融経済教育とは、社会の発展に不可欠な経済や金融の働きを理解し、一人一人が金融に関わる賢明な意思決定を行うための知識や判断力を養う教育を指しています。特に、近年は社会を取り巻く金融環境の急速な変化により、正しい金融知識を身に付け、安定的な資産形成を進めることの重要性も大きくなっています。
金融経済教育には、主に3つの視点があります。1つ目は、金融と経済の仕組みなどに関する経済教育の視点、2つ目は消費者教育の視点、3つ目は生活設計や資産形成に関する投資教育の視点です。これらは、まさしく人が生きる力を育むことに直結する学びであり、いずれも強力な推進が望まれます。
なお、金融先進国のアメリカでは、小学校の入学前後を境に体系的な金融教育がスタートします。なぜ早くからこうした教育に力を入れるのか。それは、今日の資本主義社会で金融経済教育の充実が人々の生涯所得の向上や福祉の発展に明確な利益をもたらすという事実に着目されているためです。
また、金融経済を学ぶことは、国内外の様々な事象を戦略的視野で考える力を養うことにもつながります。日本の近代資本主義の父と呼ばれる県北ゆかりの偉人、渋沢栄一翁は著書「論語とそろばん」の中で、人間は人格を磨くことと資本主義で利益を追求することの両立が大切であることを説きました。改めて、子供たちが実践的に金融と経済の基礎を学び、生きる力を育むことは極めて重要です。
本県においても、これまで学校教育における意識的な取り組みや授業の一部で金融経済に関連する内容が扱われてきたものと認識していますが、改めて本県の金融経済教育の状況を整理し、更なる推進を図るべきと考え、2点質問を行います。
改めて、今日の社会における金融経済教育の意義について、教育長の基本的見解を伺います。

A 日吉亨 教育長

今日の社会は、時代の大きな転換点に差し掛かっており、これまで経験したことのない超少子高齢社会の到来は、生産年齢人口の減少など社会自体の在り方の転換を余儀なくされ、これまで以上の生産性の向上に向けた経済の構築が求められます。
また、頻発する自然災害や国際情勢の不安定化など、将来を予測することが増々困難となってきており、教育現場においても、子供たちがこうした新たな時代を生き抜いていく力を育成していくことが必要と考えます。
こうした、社会経済環境が大きく変化していく中、経済や金融の仕組みを学ぶ金融経済教育は、子供達が様々な変化に向き合い、情報を見極め、それらを再構成するなどして、新たな価値を生み出す力を身に付ける基礎となるものと考えます。
また、金融経済教育で、道徳や倫理観を基に生活設計や資産形成、適切な消費行動などを学ぶことは、児童生徒が自立し、予測困難な時代を生き抜いて行く力を育み、より良い社会を築くことにつながるものと考えます。
こうしたことから、今日の社会における金融経済教育の意義はますます重要となるものと認識しております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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