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掲載日:2023年7月10日

令和2年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(岡村ゆり子議員)

積極的な多胎児支援を行うべき

Q  岡村ゆり子  議員(県民)

37歳で双子を御出産された方からお話を伺ったことが、この質問をさせていただくきっかけとなりました。交通機関は利用しにくい上、ちょっとした外出や移動であってもぐったりと疲れてしまうこと、寝かしつけても1人が泣けば、つられてもう1人が泣き始めるため、一晩中ほぼ眠ることができず体調不良になったこと、周りに話してもそのつらさを理解してもらえず、こもりがちだったこと、2人を同じ保育所に入れられず、苦労したことなどをお話しくださいました。
人口動態調査によりますと、1970年代には出生率全体の約1%だった多胎児の出生率が、2018年には約2%、40年間で約2倍になっております。本県でも、出生数に占める多胎児の割合は右肩上がりです。
厚生労働省の多胎育児家庭の虐待リスクと家庭訪問型支援の効果等に関する調査研究によると、多胎出生の割合が不妊治療での妊娠によるものとのデータもあり、不妊治療で出産する方の増加が多胎児の増加理由の一つになっていると言われています。不妊治療での支援が充実してきている今日では、多胎児の出生率は増加していくことも考えられます。さらに、厚生労働省の養育支援訪問事業ガイドラインによれば、多胎は妊娠期からの支援の必要性がある特定妊婦とされております。
現在、埼玉県では子育て世代包括支援センターが全市町村に設置され、妊娠期から支援を行ってはおりますが、多胎児支援は十分とは言いがたい状況であると感じております。国では、今年度から多胎児の子育てに特化した多胎妊産婦等支援を実施することとなりました。多胎児の子育て経験がある方との交流会を開催したり、研修を受けたサポーターを多胎妊産婦等の元に派遣し育児の手伝いをするなどといったもので、このような取組を行う自治体に費用の半額を補助するものです。
一方、市町村からは、国の事業を取り入れることが財政的、マンパワー的に困難であるとの声も聞き及んでおります。
そこで、県の母子保健として積極的に働き掛けていただきたいですし、多胎児支援を行っていくべきであると考えますが、保健医療部長の御見解をお聞かせください。
また、東京都では今年度から予防接種などの移動でかかる費用のほか、ベビーシッターや家事・育児サポーターの利用料を補助する事業などを新たに始めるとするとのことです。本県でも、子育てしやすい埼玉県となるよう、多子世帯を支援する取組として定着してきている多子世帯応援クーポンをより利用しやすい制度設計にしたり、例えばタクシーなどでの利用をしやすくするなど、更に利便性の高いものにする必要があると考えますが、福祉部長の御見解をお聞かせください。

A  関本建二  保健医療部長

多胎児の育児は、授乳やおむつ替えなどのケアが2倍、3倍となるなど、心身への負担が大きいことから、多胎妊産婦等の支援は重要と考えております。
このような状況の中、今年度から国は、多胎妊産婦等を支援する「多胎ピアサポート事業」と「多胎妊産婦サポーター等事業」を始めました。
本県では、令和2年3月末までに「子育て世代包括支援センター」が全市町村に設置され、ふじみ野市では、多胎児の親子同士が交流する「多胎児子育ての会」が行われております。
こうした多胎妊産婦を支援する事業を実施する市町村が増えるよう、県として支援していく必要がございます。
市町村で事業を実施していただくためには、多胎妊産婦等のもとに派遣する育児サポーターの養成など、市町村にとって負担となっている人材の確保が課題と考えております。
このため今年度は、新たに育児サポーター養成研修を実施するとともに、市町村職員に対する研修を通じて、多胎妊産婦支援事例の共有化を図るなど、多くの市町村が事業を実施できるよう、支援強化に取り組んでまいります。

A  山﨑達也  福祉部長

育児に係る負担を軽減するとともに、子育てサービスの利用を促進し、社会全体で多子世帯を応援する気運醸成を図ることを目的として、平成29年度からこの事業を実施しています。
議員お話のタクシー利用については、制度開始当初からクーポンの対象としてまいりましたが、直接利用できる事業者が順調に増えてこなかったことが課題となっておりました。
そのため、一般社団法人埼玉県乗用自動車協会を通じるなどし、クーポンが直接利用できる事業者として登録していただくよう、積極的に働きかけてきたところでございます。
その結果、タクシー事業者の登録は、令和元年度末では15社でしたが、本年7月には50社以上の登録となる見込みです。
また、例年実施している利用者アンケートでは、クーポンを直接利用できる事業者の増加や対象品目の拡大を希望するなど、利便性の向上を求める御意見をいただいています。
これまでもアンケートの結果等を踏まえ、電子申請の導入や5万円分のクーポンの一括配布など、改善を図ってまいりました。
今年度は更に、県商工会連合会などの経済団体や業界団体の御協力も得ながら直接利用できる事業者の拡大を図るとともに、クーポンの対象品目として、チャイルドシートや子供服等の育児用品を加える予定としております。
今後も、県民の御意見も踏まえながら改善を重ね、多子世帯応援クーポンの利便性にしっかりと取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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