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掲載日:2023年12月1日
平成29年12月定例会 「文教委員長報告」
副委員長 小久保 憲一
文教委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案3件及び請願1件であります。
以下、これらの議案等に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、第122号議案について、「川の博物館の指定管理者への応募が2団体と少数だった理由は何か。また、応募者を増やす努力はしたのか」との質疑に対し、「応募しなかった理由をいくつかの団体に聞き取りしたところ、業務内容が博物館資料の保管・展示、教育普及活動の実施など多岐にわたり、いずれも専門性が高く、他の施設の管理とは大きく異なるために応募が難しいことなどが理由であった。応募団体を増やすため、近県の類似施設で指定管理者となっている団体に対し、川の博物館で公募している旨を周知し、応募の検討を依頼した。募集期間も従来の1か月間から2か月間に延長した」との答弁がありました。
また、「川の博物館の大水車の改修により、どのような効果を期待するのか」との質疑に対し、「現在、直径が23メートルで国内2位の大きさであるが、改修により24.2メートルの大きさにすれば日本一になる。これによりランドマークとして国内外にピーアールし、川の博物館の集客につなげたい」との答弁がありました。
次に、第127号議案について、「学校職員の給与について、初任給を中心に若年層に重点を置いて引き上げた理由は何か」との質疑に対し、「国で行った調査において、公務員と民間とでは、初任給に最も顕著な較差が認められたため、国の給与改定に準拠する形で初任給をはじめ若年層に重点を置いた改定を行うものである」との答弁がありました。
このほか、第106号議案についても活発な論議がなされました。
以上のような審査経過を踏まえ、本委員会に付託されました議案3件について採決いたしましたところ、いずれも総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、請願について申し上げます。
議請第8号につきましては、請願者9,018人を追加したい旨の申請が請願者からあり、これを了承し、審査したところであります。
審査におきましては、不採択とすべきとの立場から、「第1項の教育予算については、厳しい財政状況の中、様々な教育課題の解決のため、必要な教育予算の確保に努めていると認められる。第2項及び第3項については、国の教職員定数改善を活用し、増員を図ってきたことが認められる。第4項の教育費の保護者負担の軽減については、市町村が適切に取り組んでおり、県においても、高等学校等奨学金制度や奨学のための給付金制度を実施するなど、必要な措置を講じていると認められる。第5項の障害児学校の教室不足の解消については、昨年4月に特別支援学校を新設したほか、更なる対策についても検討を進めており、必要な措置を講じていると認められる」との意見が出されました。
次に、採択すべきとの立場から、「子供が減少している今こそ、教員の多忙化を解消し、35人学級に踏み出すべきである」などの意見が出され、採決いたしましたところ、賛成少数をもって不採択とすべきものと決した次第であります。
次に、所管事務の調査として、「教員の不祥事について」質問が行われました。その中で、「教員の不祥事が発生する原因をどう分析し、防止対策に努めているのか。また、教育長が就任してから約半年が経過したが、これまでどのような取組をしたのか」との質問に対し、「それぞれの不祥事によって様々な要因がある。仕事やプライベートのストレスを一人で抱え込んでいたり、教員間の交流が少ない者が不祥事を起こす傾向がある。このため、小中学校向けには、経験の浅い教職員向けの校内研修資料を5月に作成、配布し、活用を促している。また、10月には教員の不祥事をテーマとした校長会を臨時に開催した。校長に対しては、各教員と面談し、特に不安やストレス等について丁寧に聴き取るように依頼している」との答弁がありました。
以上をもちまして、本委員会の報告を終わります。