環境科学国際センター > 試験研究の取組 > 研究課題 > 令和2年度研究課題一覧 > 令和2年度研究課題(大気 R02-R04 夏季におけるVOC集中観測)
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掲載日:2023年1月11日
環境基準達成率が低い光化学オキシダント(Ox:主にオゾン)については、原因物質である揮発性有機化合物(VOC)等の排出抑制が進められてきました。その結果、VOCの大気中濃度は低下してきたが、本県の光化学スモッグ注意報の発令日数は、依然全国ワースト上位を占め、達成率の向上も進んでいません。我々はこれまで月1回採取した大気試料についてVOCの組成を調査し、芳香族とアルデヒド類のオゾン生成ポテンシャルが高いことを把握しているが、Ox高濃度日における観測事例やVOC組成の季節変動を議論できる観測事例は非常に少ないです。一方で、近年の低公害車の普及や工場等におけるVOC使用量の削減、さらにはコロナウイルスの感染拡大による産業・社会活動形態の変化、東京オリンピック開催に向けた重点的な大気汚染対策や物流・交通需給の調整に伴い、原因物質の排出構造の変化が予想され、これらの影響を解明することは、改善に向けて非常に意義深いと考えられます。そこで本研究では、Oxが高濃度となる夏季に実施したVOC等のフィールド観測結果を比較、解析することで、Ox濃度の変動と相関の高いVOC発生源を解明し、排出構造の変化が与える影響を把握することを主な目的とします。
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