環境科学国際センター > 試験研究の取組 > 研究課題 > 令和2年度研究課題一覧 > R03第2回審査会コメント2/研究課題(土壌 H30-R02 潤滑油基油)

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掲載日:2023年1月10日

環境科学国際センター研究課題(土壌・地下水・地盤担当/H30~R2)

潤滑油基油の異同識別に関する基礎的研究

(土壌・地下水・地盤担当:柿本、大気環境担当:野尻/H30~R2)

埼玉県内では油流出事故が年間100件以上発生しており、流出させた原因者の把握、及び再発防止策の実施が重要な課題となっています。しかし、油膜の途切れにより目視での調査が困難になった場合は全て原因不明となっており、目視による調査が困難な状況における調査法を開発が急務です。油排出源調査により被疑施設が立ち入り検査可能な数にまで絞り込めていれば、流出油と被疑施設で保有する油の異同識別を実施することで、原因施設を分析的に絞り込めると思われるが、潤滑油の劣化や潤滑油と水との接触が異同識別指標に与える影響については不明な点が多いです。そこで本研究では、潤滑油の劣化、及び水との接触が識別指標に与える影響について把握することを目的とします。

《研究の概要》(PDF:267KB)

 

令和3年度第2回研究審査会コメント

研究課題

潤滑油基油の異同識別に関する基礎的研究

研究審査会コメント

  • 埼玉県内には多数の潤滑油に関係する事業者が存在しており、油流出事故は多数発生しています。しかしながら、発生源の特定は難しく、油を流出している事業者の意識改革にもつながってきませんでした。本研究では、流出した油の種類を、吸光度スペクトル、含有金属から特定、さらに、未使用油、廃油の違いを見分ける方法を開発しています。新規性は高く、また、結果がそのまま利用できることから、実用性、有用性も極めて高いです。
  • 油など有機材料については、研究者も多いので、基礎情報は既にきちんと得られているものと思っておりましたが、水との反応や使用履歴なども含めた分析はされていなかったことは意外でした。この点も含めた調査結果をうまく取り込むことで、行政の課題(今回のケースでは油流出事故の原因調査)の解決を簡便かつ効率的に進めることができることは、大いに評価してよいと思います。
  • 埼玉県の施策立案に貢献するものと考えられます。
  • 研究目標の達成、有用性・新規性などの点で高く評価できます。一方で、実際にこの手法が現場で先々に使われるようになるかどうかは、研究開発段階における限定数の環境管理事務所でのヒアリングのみからは判断・評価が難しいです。研究期間終了後のフォロー(実装に向けた課題の解決への取り組み、実装の実現の有無についての事後調査等)が重要と考えます。
  • 油種の特定に向けて各種計測を行うことで、発生源特定を目指す取り組みとして、大変有益と考えます。また測定手法は確立した分野のものであり、安定的に分析が行えると考えます。通常の場合、未使用、使用後も含有金属は大きく変化しないことから、油種特定が確実になることや、一部金属では使用後に含有されることも確認されていることから、使用、未使用が確定することにより、さらに特定を容易にすると推察されます。事故発生件数からも本研究の貢献度は高いといえます。
  • 化学分析による異同識別は過去に様々な分野で行われているので、それらも参考にしてより識別能の高い成分の探索や、製品側のデータベースの作成なども視野に入れた、さらなる研究の発展を期待します。また、研究成果をひろく情報発信することで、汚染者が特定できることが広く知られれば、油汚染の未然防止にもつながると考えられるため、こうした取り組みをしていることを是非積極的に情報発信していただきたい。

お問い合わせ

環境部 環境科学国際センター 研究企画室

郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

ファックス:0480-70-2031

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