環境科学国際センター > 試験研究の取組 > 研究課題 > 令和2年度研究課題一覧 > R03第2回審査会コメント3/研究課題(土壌 H30-R02 地中熱利用システム導入のための地下環境)

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掲載日:2023年1月10日

環境科学国際センター研究課題(土壌・地下水・地盤担当/H30~R2)

地中熱利用システム導入のための地下環境情報の整備及び導入コストの削減

(土壌・地下水・地盤担当:濱元、八戸、石山、柿本、白石/H30~R2)

地球温暖化やエネルギー問題の解決のためには、再生可能エネルギーの利用が大きな役割を担っています。埼玉県における再生可能エネルギーの賦存量は、太陽エネルギーに次いで地中熱エネルギーの賦存量が大きいことが推定されています。この地中熱エネルギーの利用普及を進めるためには、広域的な地中熱エネルギーの地域特性を明らかにするとともに、局所的で詳細な利用可能量を評価する必要があります。そこで本研究では、埼玉県内における地下環境情報整備を進め、それを活用した局所的で詳細な評価手法を検討します。このような検討によって、地中熱利用システムを設置する際の調査コストの削減等につながることが期待できます。

《研究の概要》(PDF:426KB)

 

令和3年度第2回研究審査会コメント

研究課題

地中熱利用システム導入のための地下環境情報の整備及び導入コストの削減

研究審査会コメント

  • 地球温暖化、深刻なヒートアイランドの下、地中熱の利用は極めて重要かつ緊急性を要する課題です。本研究では、地中熱事業者から収集した情報を基に、地中熱利用を進める上で重要となる、空気熱利用に比較した地中熱利用の効率化、地下の熱伝導率情報の整備、さらに、新型熱応答試験の提案、解析方法の提案等、様々な観点から実用化に向けた研究が行われています。さらに、県民に向けた、地中熱利用の重要性の情報発信が行われ、また、特許の取得などの活動も行われ、今後、利用を普及させていく上で重要な役割を担うことが期待される内容となっています。
  • 装置の開発改良に加え、評価ツールの開発も行い、地中熱については右に出る者はいない?くらいの研究を行なったと思います。一般の方々にはわかりやすい形で地中熱システムの導入を推進することが期待されます。
  • 成果は埼玉県の政策立案に貢献し、県民ニーズにも適合すると考えられます。
  • 研究の背景・目的、実施方法などが明確であり、それを着実に実現できています。研究成果を国際学術誌での論文としてとりまとめ世に問うことで、より研究の発展・加速化が期待できます。質疑の中で理学・工学両面で学術成果をアピールしていく意向をお持ちとのことを伺い、大変心強く思いました。
  • 地質データから県内各所の熱伝導データを推定することを可能とするシステムを構築されており、実施の活用時には有益な情報が提供できることとなりました。また、実際に地中熱利用システムの設置を検討する際に、現地の熱伝導の状態を把握する試験についても、大きく簡素化した実用性の高い提案を行っています。
  • 設計支援ツール、試験方法ともに成果が得られています。それぞれのバリデーションや性能についての評価は今後の知見を待たないと確実なことは言えないものの、研究立案時に目標としたことは達成できていると考えます。研究成果の情報発信も学術レベルから市民レベルまで幅広く、十分に行われています。今後も引き続き、評価・開発を進めていただくことを強く望みます。なお実証試験結果で用いる評価指標として、学術的にはSCOPが適切とは思いますが、市民レベルで見たときにもう少しわかりやすい指標で示せると、より一般の方々の理解が進むのではないかと思います。

お問い合わせ

環境部 環境科学国際センター 研究企画室

郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

ファックス:0480-70-2031

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