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掲載日:2018年12月20日

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平成27年度研究報告Vol.14

平成27年度に当センターで実施した研究(19テーマ)等に関する成果公表です。
各テーマの詳細は、それぞれのPDFファイルをご覧ください。

産業支援研究(12テーマ)

産業支援研究は、産業界が求めるニーズを把握し、社会情勢を踏まえ、センター内で保有する技術シーズや新技術創出調査の成果を活用し、県内企業の製品化・実用化を支援することを目的として行っています。

No テーマ名・抄録 キーワード 技術区分 期間 PDF
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1 炭素繊維強化熱可塑性プラスチックス(CFRTP)の構造部材への適用
ポリカ-ボネ-ト(PC)をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化熱可塑性プラスチックス(CFRTP)の強度を向上させるため、PCシ-トと炭素繊維織物に対してオゾン酸化処理を行い、試験片を成形し強度試験を行った結果、未処理と比較して曲げ強さが31%、引張強さが14%向上した。これは酸化処理により炭素繊維とPC界面での接着性が向上したことが原因と考えられた。一方、曲げ弾性率と引張弾性率の向上効果はそれぞれ8%、9%であった。
CFRTP、熱可塑性樹脂、曲げ強度、空洞率、オゾン酸化処理、界面 先端ものづくり/環境・エネルギー関連技術分野 26~27 研究報告(PDF:459KB)
2 高周波誘電加熱を利用した軽量・高強度部材の接合技術の実用化(Ⅱ)
熱可塑性接着材を用いた高周波誘電加熱接合の実用化と適用範囲の拡大を図ることを目的として、種類が異なる樹脂複合材料を誘電加熱により接合可能か検討した。酸化亜鉛を含有し基材の樹脂が異なる3種類の熱可塑性接着材を用いてガラス繊維強化ポリプロピレンとガラス繊維強化ポリアミドの誘電加熱による接合を試みたところ、いずれも高周波印加時間5~7sで接合し、接合試験片の引張せん断試験では最高で2MPaの強度が得られた。また、平板以外のガラス繊維強化樹脂同士の誘電加熱接合も可能であることが明らかとなり、フランジを有する管材のような立体構造部材に対する誘電加熱接合の適用可能性が示唆された。
誘電加熱、異種材接合、ガラス繊維強化ポリプロピレン、ガラス繊維強化ポリアミド 環境・エネルギー関連技術分野 26~27 研究報告(PDF:373KB)
3 燃料電池用白金代替触媒の開発
燃料電池は、水素を燃料とし水のみを排出する非常にクリーンな電源装置として期待されるが、酸素還元触媒に白金を用いるなど、高コストが課題の1つに挙げられる。そのため、白金を代替する材料の開発が望まれる。本研究では鉄フタロシアニンに「カーボンフェルトマイクロ波プラズマ処理(CFP)」を行うことにより酸素還元活性が発現することを発見した。また、炭素材料との複合化によって高活性化を試みた。その結果、酸素還元開始電位0.85Vと高い酸素還元活性が得られた。
酸素還元触媒、鉄フタロシアニン、プラズマ 環境・エネルギー関連技術分野 26~27 研究報告(PDF:251KB)
4 環境に優しい安価で高性能な電池の開発
~マグネシウム蓄電池の実用化に係る研究~

環状酸無水物を添加したグライム系電解液を用いると、マグネシウム金属に良好な被膜が形成され、マグネシウムが室温で安定して酸化還元することを見出した。この電解液とマグネシウム金属負極に、既開発のアモルファスバナジウム正極からマグネシウム蓄電池を構成すると、室温において正極容量150mAh/gで安定して充放電する結果が得られた。
マグネシウム蓄電池、環状酸無水物、グライム、酸化バナジウム 環境・エネルギー関連技術分野 26~27 研究報告(PDF:420KB)
5 最適車椅子設計支援のための、ステレオカメラを用いた、座面簡易3次元計測システムの開発(2)
使用者の身体に適した車椅子の設計を支援するため、車椅子座面を、国際規格「ISO16840-1」に従って、簡便に計測できるシステムを開発した。本システムは、距離センサ内蔵RGBカメラと、座面上に配置したマーカの3次元座標を追跡可能にした画像分析ソフトウェアから成る。本システムのマーカ追跡機能の計測誤差は16mm以下であり、本用途において実用上許容範囲内の精度であった。試作の完成後は、県内外の企業や国内外の研究機関、大学、医療福祉施設等と、商品化に向けた検討や意見交換およびシステムの改良をおこなった。あわせて、本システムの市場性調査や広報にも注力した。
最適車椅子、設計支援、座面計測、距離センサ内蔵RGBカメラ、画像分析 ヘルスケア関連技術分野 26~27 研究報告(PDF:275KB)
6 高温環境下における水蒸気透過度測定技術の開発(第2報)
圧力調整機構付きネジ式カップを用いて、高温下における各種試料の水蒸気透過度測定を行い、測定値の妥当性を検討した。25~85℃におけるポリエチレンテレフタレートフィルムの水蒸気透係数にはガラス転移に伴うアレニウスプロットの屈曲点が検出された。エポキシ樹脂系封止材においては、膜厚200mm程度の薄膜試験片を高温下で損傷することなく測定でき、同温度帯のアレニウスプロットには直線関係が見出された。
水蒸気透過度、透湿度、カップ法、60℃90%RH、85℃85%RH 環境・エネルギー関連技術 26~27 研究報告(PDF:574KB)
7 フレーバー評価技術の確立による製品の高付加価値化と品質管理への応用(第2報)
-埼玉県産小麦粉について-

埼玉県産小麦を使用した高付加価値化麺製品の開発を目指し、揮発性成分量の多いストリーム粉の添加による風味向上効果について検討した。GC/MSによる揮発性成分の測定結果により選抜したストリーム粉について、小麦品種さとのそらへの添加試験を実施し、その効果を定量的記述分析法(QDA法)により確認した。あやひかり・ハナマンテンのストリーム粉置換により、地粉の風味についての評点が高まり、農林61号に近づけることができ、GC/MSにより選抜したストリーム粉による地粉らしい風味の増強効果が確認された。
埼玉県産小麦、官能試験、QDA法,フレーバー、GC/MS、ストリーム粉 農林・食品関連技術分野 26~27 研究報告(PDF:404KB)
8 フレーバー評価技術の確立による製品の高付加価値化と品質管理への応用
-清酒について(2)-

市販吟醸酒及び当所試験製造清酒について、甘辛度と濃淡度を軸として、吟醸香の主成分の一つであるカプロン酸エチル濃度をその大きさで示してプロットした。試験製造清酒の特徴はこのプロットにより客観的に表現された。加えて、宮内らの感性評価手法を用い試験製造清酒の官能評価を行った結果、清酒の風味についてイメージの違いが示された。感覚的な評価を客観的なデータで表現するには、両者の相関を探ることが有効と思われる。
清酒、甘辛度、濃淡度、カプロン酸エチル 農林・食品関連技術分野 26~27 研究報告(PDF:325KB)
9 高度集積電子デバイス等に向けたナノ材料用特性評価システムの開発
高集積度デバイスの微細化・高度化に伴い、デバイスの発熱・排熱は喫緊の課題である。デバイス上の微細配線では量子効果による物性値に大きな変化があると予想されている。そこで、ナノ加工により測定用の電気配線したナノワイヤーを用いて、Labviewやデジタルマルチメーター等を用いて3ω法による熱伝導率を評価する測定システムの開発を試みた。
3ω法、ナノワイヤー、ナノ加工、Labview 先端ものづくり/環境・エネルギー関連技術分野 27 研究報告(PDF:294KB)
10 混合溶剤による熱可塑性CFRPのリサイクル
炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)から炭素繊維(CF)と樹脂を分離回収することを目的として、混合溶剤によるCFRTPの溶解-分離方法ならびに処理速度について検討した。CFRTPのマトリックス樹脂として、ポリカーボネート(Polycarbonate(PC))を使用した。Hansen溶解度パラメータ(HSP)を利用して最適溶剤の選択及び溶剤の最適混合比を探索し、1,3-Dioxolane+Isophorone系2種混合溶剤を選定した。単独溶剤および混合溶剤を用いて超音波処理によりCFRTP中のPCを溶解させ、CFを分離回収することができた。
炭素繊維強化プラスチック、ポリカーボネート、リサイクル、混合溶剤、Hansen溶解度パラメータ(HSP)、超音波処理 先端ものづくり/環境・エネルギー関連技術分野 27~28 研究報告(PDF:341KB)
11 次世代輸送機器に向けた、軽量繊維強化熱可塑性プラスチックの製造
次世代自動車向けの軽量部材として期待される繊維強化熱可塑性プラスチック(織布FRTP)では、比剛性と量産性の向上が求められている。本研究では、微細発泡射出成形を用いて織布FRTPシート(プリプレグ)と溶融した発泡樹脂を金型内で一体化し、比剛性を向上させた発泡コア/織布FRTP成形品の量産技術の確立を目標としている。本年度において、量産について検討した。その結果、発泡樹脂を充填後、キャビティを拡げるコアバック法によって、1層の炭素繊維プリプレグが表面に貼りつけられた発泡コア/織布FRTP成形品(炭素繊維添加量:12wt%,発泡倍率:1.8倍)を1分以内で成形できることを確認した。この発泡コア/織布FRTP成形品の曲げ弾性率は繊維強化されていない通常成形品(発泡無)の約4.5倍となることが分かった。
超臨界窒素、微細発泡、PC、インサート成形 先端ものづくり関連技術分野 27~28 研究報告(PDF:488KB)
12 ソフトスチーム技術を利用した高機能穀粉の製造技術の開発
品質、加工性、コストなど様々な角度から、ソフトスチーム技術を用いた高機能穀粉の最適製造技術について検討した。浸漬後の米にソフトスチーム処理をすると、うるち米(コシヒカリ)、もち米(まんげつもち)共に遊離糖の合計量が増加し、コシヒカリでは70℃、まんげつもちでは65℃の処理温度で最大となった。遊離糖の中ではグルコースの増加が顕著であった。また、ソフトスチーム処理を行った直後に穀粒を圧延処理することにより、乾燥時間が短縮可能であり、製粉工程の効率化が期待された。
ソフトスチーム、飽和湿り空気、高機能穀粉 農林・食品関連技術分野 27~28 研究報告(PDF:341KB)

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新技術創出調査研究(6テーマ)

独創的技術形成研究(3テーマ)

独創的技術形成研究とは、若手研究者等の独創性を活かした新たな技術シーズの創出・芽出とともに、研究遂行能力の育成・強化を目的とした調査研究です。

No テーマ名・抄録 キーワード 期間 PDF
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1 利用者の活動範囲拡大に伴う車いすの高強度化に向けた基礎技術の検討
車椅子の強度はJIS等により規定され使用者の安全が図られている。しかし、キャスターアップ動作が車椅子破損に繋がる事例がこれまでに報告されている。そこで、キャスターアップ動作により車椅子の各部位にかかる負荷をシミュレーション及び実測により評価した。その結果、キャスターアップ動作時には車椅子の取手部分に使用者の体重と同程度の大きな負荷がかかっていることが判明した。さらに、車椅子の取手部分には介助者が加える力も考慮する必要があることが明らかになった。
車椅子、負担計測、歪みゲージ、キャスターアップ 27 研究報告(PDF:318KB)
2 蠕動運動型移動型ロボットの開発に関する研究
ミミズは蠕動運動により移動を行う生物である。本研究では、起伏のある環境や狭い空間を移動可能なロボットの実現を目指し、ミミズの運動を模した蠕動運動型移動ロボットの開発を行うことを目的とした。ミミズの運動を模した蠕動運動型移動ロボットを開発するにあたり、シミュレーション環境を構築し、ロボット本体の移動について評価を行った。また、ロボットの各体節の膨張・収縮のモデル化を行い、既存のモデルの組み合わせシミュレーション上にて体節膨張による評価を行った。また、ロボットの移動速度向上を今後実施してく。
移動ロボット、生物模倣、蠕動運動 27 研究報告(PDF:689KB)
3 セルロースゲルネットワークを用いた金属ナノ粒子製造法に関する研究
低コストで粒径の揃ったNi金属ナノ粒子を得るため、ナノセルロースゲルにPdを付着させ、無電解NiめっきによりNi金属ナノ粒子の生成を試みた。Pd-SnコロイドでゲルにPdを付着させたときはゲル中心部でNi粒子が生成されないのに対し、硫酸Pdを用いた場合はゲル中心部まで均一に粒子を生成させることができた。
ナノ粒子創製、ナノ材料 27 研究報告(PDF:400KB)

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技術支援高度化研究(3テーマ)

技術の進展に対応し、センターにおける依頼試験、解析評価技術等の技術支援高度化を図る調査研究であり、県内企業の問題解決に役立つ評価解析技術の開発・蓄積を目指しています。

No テーマ名・抄録 キーワード 期間 PDF
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1 測定サンプルの類型化による非接触形状測定の高度化
3D計測技術の向上により、製品品質を3Dデジタイザで評価するケースが増加している。しかし、最終的に得られた3Dデータは、測定条件設定が多様であるため、精度保証できないのが現状である。そこで本研究では、測定サンプルを類型化し、最適な測定条件を決定することで、測定精度と作業効率の向上を図った。2種類の代表的なサンプルを様々な測定条件で評価した結果、サンプルが測定視野に収まる一番解像度の高いレンズを使用すると、測定精度が良好であり、IGES等のデータ変換はデータの穴埋め修正を行っておくことで、作業効率を向上できることが分かった。
非接触形状測定機(3Dデジタイザ)、類型化、接触式三次元測定機、X線CT三次元測定機 27 研究報告(PDF:404KB)
2 県産食品の網羅的成分分析と品質管理への利用
-清酒をモデルとして-

近年注目されているメタボロミクスの手法を用いた食品の品質評価を行うため、清酒をモデルとして検討を行った。清酒の揮発性成分と不揮発性成分に分けて、ガスクロマトグラフ質量分析計にて分析を行い、得られたデータの主成分分析を行った。その結果、スコアプロットでは清酒の特徴を反映して分類され、ローディングプロットからそれに寄与する成分が明らかとなった。これらの結果は従来からの日本酒度やアミノ酸度などによる評価とも傾向が一致した。今後このような手法が、製品開発や品質評価といった食品製造現場における課題解決手段の一つとなることが期待される。
メタボロミクス、GC/MS、清酒、主成分分析 27 研究報告(PDF:288KB)
3 埼玉県産新品種米「彩のきずな」の酒造適性の検討
埼玉県で開発された、高温や病害虫に耐性のある新品種米「彩のきずな」を使用し、従来品種である「キヌヒカリ」を対照として、総米60kgの清酒製造試験を実施した。発酵経過や製成酒の酒質等において両者は概ね同等で、彩のきずなはキヌヒカリと同等の酒造適性があると考えられた。
新品種米、彩のきずな、キヌヒカリ、清酒 27 研究報告(PDF:225KB)

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JKA共同研究(1テーマ)

平成27年度に、公益財団法人JKAの「公設工業試験研究所等における共同研究補助事業」(オートレースの補助金)を利用して実施した研究です。
⇒JKA補助事業の概要はこちら

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1 普及型超微小硬さ測定機の開発
普及型超微小硬さ測定機を試作した。超微小硬さ測定は、圧子押込変位量・圧子押込荷重値の両データが必要である。変位量は、本試作機に設置された静電容量型変位センサーにより得ることができるが、荷重値はセンサーを搭載していないので得ることができない。そこで、圧電型ロードセルを用いてコイル発生荷重を計測したところ、コイルに流す電流値と発生荷重が比例関係にあることが分かった。これにより、ガラスの超微小硬さ測定結果を得ることができた。また、加速度ピックアップとインパルスハンマを用いた振動計測により共振周波数1562.5Hzを得て、通常使用環境において問題がないことを確認した。
超微小硬さ、インデンター、ナノ、硬さ、ヤング率 27 研究報告(PDF:313KB)

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平成27年度研究報告 全収録版

 平成27年度研究を1冊にまとめて収録した、「平成27年度研究報告(PDF:7,274KB)」です。

 

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