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掲載日:2023年10月20日

令和5年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(松下昌代議員)

高齢者がペットと安心して生活できる社会へ

Q 松下昌代 議員(無所属)

埼玉県では、令和2年度末に埼玉県動物愛護管理推進計画を6年ぶりに改正し、令和12年度に犬猫の殺処分をゼロとする新しい目標を掲げました。ようやく殺処分ゼロが現実のところにきていると感じています。
犬猫の殺処分の推移は、平成21年度は5,764頭であったものが令和元年度は622頭と10年間で約9割の減少、更に令和4年度は208頭と大幅に削減をすることができています。直近では、令和5年9月25日時点で犬5頭、猫44頭、計49頭で、これは昨年同時期より55頭少ない状況です。これも飼育放棄の抑制や迷子動物の返還推進といった入口対策、新たな飼い主への譲渡推進といった出口対策をしっかりしていただいていることの結果であり、関わっておられる方々に敬意を表するところであります。
他方、令和2年の本県の65歳以上の高齢者人口は過去最高の約198万人で、高齢化率は27.2パーセント。いわゆる団塊の世代が後期高齢者となる令和7年の高齢者人口は約203万人、高齢化率は28.2パーセントとなる見込みです。これからの高齢化を鑑みますと、犬猫殺処分ゼロの実現には飼い犬、飼い猫の殺処分ゼロも同時に目指していかなければならないと考えます。
高齢者がペットと暮らすことで得られる効果としては、生活に張りが出る、健康維持につながる、規則正しい時間サイクルで生活できるなどがあります。その一方で、飼い主である高齢者が亡くなりペットが残されることは、多頭崩壊、野良猫問題、近隣トラブルの原因になります。また、病気や入院によって飼育が困難になる、ペットが気になり入院や施設への入居を拒むことで高齢者自身の健康に問題が出ることや、身体能力や認知能力の低下によって外出する機会が減ることでペットへの依存心が強まり孤立するなどの課題があり、個人の問題では済まされない社会問題となっています。高齢者人口が今後増加の一途をたどる中で、高齢者とペットが共に安心して暮らすことのできる社会環境整備、県民意識の向上を図る取組は、今から進めていく必要があると考えます。
動物愛護の担当である保健医療部生活衛生課では、県ホームページに「ペットと飼い主のもしもの備え~高齢者・障がい者編~」において、高齢者との関わりの多い民生委員、ケアマネジャーに対し、「状況が悪化すると感じた場合は、飼い主の住所を管轄する保健所や動物指導センターまで早めにご相談ください」と明記しています。
高齢者のペット問題について、これからは動物愛護の担当部局だけでなく、飼い主である高齢者の生活や環境、心の支援という観点から、福祉部との連携も重要です。そこで、高齢者とペットが共に安心して暮らせるよう、早期発見・早期サポートの取組について、福祉部長に伺います。

A 金子直史 福祉部長

ペットは、飼い主である高齢者にとって、日々の生きがいとなる大きな存在です。
一方、高齢者は、体力の低下や入院・入所等により、ペットの世話ができなくなることも考えられます。
預け先を決めておくなど前もって対策を考えておくことが求められております。
また、日頃高齢者と接する機会の多い、ケアマネジャーや民生委員などの福祉関係者がペットに関する課題を察知した場合に、速やかに関係機関等に連絡、相談ができるよう、協力を呼び掛けていくことも重要です。
そのため、「地域包括支援センター職員研修」において、高齢者がペットを飼う際の留意事項や相談先等について、専門の職員が説明を行ってまいります。
あわせて、ケアマネジャー向けホームページ「埼玉県ケアマネ情報局」の活用や、民生委員への資料の配布を通じまして、ペットにかかる課題への対応について周知を進めてまいります。
高齢者とペットがともに安心して暮らせるよう、保健医療部や関係機関等と連携を深めて早期発見、早期サポートを支援してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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