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ページ番号:239125

掲載日:2023年7月14日

令和5年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(柿沼貴志議員)

耕作放棄地に放置された残土等の山の処理について-農地での不法盛土対策について-

Q 柿沼貴志 議員(自民党)

地元には、豊かな田園風景の中に突如現れる、古墳かと思われる残土の山が散見されます。全てではありませんが、実は、建設工事で出た建設残土が長い期間放置されているものであり、今や残土に木が生い茂り、森のような状態になっていて、隣接する農地が日陰になったり、雨になると土砂が流れ込むこともあり、被害が出ております。
状況は違いますが、令和3年に起きた静岡県熱海市の土砂災害は記憶に新しいところです。土石流により被災した範囲は延長約1キロ、最大幅約120メートルにわたり、死者は20名以上、行方不明者も続出しました。
日本は、近年土砂災害が頻発しており、天候が不安定になりやすい梅雨から夏にかけて増加する傾向にあります。土砂災害が起きたきっかけは豪雨でしたが、盛土が問題視され、この盛土の実態は残土でありました。
埼玉県でも、岩槻区で土砂が県道に崩れて通行止めになった事例をきっかけに、平成14年から土砂条例を制定し、これ以上被害が及ばないように対処しておりますが、建設現場から発生する残土は産業廃棄物を含んだ状態の場合もあり、再利用するにも、純粋な土や石、砂などへ分別する必要があり、分別できない場合は産業廃棄物として処理しなければならず、処理にも多額の費用がかかるため、そのまま放置されているのが現状であります。
残土の山は、道に隣接しているところがほとんどで、子供たちの通学路になっている場所もあります。このまま放置しておけば、万が一大雨で土砂が崩れ、通学中の子供たちや通行人が巻き込まれる可能性もあります。また、残土の森には野生動物がすみ、鳥獣被害も出ております。
このように、残土処分が引き起こしている社会的問題は、地域の景観を損ない、田畑に悪影響を及ぼすだけではなく、人命に直接影響を与える可能性のある深刻なものです。
そこで、質問です。
農地での不法盛土対策について。
農地への不法盛土は、耕作ができなくなるだけではなく、近隣への悪影響を及ぼすおそれもあるため、決して増やしてはならないと考えます。これ以上、農地で不法盛土を増やさないための対策をどのように進めていくのか、農林部長の答弁を求めます。

A 横塚正一 農林部長

議員ご指摘のとおり、農地での不法盛土は当該農地を活用できないだけでなく、周辺の営農にも支障をきたす恐れがあり大きな問題です。
これを防ぐため、不法盛土の未然防止や早期発見、早期対応に取り組んでまいります。
未然防止の取組については、管理の不十分な農地が狙われやすいことから、農地所有者に対し、農地の適正管理をすること、悪質な業者に安易に残土搬入を認めないこと、盛土に当たっては農地法の許可が必要なことなどを周知し、注意喚起を行ってまいります。
また、農地に盛土を行う場合の農地法の許可に当たっては、田畑転換など適切な目的のものなのか厳正な審査を行い、適切に施工されるよう指導してまいります。
早期発見の取組については、日常的な見回りに加え、県と市町村農業委員会が連携して重点期間を定めて行う違反転用対策重点パトロールなどを実施してまいります。
早期対応の取組については、発見した不法盛土事案を市町村農業委員会と情報共有を行い、盛土を行った業者など違反者に対して、速やかに是正指導を行ってまいります。
こうした農地への不法な盛土を増やさない取組を、市町村農業委員会などとの連携により、徹底して進めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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