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掲載日:2022年10月19日

令和4年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(神尾高善議員)

埼玉県版時局匡救事業について

Q   神尾高善 議員(自民)

私は、令和2年9月定例会と令和3年12月定例会において、コロナ禍における県民経済の復旧、向上及びデフレからの脱却の観点から、二度にわたり埼玉県版時局匡救事業、つまり埼玉県独自の積極的財政出動について質問いたしました。しかし、知事からの御答弁は、国の強力なけん引の下、地方のニーズに寄り添った経済対策を進めていけるよう、しっかりと国と連携してまいります。財政状況が厳しい中、時局匡救事業を県単独で実施することは困難ですが、国と一体となった未来を見据えた積極的投資に全力で取り組んでまいります。また、公債費負担の指標である実質公債比率は10.9%と全国平均より高く、一定の交付税措置があるとはいえ、負担にも考慮する必要がありますとの内容でした。
令和2年度の実質公債費比率の全国平均は10.2%ですが、この10.9%は47都道府県中、低いほうから23番目であります。その後、編成された令和4年度予算では、公共事業が2年ぶりに1,000億円を超え、令和3年度と比較して増額しているものの、私の思いとしては、更に県一般会計予算額の10%程度の2,000億円程度まで思い切って増額すべきだと考えます。
令和2年9月定例会での知事答弁には、地方債は、道路や施設などは後の世代の利用が可能であることに鑑みると、法のこの考え方は私も理解するところですとあり、私も同感であります。つまり、建設事業債の財源に地方債を充当できる地方財政法の規定によって、県債を財源として投資することができます。県債の償還は、埼玉県版時局匡救事業による県民経済の向上から得られる税によって賄うことができます。埼玉県当局の総力を結集して、積極財政による投資を実施すべきであります。
そこで、知事にお伺いします。
現在、コロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵略等による原油価格・物価高騰や円安の進行によって、県民生活は大きな影響を受けています。そういった今こそ、積極的な投資を実施すべきではないでしょうか。御意見を伺います。
次に、内閣府の統計によると、令和元年度(2019年度)の埼玉県の名目決算(県内総生産名目GDP)は23兆6,000億円、約24兆円であります。このことは、知事はウクライナやハンガリー、イラク、ギリシャ、ニュージーランドと同規模か、それ以上の経済規模を持つ埼玉県の指導者であることを意味しています。知事は、これらの一国の経済規模と同規模の経済力を持つ埼玉県を導く権限と責任を有しているということであります。
当然ながら、埼玉県は地方公共団体であり、赤字国債のような県債は発行できないという制限はあるものと認識していますが、県としてできることを最大限に実施すべきであります。ですから、国の強力なけん引の下や国との連携、引き続き国に強く要望してまいりますという答弁ではなく、ましてや時局匡救事業を県単独で実施することは困難ですという答弁ではなく、今こそ一国に匹敵する経済規模を持つ団体の長にふさわしい県政運営をすべきであると考えますが、いかがですか。
以上の考えを踏まえ、積極財政による計画的な投資を行うことができれば、今後もっと積極的な事業展開を行うことが可能であると考えます。川越線複線化などが挙げられます。
知事は、8月30日の知事記者会見において、危機対応に追われ、自分がやりたいことよりもやらなければならないことを優先せざるを得なかった3年間であったと述べられています。実際、豚熱、令和元年東日本台風、そして新型コロナウイルス感染症と立て続けに危機管理事案が発生し、直近では降ひょうや集中豪雨による被害などへの対応も求められ、正にやらなければならないことに懸命に取り組んできた危機管理の大野の本領発揮というところでしょうか。
これらを踏まえ、知事自身はこれまでの3年間の県政運営の自己採点を75点と評価されていますが、やはり目指すべきは100点ではないでしょうか。先ほどから申し上げているとおり、積極的な投資は一国に匹敵する大きな経済規模を持つ埼玉県にふさわしい県政運営という認識に立てば、今後の埼玉県の発展に資する様々な事業を積極的に事業展開することは可能であると思います。
自己採点を百点にするために、知事がこれから本当に取り組みたいことは何か、伺います。

A 大野元裕   知事

まず、今こそ積極的な投資を実現するべきではないかについてであります。
私は、就任以来、公共事業を拡大させたことを含め、県の経済対策を通じて、企業利益の増加が個人所得の向上につながる「成長と分配の好循環」の実現を目指してまいりました。
しかしながら、足下の物価高騰などのスピードが想定以上に速いため、まずは価格転嫁が難しい事業者などに対し、こうした激変を緩和する緊急支援を行いたいと考えております。
お尋ねの積極的な投資については、経済への波及面で見ると投資自体によるフロー効果のほか、施設のストック効果も期待されるため、これらが高く見込まれる事業に投資をするべきと認識をしております。
例えば、令和元年度に完成した加須インターチェンジ東産業団地は、国道125号栗橋大利根バイパスと併せて整備をしたことによって、8社の企業立地が実現し、新たに約400人の雇用を創出するというストック効果が生まれました。
これらの投資の主な財源である県債には、その償還に地方交付税措置のある有利な県債を最大限活用してまいります。
さらに、私は、県の投資を呼び水に民間や市町村の投資を喚起することで、相乗効果を高めていくことが基本的に必要と考えます。
例えば、埼玉版スーパー・シティプロジェクトでは、民間や市町村の投資を誘発し、その効果が最大限発揮できるよう、県が技術面はもとより財政面でも支援を行い、主体性をもって積極的に取り組んでまいります。
また、スポーツ科学拠点の整備では、Park-PFIの導入なども視野に入れたサウンディング調査を行うなど、民間や地元市と連携した投資を検討しているところです。
このように県単独だけではなく、こうした取組を拡大し、県、市町村、民間の総力を結集し、そして議員の御指摘にもありました国の政策も活用しながら、重層的な投資を促し、中長期的に県経済の「成長と分配の好循環」を実現してまいります。
次に、一国に匹敵する経済規模を持つ団体の長にふさわしい県政運営をするべきではないかについてであります。
令和元年度埼玉県県民経済計算によると、名目県内総生産は23兆6,428億円であり、国際通貨基金IMFのデータからは「一国に匹敵する経済規模」と言えます。
他方、私は現行の地方財政制度に基づき県財政を運営する立場であり、一国に匹敵する経済規模であればこそ、その責任は大きく、財政の健全性を維持しつつ、その時々のニーズに適合し将来の成長につながる効果の高い公共投資を実施してまいりたいと考えています。
経済回復を導くためには、ポストコロナ社会における未来を切り開き、民間の投資や新たなビジネスを誘発する質の高い公共投資が必要です。
例えば、自動運転バスの導入に向けた公共投資など、輸送インフラやデジタルインフラなどへの投資は、新たなビジネスの台頭を可能にするという報告もございます。
現在の先行きが見にくい経済情勢の中、私は公共投資の重要性が高まっているとも認識しています。
正に今、社会から求められていることは、企業や行政のデジタル化を前提とした社会全体のDXの推進や、再生可能エネルギーの活用による脱炭素化の取組などを進め、産業構造や働き方・暮らし方などに大きな変革をもたらし、生産性を向上させることだろうと考えています。
そこで、就任以来拡大させた従来の道路建設や河川改修などの公共事業はもとより、社会全体のDXの推進や脱炭素化の取組など、将来を見据えた質の高い公共投資を行うことで、県経済の持続的な発展につながるバランスの良い県政運営を行ってまいります。
次に、県政運営の自己採点を「100点」にするために、これから本当に取り組みたいことについてでございます。
議員御指摘のとおり、「100点」をしっかりまずは目指すことをお話しをさせていただきます。
その上で、私が75点と申し上げた残りの25点を考えるとき、最も強く心に浮かぶのは新型コロナウイルス感染症対策であります。
例えば、埼玉県は死者・重症者を最小限にすることを戦略目標としておりますが、ワクチン接種者と未接種者の間では、オミクロン株下で60代、70代それぞれで致死率について6倍から9倍という有意かつ大きな差が現れています。
理論的には、ワクチンを接種していただければ、それだけの方がお亡くなりにならなかった可能性があり、あらゆる手段を尽くしてワクチンの広報を行ったのか、県民に伝わるようベストを尽くしたのかを振り返ると、反省する点も正直あります。
これが75点という評価につながりました。
今後、もちろん、75点という評価は新型コロナウイルス感染症のみではありませんが、100点を目指すに当たり、これまでの反省を踏まえつつ、この4月にスタートした「埼玉県5か年計画」に掲げた各施策を真摯に実施してまいります。
その中でも、超少子高齢社会の課題に立ち向かうため、先ほど答弁いたしました埼玉版スーパー・シティプロジェクトやDXの推進、また、女性活躍推進のため、これまでワンストップによる就業支援や県庁における女性職員の登用などに取り組んでまいりましたが、引き続きあらゆる施策を駆使してまいります。
加えて、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部制約を受けた国際交流や観光振興などについても、感染防止対策と社会経済活動の両立を図りながら、その分を取り返すべく進めてまいります。
こうした施策を重点的に推進するとともに、今後も最優先で継続することになるであろうコロナ対策に全力で取り組み、県民の皆様から「100点」をいただけるよう、精進してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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