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掲載日:2023年12月18日

令和2年12月定例会 「福祉保健医療委員長報告」

委員長 美田 宗亮

福祉保健医療委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案18件であります。
以下、これらの議案に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、福祉部関係では、第134号議案及び第138号議案ないし第142号議案について、「公募による指定管理について、いずれも候補者は1者しかいない。こうした複数の申請がない状況について、どう受け止めているのか」との質疑に対し、「例えば、上里学園では、県の児童福祉施設協議会だけでなく、他県の団体にも広く多くの方が参加できるよう呼び掛けを行ったが、結果的には1者しか参加がなかった。しかし、1者であっても競争原理は働いているため、一定の効果はあったと考える」との答弁がありました。
次に、保健医療部及び病院局関係では、第112号議案について、「特別高額医療費共同事業拠出金については、1件当たり420万円超の医療費がかかるとのことだが、年間どれくらいの件数があるのか。また、高額となっている傷病名と薬剤は何か。加えて、今後の予算編成に当たってはこうした点を考慮すべきと考えるが、いかがか」との質疑に対し、「年間で805件である。また、今年上半期で最も高額だった傷病は血友病患者の3,448万9,780円である。薬剤では、例えば発作性夜間ヘモグロビン尿症のユルトミリスで1回861万円がある。予算編成に当たっては、医療の高度化により1人当たりの医療費は増額傾向にあることから、今後、その辺りを見極めていく必要がある」との答弁がありました。
次に、第159号議案について、「独法化のねらいの一つは、医師の給与体制の見直しや医師の採用増ということだが、コロナ禍で県内民間医療機関の経営が悪化する中、民間に比べて県立病院は残業時間が少ない状況にあると思う。加えて給料が上がることになれば、医師が県内民間医療機関から県立病院に流れ、民業を圧迫することはないのか」との質疑に対し、「全国的に医師不足となっているが、まずは現在県立病院に医師を派遣している都内の大学医局に働き掛け、専門性の高い医師を確保していく」との答弁がありました。
このほか、第119号議案、第121号議案ないし第123号議案、第133号議案、第135号議案ないし第137号議案及び第160号議案についても活発な論議がなされ、第143号議案については、執行部から詳細な説明をもって了承した次第であります。
以上のような審査経過を踏まえ、本委員会に付託されました議案18件について採決いたしましたところ、第119号議案については多数をもって、第112号議案、第121号議案ないし第123号議案、第133号議案ないし第143号議案、第159号議案及び第160号議案については総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、所管事務の調査として、「鴻巣市に建設予定の特別養護老人ホームについて」、「『埼玉県指定診療・検査医療機関』の状況について」及び「フェーズ4.における必要病床数1,400床の稼働に向けた準備状況等について」質問が行われました。
その中で、「一部の新聞で、県は、今回の特別養護老人ホームの建設に際し、地元の自治会長ら5人に対する説明のみで地元の同意があったとしたが、ほかの施設では自治会幹部の意向確認のみでは地元同意にならないとしている旨、報道されていた。この案件だけ特別扱いしたように受け取れるが事実はどうなのか」との質問に対し、「この案件は、地元の自治会長や役員など、地域の代表者が集まる中で説明し、理解を得ていることから、一定の理解を得られたものと判断している。決して特別な扱いではない」との答弁がありました。
また、「年末年始の発熱患者の診療・検査体制はどのようになっているのか。また、こうした情報を公表する予定はあるのか」との質問に対し、「年末年始の体制については、県民の皆様も心配されていると思う。郡市医師会ごとに検査や診療が受けられるような体制確保に向け、県医師会と調整している。また、そうした情報を公表できるよう、調整を進めている」との答弁がありました。
また、「現在の病床使用率は55.2%とのことだが、現場の医師からは、60%を超えると危機的な状況になるとの声を聞く。また、実際、高度医療を担う大学病院においても、専門外の医師が感染症対応を行っている状況である。今後、患者数が増加することを見越すと、緊急性の高い一般患者と新型コロナウイルス感染症患者のそれぞれの対応がベストミックスできるところを見出していかなければならないと考えるが、いかがか」との質問に対し、「この9月から11月にかけて高齢者の患者が急激に増え、6倍近くになっている。また、冬季は病床稼働率が上がるため、現場の医師からは、非常に厳しい状況であるとの声が上がっている。県では、患者の受入れが少しでもスムーズにいくよう、研修の企画や、後方病院も含めた受入体制の拡充、また、受入れの平準化に努め、可能な限り医療機関を支援していきたい」との答弁がありました。
なお、当面する行政課題として、福祉部から「多子世帯応援クーポン事業について」の報告があり、種々活発な論議がなされましたことを申し添えまして、本委員会の報告を終わります。

  • 注意:氏名の一部にJIS規格第1・2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。

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