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掲載日:2023年5月2日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(杉島理一郎議員)

危険なブロック塀への対策を

Q   杉島理一郎議員(自民)

今回の大阪北部地震では、塀が倒壊をして2人の犠牲者が出ました。特に、小学校のブロック塀が倒壊をして下敷きとなった女子児童の死亡事故は、行政に大きな責任があったと言わざるを得ません。これを受けて、国が全ての学校施設のブロック塀を安全点検するよう通知を出し、県教育局もすぐに状況調査を行った結果、約3割の学校で危険なブロック塀が確認されたとのことであります。
しかし、今回の高槻市の小学校では、過去2回の点検をスルーしており、危険と認識した後の調査までもが機能しなかったことが判明しております。つまり、しっかりとした点検や調査がなされていれば、今回の悲惨な死亡事故は防ぐことができたわけであります。
そこで、本県としては、今回の調査についてどのように漏れのない安全点検を徹底していくのか、ブロック塀以外にもその対象範囲を広げて点検調査するべきではないか、教育長の見解を伺います。
また、本県が出した通知では、通学路等の安全点検も併せて実施するように指示をされております。一方で、通学路等は民有地のブロック塀ということになりますが、学校としてどのように安全点検を実施し、その結果を受けてどのように対策を講じていくつもりなのか、併せて教育長に伺います。
実は、本県の地域防災計画には、しっかりとこのブロック塀の倒壊防止策が明記をされております。そこには、「避難路や通学路を中心に、市街地内のブロック塀の実態調査を行い、倒壊危険箇所を把握する」とあります。そこで、これまでどのように実態調査を行い倒壊危険箇所を把握されてきたのか、今回の学校による調査との連携をどのように行っていくのか、都市整備部長にお伺いをいたします。
さらに、地域防災計画には、「ブロック塀の点検、改修に関する指導や助成を行う」とも明記されています。しかし、実態としては、市町村が実施する生垣化への助成措置がそれに該当しているとのことであります。基本的には、緑化対策としての生垣化でありますが、市町村によっては、ブロック塀の撤去費用も助成をすることで、結果として危険なブロック塀への対策となっている状況であります。今年6月現在で、生垣設置への助成を行っている市町村は20あり、そのうち、ブロック塀の撤去費用に対する助成メニューまであるのが12市町となっております。
そこで、今回の地震被害を契機に、県として危険なブロック塀への対策にしっかりと助成する制度を設けるべきだと考えますが、都市整備部長の見解をお伺いします。

A   小松弥生   教育長

まず、「今回の調査でどのように漏れのない安全点検を徹底していくのか」についてでございます。
今回の調査は、学校内のブロック塀の現状について緊急に確認するために行ったものでございます。
今後、市町村とも協力しながら、より詳細な確認を行っていく中で、点検漏れが生じないよう取り組んでまいります。
次に、「対象範囲を広げての点検調査」についてでございます。
各学校では、学校保健安全法に基づき、毎学期1回以上、児童生徒等が使用する施設・設備の定期の安全点検を実施しております。
今回の地震を受け、改めて、危険箇所を把握するため、臨時の安全点検を実施するよう各学校に周知してまいります。
次に、「どのように通学路の安全点検を実施するか」についてでございます。
各学校においては、学校の教職員だけでは気付かない危険箇所もあると思いますので、改めて、保護者や地域の関係者などと、一層連携した安全点検を行うよう市町村教育委員会を通じて依頼してまいります。
次に、「どのように対策を講じるか」についてでございますが、危険箇所があると判断した場合には、通学路を変更することや、登下校を見守る学校安全ボランティアの増員などを市町村教育委員会に要請してまいります。
また、児童生徒自らが危険を予測し、回避する能力を身に付けることは大切なことでありますので、直接指導に当たる教員の資質を高めることが大変重要です。
県教育委員会では、各学校の安全教育の中核となる教員を対象に、7月と8月に防災に関する専門家を招いた研修会を開催し、各学校の安全教育の充実に努めてまいります。

A   野川達哉   都市整備部長

まず、ブロック塀の実態調査についてでございます。
地震による災害発生時におきましては、円滑な救急救命活動や物資の輸送が不可欠でございます。
このため、埼玉県が管理する緊急輸送道路沿道のブロック塀について、県土整備部と連携を図り、平成17年度から4年をかけて、安全点検を行ってまいりました。
なお、安全性が確保されていない場合、改善を依頼するとともに、引き続き特定行政庁と連携し、フォローアップや注意喚起を行っております。
次に、今回の学校による調査との連携をどのように行っていくのかについてでございます。
県の教育局では、県立学校や市町村教育委員会に対し、校内のブロック塀の状況点検と通学路の安全点検を早急に行うよう通知しております。
ブロック塀の点検に関しましては、既に技術的な助言を行うなどしており、通学路の安全点検につきましても、教育局に対し指導や助言などの協力についてお伝えしております。
引き続き、教育局と連携を図り、学校による調査が円滑に進むよう取り組んでまいります。
次に、県として危険なブロック塀への対策に助成する制度を設けるべきについてでございます。
生け垣は、うるおいのある良好な都市環境の形成だけではなく、お話のように地震時においては、ブロック塀よりも安全性が高いものと認識しております。
一方、現在、20の市町村で実施されている生け垣化に関する補助制度は、緑化の推進を主目的にするなど、地域の実情を踏まえて定められております。
また、個々の住宅における耐震性の向上の取組につきましても、各市町村において進めております。
このため、危険なブロック塀の安全対策に関する助成につきましては、県や市町村などで構成する「彩の国既存建築物地震対策協議会」などで議論を進め、市町村に対し制度の創設や拡充を働きかけてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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