埼玉県議会 県議会

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掲載日:2018年7月13日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(杉島理一郎議員)

乳幼児医療費を県内どこで受診しても窓口無料化へ

Q   杉島理一郎議員(自民)

現在、県内全ての市町村が現物給付方式を採用し、乳幼児医療費が窓口で無料となっています。一方で、埼玉県としては償還払い方式を採用し、乳幼児医療費は立替払いでの無料としています。医療費がどれだけかかっているかを認識してもらう意味でも、償還払い方式の理念は私も理解をしておりますし、実際、乳幼児医療費の制度導入時においては、それが有効であったと思います。
しかしながら、少子高齢社会において、少子化対策への取組が自治体の評価に直結する時代となった今、窓口での無料化はスタンダードとなっております。それでも、本県では市外で受診をすると立替払いをしなければいけない地域が多くあり、お母さんは還付を受けるために市役所に毎回申請をしに行かなければなりません。これは、県が償還払い方式を採用している弊害です。これでは本県は少子化対策に遅れをとって、選ばれない県となってしまいます。やはり県内どこで受診をしても窓口で無料化をすることが望まれます。
そのためには、県が医師会や保険者を取りまとめて契約を交わす必要がありますが、そもそも県が窓口無料化を認めていませんので、実現ができません。県としては、この償還払い方式の理念をどうしても譲れないということのようであります。
実は、国も本県と同じく償還払い方式を支持しており、窓口無料化をしている自治体には交付金を減額するというペナルティーを課してきました。当然、同じ理念を共有する本県も国の考えを支持するはずですが、なぜか全国知事会を通して、このペナルティーを廃止するよう強く要望しており、結果として、今年度から一部のペナルティーが廃止をされました。本県の31年度要望では、更にその対象範囲を広げるように国に要望を行っています。
県内の市町村には償還払い方式へのかたくなな思いを押し付けながら、国からの償還払い方式への押し付けには廃止を要望する。これは全く矛盾した話で、本県のこだわりは何だったのかと思いますし、それならば今すぐに本県も現物給付方式を認めるべきだと思います。
そこで、本県が現状と大きくかい離している状況でも償還払い方式にこだわる理由はどこにあるのか、その際、国への要望行動との矛盾をどう考えているのか、保健医療部長にお伺いいたします。
また、市町村の窓口無料化が県の制度を大幅に上回っている今となっては、県が償還払い方式から現物給付方式に変更したことによる過剰受診の心配はありませんし、県の財政負担が膨らむこともありません。単に県が現物給付方式を追認するだけで、県内全ての医療機関で窓口無料化を進めることができます。つまり手間もコストも最小限で、少子化対策に本気で取り組む県であることをアピールできるわけです。もし償還払い方式の理念に本当にこだわるのならば、本当に重要なのは、過剰受診の抑制による医療費の適正化に対してどう向き合うかであり、そのために♯8000、♯7119の普及啓発や医療費通知の発送など、更なる施策の拡充を通じて理念を達成することなのではないでしょうか。
そこで、以上を踏まえて、県内どこで受診をしても乳幼児医療費を窓口無料化にすることについての保健医療部長の御見解をお伺いいたします。

A   本多麻夫 保健医療部長

まず、県内各市町村内では窓口無料となっている現状と乖離している状況でも、県が償還払い方式にこだわる理由はどこにあるのかについてでございます。
県としては、受診の都度、医療に掛かったコストを知っていただくことが重要であると考え、償還払い方式を前提として補助制度を設けています。
現在、県内全市町村が実際には現物給付を行っていますが、対象範囲はその市町村内、もしくはその周辺市町村までとなっており、これらのエリアの外では一旦窓口で医療費を支払っていただく必要があります。
具体的には少し離れた大きな病院で時間外に受診した場合、補助対象にはなりますが、費用を立て替えていただく必要があります。
県が、窓口無料を県内全域をエリアとして実施した場合には利便性は向上する一方、医療に掛かった費用を知る機会は比較的遠い医療機関を受診した場合等、更に少なくなってしまう面があります。
また、県が償還払いを前提とする補助制度を設けることで、市町村に医療費のコスト意識の重要性について県の姿勢を示すことができます。
こうしたことから、県が償還払いを続けていく必要があると考えております。
次に、国への要望行動と矛盾しているのではとのお尋ねについてでございます。
県は償還払いを前提としておりますが、市町村が様々な理由から現物給付とした場合も補助対象として認めております。
これは実施主体である市町村の判断を最終的には尊重する必要があると考えるからです。
現物給付とした場合に国保の負担金を一方的に減額する国のやり方は、地方自治の本旨にそぐわないとの考えから本県としては現物給付には反対ですが、この件については改善が必要と考え、要望を行ったものです。
別の視点から判断して要望を行ったものであり、現物給付そのものに賛同している訳ではありません。
最後に、県内どこで受診しても乳幼児医療費を窓口無料にすることについてです。
国では、限られた医療資源を有効に活用する観点から、時間内に受診していただくため診療報酬制度の中で時間外加算を設けております。
県内市町村が行う乳幼児医療制度では時間外加算も対象になりますが、窓口無料にした場合、受診の都度、加算があること等を知る機会が限られてしまいます。
現物給付の場合でも保険者から医療費通知が届きますが、明細を見て実際に受診した時の内容を思い出すことは容易ではないように思われます。
♯8000や♯7119によって緊急受診全体の抑制効果は期待できますが、受診された方にコスト意識を持っていただくまでの効果は期待できないと考えております。
このようなことから、県が、乳幼児医療費の窓口無料を県内全域で行うことについては、慎重に検討する必要があると考えており、御理解を賜りたいと存じます。
県が、現物給付の実施に伴う国庫負担金等の減額を廃止するよう要望しているのは、国が少子化対策を推進する中で、まさに少子化対策の一環として独自に行っている地方公共団体の努力を阻害するものだからです。
県及び市町村は本来国が果たすべきセーフティネットを担っています。
県と市町村とでは、窓口での支払い方法に対する考えは異なりますが、少子化対策の観点から乳幼児への医療費助成が必要という点は同じです。
このような視点から判断して要望を行ったものであり、現物給付そのものに賛成している訳ではございません。
何卒、御理解を賜りたいと存じます。

再Q   杉島理一郎議員(自民)

まず、償還払い方式にこだわる理由についての御答弁を聞いて、大変驚きました。コスト意識を認識してもらうため、立替払いがその機会となっている、だからその機会を残さなければならないという答弁に本当に驚きました。里帰り出産をされている方、また、おばあちゃんにお子さんを預けている方、また、市境に住んでいて市内には病院がない方、たくさんいらっしゃいます。そういったお母さんたちがどういう思いで今いるかということを全く考えてもらっていない。県民のことを全く信じていない。無料になったら過剰受診が広がると思っているということですけれども、子を思うお母さんの気持ちを全く信じていない、そういった態度に本当に驚きました。
だからこそ、♯7119で過剰受診を抑制しよう、また、保険者がしっかりと医療費通知を送って過剰受診を抑制しようという策をとってきています。しかしながら、その受診通知すら見ていないから意味がないというようなお話でしたけれども、この償還払い方式をとっているのは、もう全国で残り8県になりました。このままずっとガラパゴスで、埼玉県は償還払い方式を維持し続けていくんでしょうか。
質問としては、どこまで行けばこの償還払い方式をやめるのか、その条件を教えていただきたいと思います。
次に、国の要望との矛盾について御説明がありました。市町村には償還払い方式を押し付けているのに、国に対してはやめてくれとお願いをする、その矛盾について御説明をしてほしかったんですが、市町村の判断を守るためということで、市町村を盾にして県を自己正当化しているとしか思えません。全くのダブルスタンダードであると思います。これでは、誰も納得しないと思います。改めて、矛盾を認めて考えを改めて、しっかりと償還払い方式をやめることを検討することがどうか、再質問をさせていただきます。

再A   本多麻夫 保健医療部長

償還払いについて、いつまでこだわることを続けていくのかという御質問についてでございます。
県といたしましても国への要望の際にはまずは様々な実施のやり方が地方自治体によってある中で、ばらばらと対象や支払方法を決めるのではなく、すべての子供を対象にした子供医療費助成制度を国の責任できちっと創設していただくことを求めております。
その中で、創設されるまでの間、子供の医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担金の減額制度の廃止などを行うべきということで要望しているところでございます。
それから御質問の2点目、国に要望していることについてわからないという、矛盾していないということがわからないということの再質問についてでございます。
県が、現物給付の実施に伴う国庫負担金等の減額を廃止するよう要望しているのは、国が少子化対策を推進する中で、まさに少子化対策の一環として独自に行っている地方公共団体の努力を阻害するものだからです。
県及び市町村は本来国が果たすべきセーフティネットを担っています。
県と市町村とでは、窓口での支払い方法に対する考えは異なりますが、少子化対策の観点から乳幼児への医療費助成が必要という点は同じです。
このような視点から判断して要望を行ったものであり、現物給付そのものに賛成している訳ではございません。
何卒、御理解を賜りたいと存じます。

再々Q   杉島理一郎議員(自民)

端的に申し上げます。どこまで行けばこの償還払い方式をやめるのか、その条件を教えてください。

再々A   本多麻夫 保健医療部長

国におきまして、すべての子供を対象にした子供の医療費助成制度が創設するまでというふうに考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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