埼玉県産の花で暮らしに優しい彩りを

寒さが増す12月。県内で大切に育てられた花々が、暮らしに彩りとぬくもりを届けてくれます。

シクラメン

冬の定番として親しまれるシクラメン。鉢植えを玄関やリビングに飾るだけで、空間がぱっと華やぎます。
県内では、埼玉県シクラメン研究会（別ウィンドウで開きます）などで生産・販売しています。

県は、世界で初めて野生種の芳香を取り入れたシクラメンの育成に成功しました。
「孤高の香り」など6品種が開発されており、現在9軒の生産者が栽培しています。

芳香シクラメンの写真芳香シクラメン

ここで買える！芳香シクラメン生産者一覧ページ（PDF：111KB）（別ウィンドウで開きます）

芳香シクラメン生産者に聞いてみた

県内で芳香シクラメンの生産に取り組む
本多農園（久喜市）の本多眞治(ほんだまさはる)さんにお話を伺いました。

本多さんの写真

ずばり、芳香シクラメンの魅力とは！？

シクラメンの魅力は、寒い冬の時期に空間を明るくしてくれるその華やかさ。
芳香シクラメンは、さらに良い香りもするので一層心が和みます。玄関などに置くと数輪でも香りが十分に感じられるので、飾って楽しんでください。

どんな香りがするのか教えてください。

ヒヤシンスやバラ、スズランが混ざったような、爽やかながら複雑な香りです。芳香シクラメンは現在6品種あり、それぞれ香りが違います。

普通のシクラメンとどんな違いがあるのでしょうか。

芳香シクラメンには、栽培のノウハウがまだ十分に安定していない難しさがあります。
その代わり、アルプス原産の野生種の親戚であることもあり、比較的暑さ・寒さに強く、夏を越して何年も楽しめるという面があります。
園芸種のシクラメンは、栽培に長い歴史があります。当農園でも、父の代から60年ほど栽培を続けています。一方、芳香シクラメンは、県が開発してからまだ20年弱です。まだまだ生産量が少ない貴重な花なので、是非興味を持ってみてください。

購入するときのポイントはありますか。

こんもりと葉っぱがたくさんある鉢は、花も多く咲くのでお薦めです。

初心者向けに、日頃の管理のポイントを教えてください。

芳香シクラメンも、基本は普通のシクラメンと同じです。毎日水やりするのではなく、指先で土の表面を触って、乾いていた時だけ水をたっぷりとあげてください。根でも息をしているので、水を与えすぎると窒息してしまいます。
温度は、人間が肌寒いくらいが芳香シクラメンにとって快適ですが、寒すぎるとせっかくの香りが弱くなってしまいます。20℃前後で、直射日光の当たらない窓際のレース越しなどに飾るのが良いです。
普通のシクラメンよりも成長がゆっくりなので、2年目もよく咲きます。大切にすれば4～5年楽しめます。

芳香シクラメン、孤高の香りと絹の舞の写真取材当時(10月上旬)栽培途中の芳香シクラメン
（左が「孤高の香り」、右が「絹の舞」）