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掲載日:2023年12月4日
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埼玉高速鉄道沿線の地域は、都心に隣接していながら緑が多い土地で、自然を楽しめるスポットが豊富です。ここでは、数あるスポットの中から、「緑に親しむ」施設を紹介します。
さぎ山記念公園に隣接する「見沼自然公園」は平成6年3月31日に整備された、面積が109,200平方メートル(東京ドーム約2.3個分)のとても広い公園です。
公園の看板
園内の南側にある野鳥の池や湿地帯は、羽を休める水鳥や、自然なままに成長する植物を観察できる自然観察園となっています。
修景池。水鳥が羽を休めていました
芝生公園の傍らには見沼代用水の開祖「井澤弥惣兵衛為永」の銅像も。
銅像。井澤弥惣兵衛為永についての解説も
取材当日、修景池の傍らで絵を書いていたサークルの方にお話を伺いました。
「ここには1年に数回来ていて、サークルのみんなで絵を描いています。私は近くの中央区から来たのですが、近隣にこういった自然を感じられる公園があるのは良いですね。時期が合えば睡蓮などが実に綺麗でスケッチのしがいがあります。絵は定年後はじめて、今年で10年目になりますが、飽きないですね。3~6時間くらいかけて1作品に仕上げますが、のんびり取り組むのに良い公園です」
スケッチを楽しまれるサークルの方
さぎ山記念公園とあわせ、多くの方々に四季折々の風景が楽しめる場として、これからも人気を集めそうです。
【利用案内】 見沼自然公園
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浦和美園駅の北西に位置する「さぎ山記念公園」は昭和61年5月10日に開園した、面積43,500平方メートルの自然がいっぱいの公園です。
公園名のさぎ山は、かつてこのエリアが「野田のさぎ山」と呼ばれていたことに由来し名付けられました。
公園の案内板と木立
江戸時代に干拓され、田園風景が広がっていたこの地域には、沢山の野鳥のサギが営巣する場として知られていました。
将軍家にも特別に保護されていたという営巣地は、最盛期には数万羽のサギが群れをなして繁殖する景勝地として、明治から昭和にかけて多くの方に親しまれ、その価値は国にも認められて特別天然記念物にも指定されていました。
ただ、原因ははっきりわかっていないものの、近隣エリアの都市化などからサギの数が徐々に減っていき、やがてサギ山は消滅。昭和57年には特別天然記念物からも解除されました。
そんな景勝地の名残を後世に伝えるため、「さぎ山記念公園」は開園されました。
今では年間4~5万人の方が訪れるのどかな公園として、祭りなどのイベントも行われる、地域のコミュニティの場として賑わっています。
そんな公園内の「さぎ山記念館」ではサギの剥製や写真パネルなどの展示物が置かれ、野田のさぎ山のかつての様子をしのぶことができます。
展示物。写真や掲示物からさぎ山の名残や公園の四季の様子を伺えます
公園の中心にある池は釣り堀にもなっており、無料で楽しめることもあって、平日も多くの方がヘラブナ釣りをされていました。
池で釣りを楽しむ人達。池の周りには花壇や綺麗なアプローチも
広々とした芝生広場や公園内の遊具、たくさんのドングリが落ちている木立では、近隣の保育園の子どもたちが元気いっぱいに遊んでいまいた。
楽しそうに遊ぶ子どもたち
駐車場も十分な広さがあり、コミュニティバスも停車するこちらの公園は、アクセスしやすく今後もたくさんの子どもたちや家族連れで賑わいそうです。
施設の管理責任者利根澤さん
こちらの公園では、桜や彼岸花など、季節ごとに咲く花や景色のうつろいを楽しむことができます。
隣接する見沼自然公園との間には見沼代用水が流れていますが、その見沼代用水沿いには桜並木があり、春になると長く連なる桜の風景を楽しむ方でいっぱいになります。
また、サイクリングロードとしても親しまれており、自転車で公園の景色を楽しむ方も多くいらっしゃいます。
桜並木
さぎ山記念公園の敷地内には、野外施設(キャンプ場)もあります。
市内の方しか利用できない施設となっていますが、施設の使用料や貸し出し物品など無料になっているので、住宅地でBBQがしにくい、という方々にも楽しんでいただいています。
最近は祭りなどイベント開催にも力をいれています。皆様により愛される公園を目指して運営管理に取り組んでいきたいと思います。
見沼代用水沿いの桜並木。春には見学者でいっぱいに
【利用案内】 さぎ山記念公園
青少年野外活動センター(キャンプ場)
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(左)正面入り口(右)西口
埼玉高速鉄道「浦和美園」駅などから路線バスでも行ける「さいたま市園芸植物園」。さいたま市農業トレーニングセンターの約35,000平方メートルの広大な敷地の中にあり、花や植木苗木鉢物の生産地として知られる地域らしさが感じられる、年中花や植物に触れ合える場として無料で公開されている施設です。
ここでは、訪れる季節ごとに見頃を迎える花や木など様々な植物を見ることができます。10月に訪れた時はまだ色づく前でしたが、実りの秋に実を付ける木も多く観られました。
様々な植物が栽培されている施設、と聞いてまずこの時期に相応しい実のなる植物など、飲食や薬用の植物を探してみました。こちらの植物園は、誰もが知る有名なものから、知られていないが実を口にすることができるものまで、様々な種類の植物を観ることができます。
訪問した10月には、のど飴でおなじみの「かりん」や、直径5mmほどの真っ赤な実をつける「ガマズミ」、椎の実をつける「スダシイ」、おなじみの「柿」、可食部分と毒性のある部分が混在する「イヌマキ」など、食欲の秋らしく様々な植物の実がきれいに色づいていました。
これらの果実を目当てに、ヒヨドリやメジロなどの様々な種類の鳥が集まってついばんでいる姿を見ることもできるそうです。
(左)かりん(右)イヌマキ
美味しく食べられる実のほかにも、薬として利用されているものもありました。
「メグスリノキ」はその名の通り、昔から眼病に効用があると考えられ、樹皮を煎じた汁を服用したり、目薬として民間療法に使われてきた木です。
他にも、杜仲茶の原料になる「トチュウ」など、健康に役立ちそうな植物を生の姿で観ることができます。
(左)メグスリノキ(右)トチュウ
園内の食べられる植物の中には、面白いストーリーを持つ木もありました。
ふるさと池のそばにある「ニュートンのリンゴの木」はケントの花という品種で、万有引力を発見するきっかけとなった有名な木を接ぎ木で増殖させたものです。枝わけした子孫が東京都文京区の小石川植物園にあり、その苗を譲り受けてこの園に植樹されたとのことです。
ニュートンは17世紀のイギリスの学者ですので、約350年前の木が現在も元気に育っているというのはなんだかロマンティックですね!
ニュートンと同じように、この木からリンゴが落ちる様子を見たいところですが、受粉には異なる品種の花粉が必要とのことで、こちらの園では、あまり実はつかないそうです、残念……。
ニュートンのリンゴの木
園内には意外な「グルメな植物」が有りそうです。植物には名前と簡単な解説の看板がつけられているので、ぜひ探してみてください!(公共の施設ですので、実際に食べるのはNGですよ!)
季節ごとに変わる表情を観ることは植物園の楽しみ方の1つです。地域に係わりのある花木など季節に応じた園ならではの観賞散策ができます。
例えば春先に見られる「サクラソウ」は、自生地として有名なさいたま市桜区が近いこともあり、こちらの園では約300種1000鉢ほどが育てられているとのことです。
4月に開催される品種展示では、ピンクや白の色とりどりのサクラソウを見ることができます。
様々な種類を楽しめるバラ園の見頃は春と秋の年2回。アジサイ通りは6月にピンクや紫色の鮮やかな花に包まれ、見学者の目を楽しませてくれます。
スイレンの見頃の6月には、花が開く午前中を中心に地元のカメラ愛好家が集まり、熱心に写真に収めているとのことで、ふるさと池から温室方面を見る角度が特にきれいに見えるそうでお薦めのようです。
(左)バラ園(右)ふるさと池から見た温室
秋から冬にかけては木の実が落ちる時期になります。その中で、比較的大きな松の木である「ダイオウショウ」は、マツ属の中で最も長い葉を持っており、20センチを超える程の大きな松ぼっくりがなることもあるそうです。
大きな松ぼっくりや園内で採取された木の実を使ったクリスマスリース作りの市民園芸講座は毎回大人気だとか。観賞はもちろん、リース作りなどのイベントを楽しむことができるのもこちらの園の魅力です!
ちなみに、温室のエントランスに展示用のクリスマスリースが飾られていました。作ってみたいという方は実物もチェックしてください。
(左)ダイオウショウ(右)松ぼっくりを使ったクリスマスリース
1年を通して様々な楽しみ方があります。来るたびに違う発見が有るはずですので、1度訪れた方も、時期を変えて再訪すると更に楽しめるはずです。
なお、こちらの植物園で育てられている植物の見頃は、次の表をご参考にしてみてください。
植物園の見所といえば温室です。こちらの園にも大・中・小と広さが異なる3棟の温室があります。
(左)温室入り口(右)温室入り口にオジギソウが! 子どもたちに大人気だそうです
3つの温室は1つのエントランスでつながっていますが、エントランスにも展示物があります。
時期ごとに展示物を変えているそうで、お邪魔した日は、「カツラ」の落ち葉の甘い香りと、「ガーリックバイン」のニンニクの匂いを体験することができました。
(左)カツラの落ち葉(右)ガーリックパイン。花はきれいですが、匂いはまさににんにく
他にも木の葉の写し絵クイズの展示スペースなどがあり、眺めるだけではなくやさしく触れたり匂いを嗅いだりして、様々な角度から植物ついて学ぶことができます。
大温室の様子
巨大な植物がそびえたつ南国の空気が漂う大温室内。年中温暖な気候を再現された温室内ならではの個性的な植物が展示されています。
サンドペーパーのような手触りが特徴的な「ペトレア」。極楽鳥花として知られる色鮮やかな「ストレリチア」、エビのしっぽに見える「コエビソウ」など、南国を感じさせる色鮮やかでユニークな形の植物に、レポーターも見学をしながらついカメラを向けてしまいました。
(左)ペトレア(右)コエビソウを撮るレポーター
気になった植物を少しご紹介します。
「タビビトノキ」の名前は、この植物を見つけた旅人が太い茎の根元を切って、たまっていた雨水を飲んで飢えをしのいだことが由来だそうです。
小笠原の固有種の「マルハチ」は、幹に漢字の『八』を逆にしたような模様が名前の由来で、たしかに木肌を見ると『八』の字がくっきりと見えました。
温室内での開花は、気まぐれで突然咲くとのことで、予想がつかない分、意外なものが「咲いている!」 といった幸運があるかもしれません。
(左)タビビトノキ(右)マルハチ
中温室は「美味しい果実」がいっぱい!
バナナやドラゴンフルーツなど、食べたことはあっても樹になっている姿を見かけない果物も、この園では実際に実った状態で見ることができます。
黄緑色したバナナもどんどん熟して黄色くなり、最後は皮が破れて落ちてしまうとのことです。
食用のバナナは青い状態で収穫されますが、植物園では落ちるまで木に残した状態で展示しているそうです。
その他の南国フルーツとしては、「ドラゴンフルーツ」や「パッションフルーツ」、「スターフルーツ」。それから、これを食べた後酸っぱいものを口に入れると甘く感じられるといわれる不思議な果物「ミラクルフルーツ」や、タピオカの原料である「キャッサバ」、匂いで有名な「ドリアン」も展示されています。
(左)バナナ(右)ドラゴンフルーツ
チョコレートの原料のカカオは、なんと幹から直接実がつきます。初めて見る人は不思議な実り方に驚くはず。
これは種を広域に広めるため、動物に食べられやすくする南国の植物に多く見られる特徴だそうです。
お菓子の香り・風味付けに使われる「バニラ」の種子であるバニラビーンズは、採取した状態では香りはせず、発酵させることであの独特の甘い匂いが出てくるそうです。
訪問時の園内では発酵させたバニラビーンズが展示してあり、匂いを嗅いでみるとまさしくバニラアイスクリームそのもの!といった甘い香りがしました。
お子さんを連れて、「いつも食べているバナナはこんな風に実るよ」「バニラアイスの匂いって植物の種なんだよ」なんて教えてあげると、食育にもつながりそうですね。
(左)カカオは予想外の実り方!(右)バニラは匂いの展示も。甘い匂いはまさしくバニラアイスのそれ。
小温室は「洋ラン」がメイン。広い通路のわきには色鮮やかで様々な種類のランが咲き誇っていました。
綺麗なランの隣では、獲物を狙って静かにその時を待つ「食虫植物」の鉢があります。
食虫植物として有名なウツボカズラこと「ネペンテス」は多種類が展示され、筒の中には虫がしっかりと集まっていました。
(左)小温室の様子(右)ウツボカズラことネペンテス
いかがでしたか?レポーターも大満足の園芸植物園には、他にもここでは紹介できなかった植物がまだまだ数多くあります。植物園周辺施設も含め、子供連れの方でも1日中楽しめる魅力的なスポットです。ぜひ一度、足を運んでみてください!
農業者トレーニングセンター 園芸管理係
近隣の小学校の「遠足の場所」としてまた秋の紅葉や桜の季節などには「写生会の場所」としても利用されています。
植物園は生きている図鑑です。同じ植物でも花がついたりと、季節によって見え方が全く異なります。
成長はゆっくりでも、週替わりで少しずつ変化しますので、連続で見て頂くと違いが分かって面白いです。
やさしく触ったり、匂いを嗅いだりして五感を使って体験してください。小さいお子様にも、感覚を味わっていただきたいです。
なお、こちらの植物園は3ヶ所の入り口がありますが、バスで来られる場合は正門入口から、自家用車や隣の大崎公園から来られる場合は西口が便利ですよ!
【利用案内】 さいたま市園芸植物園
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8,000平方メートルを超える敷地に緩やかなウエーブを描く大きな屋根が特徴の建物。植物園のような広くて天井の高い室内には、色とりどりの花々や観葉植物、サボテンなどが置かれ、屋外には植木、盆栽、鉢物などがびっしりと並んでいます。
花や緑を楽しんだり買い求めたりすることはもちろんですが、レストランや休憩所、お土産コーナーなども設置され、家族で散策しながらゆっくり楽しめる施設です。
また、園芸相談や講習会、押花展などの展示会、安行花植木まつりなどの各種イベントを定期的に開催しており、年間約70万人が訪れる人気スポットです。
センターの特徴は何ですか?
「花や緑の品揃えが市内ではNO1です。特に1階の広いアトリウム内(写真下)は、一年を通して室内の温度が13℃に管理され、花や緑の適切な環境が保たれています。たくさんの花々や緑を元気に育てることができますので、お客様もたくさんの種類の中からお気に入りの鉢を安心して選ぶことができます。もちろんお買い求めにならなくても、見に来て下さるだけでも大歓迎です。とにかく一人でも多くの方に花や緑に親しんでもらうのが、私たちの大きな目的です。」
「最近は、住宅事情もあり、自宅の庭で緑や花に親しむ方がどんどん減ってきています。子供たちが植物に水をやったり、花が咲いたと喜んだり、きれいだと感動したり、花や植物を育てるということは、大切な教育のひとつだと思います。ぜひお子様も連れて遊びに来てください。そして何でも質問してください!そのために私たちがいますので。」
「川口市内と東京都北区内の2か所で個人経営の塾を経営しています。教室にいつも緑の植物を置くことで、生徒の気持ちも落ち着きますし、教えるこちらも心が和みます。子供たちに色々な植物を知ってもらいたいので季節ごとにこちらのセンターにお邪魔して夫婦で楽しみながら選んでいます。」と旦那さん。
奥様は「ベランダに置く鉢植えを探してます。いろんな種類があるから選ぶのも楽しみのひとつですよ。」
「毎月展示会や講習会、フェアや感謝祭などのイベントもたくさん開催されます。中でも人気なのが、樹木の根を保護する「根巻き体験講習会」です。移植などの際に土が落ちないように藁で根と土を保護する技術で、特に川口安行の根巻きは、縄の造形美が特徴的です。他にも「接ぎ木技術講習会」や「寄せ植え講習会」「苔玉(こけだま)の講習会」等を開催しています。各種講習会や展示会の案内は市の広報やホームページでチェックしてください。」
<接ぎ木技術講習会>
<根巻き体験講習会>
樹里安アイス(270円税込)は、当センターと首都高速道川口PA売店・ラウンジリリアの3か所でしか販売されていない限定感たっぷりのアイスクリームです。今回、レポーターが2Fのレストランで味比べ用の3種類のアイストリプル(350円税込)をオーダーして試食してみました。
実際にレポーターが食べた感想としては
「山椒アイスは、口に含んだ瞬間に山椒独特の香りが広がり、次にアイスのほど良い甘みに包まれます。さっぱりとした後味感のある美味しさでした。」
「安行寒桜アイスは、一口食べると“甘しょっぱさ”が何とも言えない味わいになって春の香りを感じる大人の味でGOOD!です。」
「柚子アイスは、ゆずの果汁とゆずピールの食感が爽やかな味わいになって、ジェラート風のアイスにピッタリで、ゆずの果肉たっぷりの美味しいアイスでした。」
「もっと多くの若い方に当センターに来ていただいて、緑や花に触れて、その良さを感じてもらえれば嬉しいですね。私たちも小学生から若い方向けの体験教室などを企画し、四季折々で植物の良さを広めるための努力をしていきます。」
「また、川口市産にこだわり生産した植物由来の「樹里安アイス」は、パッケージも色鮮やかで“インスタ映え”しますし、3種類の味で楽しめますのでぜひ一度試食をおススメします。最後に、当センターでは来館者配布用として、広報誌『樹里安だより』を年1回発行しています。川口市内の公園のPRやセンターのイベント開催結果、植物の文化を紹介する特集コーナーもあります。ホームページからでもダウンロードできますのでぜひご覧ください。」
【利用案内】
川口緑化センター樹里安
埼玉高速鉄道「戸塚安行駅」からほど近い埼玉県花と緑の振興センターは、生産者や植物に関わる方向けの植木や果樹の生産方法や出荷方法、盆栽の輸出のための講座のほか、一般の方に緑化の知識を持ってもらう講座の実施などをとおして、花と緑に係る指導や啓発を行うことを目的としてつくられた施設です。
そのため、専門の知識を持ったスタッフやボランティアが親切に教えてくれますので、講座や研修会に参加すれば植物に対する幅広い知識を得ることが出来る「学習の場」となっています。
また、施設内には桜、梅、椿など2000品種を超える植物が展示されており、四季折々に変化を見せるその光景は、見学される方の癒しとなっています。
こちらのセンターではどのよう取組を行っていますか?
「当センターでは、すでに農業をされている方や、これから仕事で植物に関わる方に対して、植木や果樹の苗木などの生産出荷の指導、盆栽などの輸出についての講座・研修会などを行っています。特に「花植木専門研修」や「造園技術研修会」では業界の方や資格取得を目指す方に好評を頂き、当センターで学んだことを全国各地で仕事に活かしている方々も多くいらっしゃいます。
また、海外で人気が高まっている盆栽については、埼玉県は全国トップクラスの出荷・販売数量を誇っています。盆栽は土がついているので、生態系を守るために輸入を制限している国もありますが、輸出が可能なEU諸国向けなどへの輸出振興に努めています。
さらに、屋上緑化など都市緑化の推進のため、安行が誇る植栽技術「安行四季彩マット」の支援も行っています。これはポリプロピレン製繊維マットに植物を植え込み、植栽として活用する技術です。軽いので木造住宅の屋上などでも使えますので、屋上や駐車場等の既存の施設を緑化する資材として優れています。興味の有る方はぜひ、スタッフにお声掛けください。」
一般の方でも受けられる講座はありますか?
「公園や公共の花壇などの管理は専門業者のほか、地域のボランティアの方々にも頑張っていただいていますが、こうしたボランティアを目指す方に対しては樹木や花壇、庭園の管理等について実技と座学で学ぶ「街の緑サポーター養成研修」を開催しています。一般の県民の方に向けては、花や緑、自然に親しむきっかけとなるような「緑化講座」を開催するなど、どなたでも受けられる講座も開催しています。園内の植物を使ったクリスマスリースづくりなど工芸の講座も人気です。
なお小学校の社会科見学では、園に生えている「タラヨウ」の葉を使った「お絵かき(?)」が喜ばれています。タラヨウは「葉書の木」とも呼ばれ、葉の裏側を割り箸などで傷をつけると、それが黒く変色して色が残るため、文字を書き置くことができます。葉っぱに書くことから、郵便はがきの「は」に漢字の「葉」が使われる由来と言われています。昔はこのような自然のものを使って文章のやり取りをしていたのかと、児童だけでなく先生も興味深く楽しんでいただいています。」
来園者数はどのくらいですか?
「来園者は年間80,000人を超え、埼玉県内はもちろん、千葉や神奈川から来る方もよくいらっしゃいます。また海外で盆栽が流行していることもあり、オーストラリアや中国などからも多くの見学者がいらっしゃいます。
また、四季折々の様々な品種の植物が見られるということもあり、カメラを趣味にしている人たちもご来園いただいています。入園料は無料ですが、毎日どのくらいの人が来ているのか把握するため、ご記帳をお願いしています。ご来園の際はぜひご協力をお願いいたします。」
こちらのセンターの自慢の品種を教えてください。
まず「梅園を中心に、敷地内に154品種もの梅があります。一か所にこれだけの品種の梅が集まっている施設は全国でも珍しいと思います。品種の数では、梅で有名な偕楽園よりも多いことが自慢ですね。それぞれの梅に品種名のプレートをかけています、一本一本に面白い物語がありますので、気になる名前を見つけたらスタッフにご質問ください。
もうひとつ梅で人気なのが、センター正門にある「夫婦枝垂れ」という樹です。昭和39年に神川町のお寺から寄贈されたものですが、その特徴はひとつの花に雌しべが2つつくことがあること。この花が受粉すると、さくらんぼのように2つの実が寄り添いハート型に見えることからその名がつけられました。梅が実る頃に、縁起担ぎに見に来る方も多くいらっしゃいます。」
「ツバキ・サザンカ類は、東園、西園あわせて469品種あり、国内でも屈指の品種保有数を誇っています。地元安行で作られた品種で、他ではご覧いただけないものもあります。どうぞお楽しみください。」
他にはどのような植物が見られますか?
「四季を通じて様々な種類・品種の植物が楽しめます。3月は地元の『安行寒桜』、4月は『荒川堤』にゆかりある、江戸時代からのお花見の代表的な里桜の「一葉(いちよう)」「普賢象(ふげんぞう)」など、GW辺りは「フジ」、「アジサイ」など、初夏は「ヤマユリ」、夏は「サルスベリ」、秋は「カエデ」など、どの季節に訪れても、その時々の顔を見せてくれる園になっています。また、ここにしかない品種などもありますので、一度だけではなく、何度訪れても自然の奥深さを感じられる場所だと思います。」
「我が家は都市部のマンション住まいで、庭がないのでガーディングなど楽しむことが出来ないと諦めていました。しかし、こちらの園でお話を伺ったり、鉢植えを見たりして、ベランダでも楽しむ方法があるのだと気が付きました。この地域は盆栽などの生産も盛んで、近くの「川口緑化センター 樹里安」などで一般販売されていると伺いました。今度ぜひ見に行ってみようと思います。」
「園の一部に『ウェルフェアガーデン』※をご用意しています。車椅子の方でも移動がしやすい庭になっています。あらゆる方々が自然に親しみ、学んで頂ける施設になるよう、これからも頑張っていきたいです。」
※ 車いすの方や子供の目線でも楽しめるようコンパクトな花木類を中心に植えた庭園。
【利用案内】
埼玉県花と緑の振興センター
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