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掲載日:2024年4月3日

令和6年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(保谷武議員)

生成AIの使いこなし方・リスク教育について

Q 保谷武 議員(自民)

人類の歴史は技術革新の歴史でもあります。省力化と人体の拡張を目指した技術開発は、不可逆的に進歩してきました。人類が手に入れた技術を放棄したことは一度もありません。コンピュータとインターネットは、人類の文明を前進させてきました。民間企業では2000年前後から、1人1台体制のコンピュータとインターネット常時接続環境が導入されました。
一方、教育現場では2020年のGIGAスクール構想の実現まで20年間の遅れが生じていました。この20年間、本県における一部の教育現場では、コンピュータやインターネットが子供たちに悪影響を与えるという懸念から、いたずらにこれを危険視し、子供たちから遠ざける活動が行われてきました。
確かに新しい技術は、普及初期においてアダルトコンテンツ制作や犯罪行為に利用されることがあります。しかし、これは技術そのものの問題ではなく、使い方の問題です。新しい技術の将来性と発展性に目を向けず、いたずらに危険視することは、人類の進歩を阻害するものです。
新しい技術が悪用される事例があるからといって、子供たちを遠ざけるべきという教育方針は間違っています。これは、家庭のしつけや地域コミュニティ活動のレベルであれば本人たちの勝手ですが、公教育における方針となってしまうと有害だと言えます。新しい技術の適切な使い方とリスクを積極的に教えることが、教育の重要な役割の一つであるべきです。
生成AIについて、教育長は学びの場において積極的に取り入れていく方向性をお示しになりました。今後、これまでの本県における教育の歴史と同様に、生成AIから子供たちを遠ざけようという反動的な運動が生じる可能性があります。教育長におかれましては、このような人類の進歩を妨げる主張に惑わされず、生成AIの使い方とリスク教育を積極的に進めていただきたいと考えますが、教育長のお考えをお尋ねいたします。

A 日吉亨 教育長

生成AIの技術は、今後更に進展し、日常生活における活用が広がっていくことが予想されます。
学校現場においても、生成AIは、児童生徒が自らの考えを広げ深めることに役立つなど、授業の中で効果的に活用できる技術であると考えております。
一方、その取扱いについては、個人情報の流出や著作権侵害などのリスクとともに、批判的思考力や創造性、学習意欲への影響などの懸念も指摘されております。
そのため、教員が生成AIの特性や仕組み、利活用にあたってのメリット・デメリットなどについて理解することや、児童生徒が様々なリスクを回避し、生成AIを適切に使いこなすための情報活用能力を育てていくことが大切と考えます。
県では、生成AIを適切に利活用するためのルールブックや利用ガイドなどを作成し、県立学校及び市町村教育委員会に示すとともに、校長会議や市町村の担当者会議において、積極的な利活用を促しております。
今後とも、児童生徒の豊かな学びにつながるよう、生成AIの利活用を含めた、情報活用能力の育成に積極的に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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