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掲載日:2022年12月27日
Q 高橋政雄 議員(自民)
言い換えれば、発達障害児と大人の発達障害に対する理解と対応についてです。
私の過去の県議会一般質問では、高次脳機能障害者家族への支援、精神疾患への支援、そして自殺対策、自殺者をなくす取組、自殺防止対策の気付きについてたびたび質問してまいりました。みんな脳に関することです。
発達障害について、私なりに調べたことを聞いてください。この発達障害には、子供のときに親などが気付く発達障害児と、大人になり社会環境で様々な人と交わって気付く発達障害者、大人の発達障害があります。もっともこの発達、私たち大人の障害者の概念が認識されるようになったのは、ここ10年から20年とのことであります。
また、発達障害には大きく4つの症状があるようです。
1つ、自閉スペクトラム症、自閉症状のことです。好きなことへのこだわりが強く、同じことを繰り返したりするようです。また、コミュニケーションなどが苦手で、相手の気持ちを読み取ることは困難という特性もあるようです。自閉症は3歳くらいまでに現れ、およそ100人に1人、男性が女性の4倍という報告もあります。原因は、遺伝的要因をはじめとして様々な要素が複雑に関与していると考えられている。発症までのメカニズムは不明だそうです。
2つ目、注意欠如、多動性障害。落ち着きがなく、感情が強く表に出やすい傾向の症状。大人になってもこの症状はおさまらず、衝動的に職場や家庭内で暴言を吐いてしまったり、時に暴力という形で出ることもあるようです。
3つ目、学習症、いわゆる学習障害です。
4つ目、アスペルガー症候群。自閉スペクトラム症に含まれる障害でありますが、対人関係の障害などの自閉症の症状はありつつ、知的発達などの遅れが見られないことが特徴とのことです。また、遠回しな表現やしぐさから相手の感情を読み取ることが困難な場合もあるようです。アスペルガー症候群の人は知的及び言語発達の遅れがないために、ほかの自閉症の課題が気付かれにくい面があるとのこと。学力的にも問題がないため、大人になるまで分からなかったという方もいるようです。
はっきり言います。私と4年前に亡くなった我が家の次男、かなりの部分でこの症状に該当すると感じています。もっとも大人の20人に1人がこの障害の自覚があるという。このアスペルガーの話をすると、多くの知人、友人が、おれもそういう部分があるかもとなる。
起承転結の結に入ります。
今回の質問では、特に大人の発達障害について質問を掘り下げてまいりたいと思います。
自閉症では、うつや不安障害を抱えることがある。大人になってから障害が顕在化することがある。私は思っている、多くの自殺がこの障害によって不幸な結果なのかもしれないと。
障害に対する本人の工夫として、得意なことを生かす、苦手なことは避ける、困ったときの相談者をつくる、小さな成功体験を積み重ねるなどなど。周囲の対応として得意なことを生かす環境づくり、苦手なことをカバーする環境づくり、障害の特性を理解するなどなど。
こだわりが強いという特性を生かしての高度な専門知識・能力。落ち着きのない特性は、行動力があるという長所でもある。抜きんでた知力・能力を持っての世界の天才(エジソン、アインシュタインなど)も、アスペルガーだったといわれています。私たちは発達障害児、発達障害者であっても、卓越した知力能力を秘めた人材がいることを知りました。保育所・幼稚園、学校、社会で支援していく必要があると考える。能力を潰してはいけないんだ。
以上、県は、これまでどのように取り組んできたのか、また、今後どのように取り組んでいくのか、福祉部長にお伺いいたします。私みたいな人が多くいるんですよ。
A 金子直史 福祉部長
発達障害を抱える子供たちに対しては、なるべく早い時期から適切なサポートを行い一人ひとりに即した成長を促すことが重要と考えます。
このため県では、平成23年度から、全ての保育所や幼稚園の先生方が発達障害の特性に早い段階で気づき、適切な支援ができるように研修を行い、発達支援サポーターとして養成してまいりました。
さらに、保育所等の支援を小学校へつなげるため、小学校の先生方や障害児通所支援事業所の職員等を対象に学校生活での留意点や個別的な配慮の例などを学んでいただく研修を行い、子供たちの成長段階に応じて適切な支援が受けられる体制を整えています。
今後も、各地域の医療、保健、福祉、教育等の関係機関の相互の連携を深め、切れ目のない支援体制の拡充に努めてまいります。
また、成人後においては、発達障害者支援センター「まほろば」を中心に様々な相談に応じるとともに、県内4か所の就労支援センターにおいて、就労に関する相談から就労訓練、就職後の職場定着支援までワンストップで支援してまいりました。
議員お話しのとおり、発達障害をお持ちの方の中には、ある一つのことについて卓越した知力、能力をもっている方がいらっしゃいますが、周囲のサポートなどによって、そうした方の潜在的な強みを引き出すことができます。
例えば、データの入力やチェックについて、正確かつ、やり続けることに無類の能力があっても、コミュニケーション能力に課題を抱えていてなかなか就職できなかった方が、相手や場面に合わせた会話の仕方などを学んだり、職場の支援を受けることなどによって、IT業界で活躍しております。
こうした、発達障害の方の一人ひとりの個性を社会の中で強みとして発揮して活躍していただくという視点も大切にして、誰一人取り残さない、障害をお持ちの方がその能力を最大限生かせる社会の構築に取り組んでまいります。
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