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掲載日:2020年3月31日
Q 町田皇介 議員(民主フォーラム)
一級河川江川は、鴻巣市、北本市、桶川市、上尾市を流れ、荒川に合流する河川で、平成27年の台風11号の際は、増水した江川上流部において、桶川市内の高校に通う女子生徒が亡くなられるという大変痛ましい事故も起こりました。
その後、江川改修促進協議会や県央地域選出の県議会議員の先輩方の働きかけにより、県は江川の治水安全度を早期に高めるため、上流部の調節池の整備を平成27年度から進めていただいているところです。しかし、現在でも江川流域では、大型台風や局地的な集中豪雨が発生するたび、住宅等の浸水被害や道路冠水が起こる状況です。
特に昨年の台風19号では、江川流域におきましても住宅や工業団地等、これまでにない甚大な浸水被害を受けました。また、緊急輸送道路にも指定され、主要幹線道路となっている県道川越栗橋線では、冠水により47時間の通行止めとなり、市民生活にも多大な影響を及ぼしました。
地元では、「川越栗橋線をかさ上げし、冠水被害を少しでも軽減してほしい」といった声もあります。そして、依然として江川流域の浸水被害軽減策として、調節池の早期整備や荒川との合流点である宮下樋管の改築、排水機場の整備という強い要望もございます。
そこで、県土整備部長にお伺いいたします。
現在、江川上流部で進めている調節池整備事業並びに江川中下流域の治水対策の現状と今後の見通しについてお聞かせください。
A 中村一之 県土整備部長
一級河川江川では、令和元年の台風第19号の際、20棟の浸水被害が発生したほか、周辺の県道や市道が冠水し、長時間の通行止めが発生しました。
御質問の調節池においては、江川上流部において、平成27年度に事業化し、河道の拡幅と併せ整備を進めており、現在は調節池の段階的な掘削と市道橋の架換えを実施しているところです。
令和元年の台風第19号の際は、掘削途中の調節池に洪水の一部が流入することで、下流の水位低下に効果があったと考えており、引き続き、早期完成を目指し、これらの整備を進めてまいります。
次に、江川中下流域の治水対策については、専門家や地元の方々で構成される「江川流域づくり支援会議」で頂いた提言を踏まえ、河川整備計画の見直しに向けた検討を進めているところです。
現在は、計画の降雨により発生する洪水の流量などの水理解析を進めております。
今後、沿川の土地利用の状況や履歴などに関する情報を地元市の協力を得ながら調査し、その結果も踏まえつつ、調節池や排水機場など、様々な手法を組み合わせた効率的な治水対策を検討してまいります。
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