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掲載日:2020年7月8日

平成29年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(岡田静佳議員)

乳幼児教育の充実のための組織の一本化について

Q   岡田静佳議員(自民

先月、自由民主党全国女性議員政策研究会に出席し、東京大学大学院教育研究科、遠藤利彦教授の分科会ワークショップに参加しましたが、多くの女性議員が感銘を受けました。育児で大切なのは、ほど良い関係、そしてアタッチメント(愛着、くっつくこと)が重要であり、子供に対する教育投資効果は、乳児期への投資が最も効果的で、2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン氏の研究では、乳幼児期の投資は、大人になってからの115~117パーセントの利益還元につながり、乳幼児期の保育が40歳時の経済状況、幸福を分けることがデータで示されています。
特に、恵まれない環境にある子にとって乳幼児期の保育はとりわけ重要であり、チャウシェスクの子供たちと呼ばれるルーマニアの孤児院の子供たちは、IQや言語、脳の発達に大幅な遅れが見られています。里子は施設に残った子よりは発達が良好であり、誕生から近いうちに里親に育てられた子のほうが、より発達は良好と報告されていますが、人に助けてもらえなかった子供、乳児期にアタッチメントを剥奪された子供は、自己と社会性発達に長期的なダメージを受けていることが報告されています。
乳幼児期の教育投資は、ほかのいかなる政策よりも、労働生産性、経済成長率、出生率を引き上げ、子供の貧困、自殺率を低下させると言え、世界的にも見直されつつあります。
さて、埼玉県では、親が子供を育てる子育て政策には力を入れていますが、子供自身が自らの力で心身ともに成長する子育ち政策の視点が抜けています。例えば、2歳児のスマホ使用率が40パーセントという衝撃的な数字が内閣府から発表されましたが、埼玉県では少子政策課が担当になりますが、これは少子政策なのでしょうか。少子化は県の重要課題ではありますが、子供の育ちを中心に考える部署、乳幼児教育の充実のために教育部局も含めた組織を一本化し、広い組織で取り組む必要があります。
実際に子育ちに力を入れている首長の自治体では、市長部局の保育課と教育部局の幼稚園課の垣根を取り、子ども支援課などに組織を一本化して効果を上げているところは多くありますので、県でも取り組むことができないか、企画財政部長にお尋ねいたします。

A 砂川裕紀 企画財政部長

本県の乳幼児期における教育の在り方については、県全体の中で、義務教育とのつながりや成人に至るまでの教育の連続性を重視する観点から主に教育委員会が担当しております。
また、保育所や認定こども園の指導監督などは、児童福祉政策の一環として福祉部が担当しております。
個別の保育所などの教育面につきましては、学校教育を所管し専門性を有する教育委員会と連携して取り組んでおります。
例えば、教育委員会が作成した小学校入学までに「これだけは身につけたい」という子育ての目安「3つのめばえ」について、認定こども園や保育所等で活用しております。
また、教育委員会では、小学校、保育所等の連携推進協議会の全体会及び分科会を毎年4地域で開催し、課題に対する協議や実践報告等を行うなど、連携して幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続を図っております。
乳幼児教育は、議員御指摘のとおり、生涯にわたる人格形成の基礎を培う大変重要なものでございます。
県といたしましては、組織の一本化ではなく、教育部門と福祉部門のそれぞれの専門性を生かし、相互に補完し、しっかりと連携して乳幼児教育の更なる充実が図れるよう取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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