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掲載日:2019年6月26日

平成28年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(塩野正行議員)

埼玉県高等学校等奨学金について 

Q 塩野正行議員(公明

埼玉県高等学校等奨学金は平成19年からスタートし、延べ約4万人が利用しました。所得制限はありますが、基準以下の世帯所得であれば、希望者全員が借りることができます。私自身も、大学と大学院時代、奨学金を利用しておりました。様々なアルバイトを掛け持ちし、学費と生活費を賄っていた一人であります。でも、奨学金を返還するのはやはり大変でありました。
埼玉県高等学校等奨学金は平成24年度から返還が始まりました。これまでの返還対象者は4,780人、そのうち滞納者は319人で全体の6.7パーセントを占めます。滞納の理由は、返還の意思が低い、収入が少ない、収入が不安定などであります。返還への自覚は持ってもらわなくてはなりませんが、収入が少ないために滞納せざるを得ない状況は改善が必要であります。滞納すれば14パーセントの延滞金も発生します。病気などの理由で返済の猶予も認められますが、収入の低さはその要件に入っておりません。大学生向けの日本学生支援機構の奨学金は年収が300万円以下の場合、返還を猶予されております。埼玉県高等学校等奨学金の場合、3年間の最大の貸与額は国公立で100万円、私立で169万円になります。その場合、月々の返還額は国公立で約7,000円、私立で約1万2,000円です。就職後の年収によっては払い続けるのは大変です。大学でも奨学金を借りていれば、これだけでは済みません。返還しやすい仕組みにしなければなりません。
そこで伺います。埼玉県高等学校等奨学金についても、返還時の所得に応じて返還額を変えられる所得連動返還型奨学金を導入すべきであります。日本学生支援機構は、来年度から所得連動返還型奨学金制度を導入いたします。大学生向けです。募集は既にこの4月から始まっています。導入に向けた取組について教育長よりお答えください。また、既に貸与を受けた人についても、収入が少ない場合は返還猶予の対象に加えるなどの措置が必要と考えます。併せてお伺いさせていただきたいと思います。

A 関根郁夫 教育長

まず、「所得連動返還型奨学金の導入に向けた取り組みについて」でございます。
近年、平均所得の減少や非正規労働者の増加などの影響もあり、社会人になっても安定した収入を得ることができず、奨学金の返還に苦労する返還者が増加しております。
このような状況の中、国は平成29年度の貸与者から、マイナンバー制度を活用した所得連動型の返還制度を導入し、返還者の年収に応じて返還額を選択できるようにするとしております。
これにより、国の奨学金制度は収入が安定せず返還に苦労する方にとっては、より返還しやすい制度となると考えております。
しかしながら、国において、マイナンバー制度との連動の仕組みなど、詳細についての情報が示されておりません。
また、一般的に所得と連動した返還制度を設けた場合、債権管理が複雑になるとともに、最終的に債権が回収できなくなるリスクも高まるなどの問題点もあるといわれております。
このため、所得連動型の返還制度の導入については、国の導入状況などを十分に見据えながら研究してまいります。
次に、「既に貸与を受けた人についても、収入が少ない場合は返還猶予の対象に加えるなどの措置が必要ではないかについて」でございます。
収入はあるものの不安定で生活が厳しい返還者に対しては、返還に際して個々の状況に応じたきめ細かな対応をとることが必要です。
このため、県では、生活保護を受けている方や求職活動中の方、傷病中の方などに対しては、返還を一定期間猶予する措置をとっております。
また、高校卒業後の4年半の期間については、一律に返還を据え置く制度も設けております。
議員ご指摘のとおり、一定の所得水準に達するまで返還を猶予することができれば、利用者にとってより返還のしやすい制度となると考えます。
しかしながら、所得以外の支払能力を把握することが困難であるなど、課題も多いことから、現在は所得基準による返還猶予は行っておりません。
そのため、県といたしましては、まずは所得基準による猶予を導入した場合の課題を改めて整理した上で、既に貸与を受けた方を対象とすることも含めて検討を進めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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