環境科学国際センター > 試験研究の取組 > 研究課題 > 平成30年度研究課題一覧 > 平成30年度研究課題(大気 H30-R01 長期観測に基づく揮発性有機化合物)
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掲載日:2023年2月1日
埼玉県は全国的にみて、光化学オキシダント(Ox: 大部分がオゾン(O3))による大気汚染が深刻な地域の一つです。O3は前駆体物質である窒素酸化物と揮発性有機化合物(VOC)が大気中で反応して生成するため、O3(すなわちOx)生成はNOxとVOCが鍵を握っています。当センターでは約10年前から県内の大気環境中のVOC組成調査に取り組み、VOC成分種の中でも芳香族とアルデヒド類が高いO3生成ポテンシャルを秘めていることを示しました。よって、O3生成ポテンシャルを抑制するためには、これらの化合物群の発生源対策が有効であると考えられます。しかし、VOC化合物の一つをとっても、様々な発生源から大気中に排出されるケースが大半です。よって、効果的な発生源対策を講じる上で「どのVOC化合物が、どの発生源から、どの程度寄与しているのか」についての知見を得る必要があります。以上を踏まえ、本研究では当センターで蓄積した長期観測VOC成分濃度データを基に、暖候期の実大気環境からみて高いO3生成ポテンシャルを秘めているVOCの主要発生源の特定およびその寄与率を推定することを主目的とします。
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