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掲載日:2026年2月19日

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感染性胃腸炎

感染性胃腸炎

主な原因

主な症状

治療

感染経路

予防・対策

その他

感染性胃腸炎

感染性胃腸炎とは、いわゆるおなかの「風邪」のような病気で、下痢や嘔吐、腹痛、発熱などの症状を起こす病気の「総称」です。ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスの他、細菌や寄生虫などの病原体が口から入ることにより起こります。

毎年秋から冬にかけてはノロウイルスなど、ウイルスによる感染性胃腸炎が多く流行します。感染力が強く、無症状の感染者も含め、感染した人から他の人へ感染が広がる場合も少なくないので、感染予防が重要となります。施設や飲食店などのほか、家庭においても手洗いの徹底、嘔吐物や糞便の処理方法に気をつけましょう。

主な原因

感染性胃腸炎の原因には、次のようなものがあります。

原因
病原体
ウイルス
ロタウイルス
ノロウイルス
アデノウイルス
サポウイルス など
細菌
カンピロバクター
サルモネラ
腸炎ビブリオ
病原性大腸菌 など
その他
寄生虫

主な症状

感染性胃腸炎

一般的には主な症状として、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、発熱、全身のだるさなどがあります。症状や潜伏期間などは、症状を起こした病原体の種類によって異なります。また、乳幼児や高齢者では、脱水症状を起こすこともあるので注意が必要です。

以下に、代表的な例として、冬に多く感染力が強いノロウイルスと、小児において重症化しやすいロタウイルスについて記載します。

ノロウイルスによる胃腸炎

主な症状は、吐き気、嘔吐、下痢、発熱、腹痛などですが、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。潜伏期間は1から2日程度です。乳幼児や高齢者などでは、嘔吐、下痢によって脱水症状になることや、体力を消耗することがあります。特に高齢者では、誤嚥性肺炎(嘔吐物が気管に入る)を起こすこともあるので注意が必要です。ワクチンはありません。また、感染力が強く、食中毒(食品を介した感染)として施設や飲食店などで集団発生がみられることがあります。ノロウイルスは下痢などの症状がなくなっても、通常では1週間程度、長いときには1ヶ月程度ウイルスの排泄が続くことがあるので、症状が改善した後も、しばらくの間は注意が必要です。特に飲食店や医療・介護関係などに従事する方は気を付けましょう。

ロタウイルスによる胃腸炎

主な症状は、白色や黄白色の水のような下痢、吐き気、発熱、腹痛で、感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。潜伏期間は1から2日程度です。大人の場合、ロタウイルスの感染を何度も経験しているため、多くの場合、軽い症状で済むか、症状が出ないとされています。乳幼児では、生後6か月から2歳で多く発症し、5歳までにほぼすべての子供がロタウイルスに感染するといわれています。乳幼児の場合、激しい症状が出ることが多く、特に初感染で症状が強く出ます。脱水症状がひどくなると点滴が必要となったり、入院が必要となったりすることがあります。ワクチンがあり、乳幼児を中心に接種を受けられます(2020年10月より定期接種)。

治療

病原体によって異なります。細菌による場合には、抗生剤による治療が行われます。

ノロウイルス、ロタウイルスなどのウイルスが原因の場合には特別な治療法や抗ウイルス薬が使えないため、症状に応じて対症療法が行われます。乳幼児や高齢者では下痢による脱水症状を生じることがあります。脱水症状がひどい場合は点滴が必要となったり、入院が必要となったりすることもあり、早めの受診が大切です。特に高齢者では、誤嚥により肺炎を起こすこともあるので注意が必要です。

感染経路

ノロウイルスなどの場合、主に次のような経路で感染します。

  • 調理や配膳時の不十分な衛生管理
  • 汚染された食品や飲料水の摂取
  • ウイルスや細菌が付着した手指を介した感染
  • 感染者の嘔吐物や糞便を介した感染

予防・対策

予防

ロタウイルス感染症についてはワクチンがあり、乳幼児を中心に接種を受けることが行われています(2020年10月より定期接種)。その他の感染性胃腸炎については、ワクチンや抗ウイルス薬はありません。

感染対策について

手洗い

手洗いは、 手指に付着しているウイルスを減らす最も有効な方法です。感染性胃腸炎の主な原因となるウイルスは、アルコール消毒の効果が乏しいため、トイレの後や吐物・おむつの処理の後、調理・食事の前には、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。

特にノロウイルスやロタウイルスに感染した際には、トイレやドアノブ、床などの環境や物の消毒、糞便や嘔吐物の処理する時などに次亜塩素酸ナトリウムを使用しますが、手指消毒には勧められていません。次亜塩素酸ナトリウムは、手に使用すると皮膚トラブルの原因になることがありますので、手指消毒には使用しないようにしましょう。

なお、アルコールによる手指消毒は、石けんと流水を用いた手洗いの代用にはなりませんが、すぐに石けんによる手洗いが出来ないような場合に、あくまで一般的な感染症対策の観点から手洗いの補助として用いてください。

食品の扱い

食品の十分な加熱、調理器具の洗浄・消毒を行いましょう。症状がある場合は調理や配膳を控えてください。また、加熱が必要な食品を取り扱う際には中心部まで十分に加熱する、食品を調理した調理器具で生食の食品を扱わないなどの注意を徹底しましょう。

汚物処理

糞便や嘔吐物を処理する時は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系の漂白剤)を使用し、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用してください。処理後は石けんと流水で十分に手を洗いましょう。

また、ノロウイルスにおいては、乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、吐物や糞便は乾燥しないうちに床などに残らないよう速やかに処理し、処理した後はウイルスが屋外に出て行くよう空気の流れに注意しながら十分に喚気を行うことが感染防止に重要です。12日以上前にノロウイルスに汚染されたカーペットを通じて、感染が起きた事例も知られています。時間が経っても、患者の吐物、糞便やそれらにより汚染された床や手袋などには、感染力のあるウイルスが残っている可能性がありますので、これら感染源となるものは必ず処理をしましょう。

 

  • 次亜塩素酸ナトリウム

0.02%・・・環境消毒に使用
0.1%・・・嘔吐物・糞便が付着した場合の処理に使用
*家庭や施設において、発生時にトイレのドアノブや手すりなど、多くの人が触れる場所の消毒に使用

(注)次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させるため、金属部分に使用した場合は10分程度たったら水拭きしてください。また、塩素ガスが発生することがあるので、使用時は十分に換気をしてください。

※参考 厚生労働省パンフレット「ノロウイルスによる食中毒」(別ウィンドウで開きます)

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その他

感染性胃腸炎は、ウイルス、細菌などによって起こる胃腸炎の総称で、感染症法や学校保健安全法に基づく対応が行われます。食品が原因で感染したと考えられる場合は、食品衛生法に基づき「食中毒」として対応されます。このように、同じ病原体による胃腸炎でも、感染経路によって適用される法律が異なります。

感染症法における取り扱い

「感染性胃腸炎」は、五類感染症の定点把握対象疾患として、指定医療機関から毎週患者数が報告されています。「感染性胃腸炎」には、ノロウイルス、ロタウイルスをはじめとするウイルス性胃腸炎や、細菌などによる胃腸炎も含まれますが、原因微生物は特定せずに「症状」に基づいて把握されます。なお、ロタウイルスによる胃腸炎については、「感染症胃腸炎(ロタウイルスに限る)」として、全数把握が行われています。

学校保健安全法における取り扱い

感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症、ロタウイルス感染症など)は、学校保健安全法に基づき、第三種感染症として、「学校において予防すべき感染症」に位置付けられています。

食品衛生法における取り扱い

食品が原因と考えられる場合は、食品衛生法に基づき「食中毒」として取り扱われます。

【参考】旅行者下痢症

海外旅行中や帰国後に、細菌・ウイルス・寄生虫などが原因で起こる下痢を主とした感染性の病気です。多くは、汚染された水や食べ物を介して感染します。下痢、腹痛、発熱、吐き気などの症状がみられます。通常は数日で回復しますが、重症化することもあります。国内で起こる感染性胃腸炎(ノロウイルスなど)と基本的な仕組みは同じです。予防のポイントは、旅行中は生水を飲まない、氷・生野菜・十分に加熱されていない食品を避ける、食事前・トイレ後の手洗いを徹底するなどです。

「旅行者下痢症」 という病名は感染症法には定義されておらず、海外渡航に関連して起こる感染性胃腸炎の総称であり、特定の病原体名ではありません。ただし、原因となる感染症によっては(コレラ、赤痢(細菌性・アメーバ性)、腸チフス、パラチフスなど)、感染症法に基づく全数把握・届出対象疾患となる場合があります。

※参考 厚生労働省検疫所FORTH 旅行から帰って(別ウィンドウで開きます)
 

お問い合わせ

保健医療部 感染症対策課 感染症担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎4階

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