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掲載日:2021年8月24日

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定例記者会見の知事発言内容(8月24日)(テキスト版)※抜粋

   お疲れ様でございます。私の方から何点かご報告をさせていただきたいと思っております。まず最初に、新型コロナウイルスの医療体制の強化についてであります。新型コロナウイルス感染症の埼玉県の感染動向の推移についてまずはご覧いただきたいと思います。これはもう皆様に何度もご報告させていただいておりますけれども、いわゆる第5波の中で、デルタ株、これまでに経験したことがないスピード、規模での感染拡大となっており、現在の状況が続くと、助かる命も助けられないこういう危機的な状況に今直面しつつあります。ステージ指標につきましては、もはやすべての指標がステージ4にあるのみならず、改善の兆候が現時点では見られていないという深刻な状況であります。実行再生産数につきましては、やや鈍化はしているものの、依然として1を超えており、感染のピークがどこにあるのかが見えない、こういう状況になっております。次に年齢構成でありますが、直近3週間の構成比については、変わりがありません。20代、30代で全体の半分近くを占めることになっています。しかし、感染規模が従前よりも桁違いに大きいことから、若い方々の感染者が多いと言っても、あるいは重症化率、死亡率が下がってきていると言っても、実数が極めて大きくなるため、深刻な状況であると同時に、実は60歳代以上も含めて、すべての年代で、実数ではこれまでで最高、あるいは高くなっているという状況になっています。本県では、緊急事態宣言の期間を通じて、緊急事態宣言の包括的な強化パッケージをお示しし、埼玉県として、県民、そして事業者の皆様にお願いをしながら取り組んでまいりました。その内の4つの柱の「攻める」、「守る」、「連携する」、「お願いする」等の4つの柱の内の「守る」でありますけれども、そこにつきましては、病床の確保が含まれています。この病床の確保、さらには、宿泊療養施設の確保、そしてカクテル療法の開始、酸素ステーションの準備、これらの4つのポイントが含まれていますが、今日はこの4つのポイントについて、集中的な体制強化を図っておりますので、ご報告をさせていただきたいと思います。
   まず1つ目、「病床のさらなる拡大」についてでございます。いわゆる第5波が始まった時、6月20日時点でありますけれども、その時の病床数は1,661床。もちろんこの数字は、国がピークと想定をした第3波の最も多い時の倍以上を余裕をもって病床を確保しております。そしてそのうち、重症の病床は164床でございました。ところがその後、先ほど申し上げたとおり、爆発的に拡大をしていく中で、入院患者の増加に伴い、病床の増加をさせていきました。さらには、患者数の急増を受けて、8月10日の時点になりますけれども、医療機関に対し、感染者急増体制への移行をお願いをさせていただきました。この急増時への移行を含め、本日8月24日時点で1,753床、うち、重症病床につきましては209床が現時点の実績として確保されております。今月8月31日まで、先ほど申し上げました感染者急増体制をお願いをさせていただいて、その期限となる8月31日までに、お約束をいただいた病床につきましては、これからも順次増加をし、最大で病床で1,808床、うち重症病床は、前回200床と申し上げましたが、219床の病床を確保することとなりました。一般医療を維持しながら、コロナ病床を増やすというのは極めて大変なことであり、医療機関の皆様に対しては、ご無理も申し上げましたが、本当に感謝をいたしております。また本県においては、病床の運営に欠かせない医療従事者を確保している医療機関が、本体施設と一体となって活用する「新型コロナ専用医療施設」、いわゆる救急の病床というんでしょうか、この病床を用意しておりますが、これは総計で8医療機関、計255床の規模で運用しており、例えばこれは病院の中でプレハブを建てるとかそういったことでの緊急の病棟でありますが、こういったものも最大限活用してまいります。
   次に2番目、「宿泊療養施設の確保」です。宿泊療養施設の確保を進めた結果、4月以降、新たに4つの施設を開設をさせていただき、合計で1,843室をこれまで確保しております。また4月1日と比較すると721室増えたこととなります。また、1日当たりの新規陽性者数の受け入れ数は、8月平均で103名、この1、2週間では110名から120名の規模で受け入れておりますが、4月当時は50名程度でありましたので、倍に受け入れの人数は増えております。引き続き、地元の理解も必要でございますが、皆様のご理解をいただきながら、療養施設の確保に努めていきたいと考えています。
   次に3つ目になりますけれども、「カクテル療法の開始」についてです。この治療につきましては、酸素吸引が必要がない軽症者のうち、例えば肥満BMI30以上であったり、糖尿病などの基礎疾患がある、こういった重症化リスク因子を要する患者さんが対象となります。このカクテル療法は軽症の方であり、なおかつ、発症から7日目以内の方に投与することが必要であり、重症化の防止が期待はされているものの、これまでには、治療に用いる薬剤「ロナプリーブ」について、医療機関においての在庫をあらかじめ持つことが許されていなかったが為に、結果として有効に使えておりませんでした。このため埼玉県としては、必要な患者に適切に投与を行うため、西村経済再生担当大臣や、田村厚生労働大臣に対し、県内に拠点となる医療機関を整備した上で、在庫についての弾力的な運用を強く求められてまいりました。これに対して特例的に在庫配置が認められました。また、この運用についても、その後、余りにも数が少ない在庫しか許されなかったために、菅総理に対して私の方から直接電話で、直談判をさせていただいた結果、厚生労働省としては、県が選定をした医療機関に対し、あらかじめ一定数の在庫を配布する取り組みを正式に開始をし、他の都道府県にも同様の通知がいったというふうに承知をしています。この取り組みにつきまして、本県では、8月16日より投与を開始し、8月22日まででありますけれども、32名に対して投与を行いました。まだまだ着手したばかりですから、その治療の成果等について、評価をするのは時期尚早かもしれませんが、実施医療機関からは、投与後の副反応もなく、経過は概ね順調であるとの報告を受けており、今後も重症化の防止に大いに期待をするところでございます。
   最後に「酸素ステーションの準備」についてであります。酸素ステーションは、自宅療養者のうち、入院が必要とされた県民の搬送先が確定するまでの間、緊急的に酸素投与を行うための施設であります。現時点でも、入院させられない患者さんについては、自宅や、あるいはその他のところで酸素投与を行っておりますが、これをまとめて行うところですが、設置箇所は、県内複数箇所を想定していますが、現時点では1か所目の開設に向けて準備を行っている最中です。酸素ステーションの機能としては、医師、看護師が24時間常駐、酸素の投与を行うほか、血中酸素飽和度や、体温、血圧を測定し、管理を行うことになっています。また酸素ステーションへの搬送につきましては、自宅療養中に症状が悪化してしまった方については、保健所等にご連絡をいただきます。例えば保健所から行う場合、その後は入院調整本部と、入院、その必要性及び搬送先の調整等を行い、入院が必要と判断されるが、それでも入院先がない場合には、酸素ステーションへの搬入が指示をされます。療養者が酸素ステーションに搬送された後も、入院調整本部につきましては、この陽性者の入院先を引き続き調整し、搬送先が決定をしたら、酸素ステーションから病院へと搬送を行うことになります。最終的な設置箇所数、ベッド数については、現在調整中であり、早急に酸素ステーションの開設に向け準備を行っています。これら4つの取り組みが、今「守る」の柱のうちの大きなものになっています。
   次に、「埼玉パナソニックワイルドナイツの本拠地移転について」であります。本日8月24日は、ラグビーの日でございます。私も知らなかったんですが、それにふさわしい話題をお届けいたします。本年5月に決勝が行われた第58回日本ラグビーフットボール選手権トップリーグ2021で見事優勝し、日本一となった「パナソニックワイルドナイツ」が、とうとう熊谷に本拠地を移すこととなります。そして8月30日から始動いたします。熊谷スポーツ文化公園に、ワイルドナイツのクラブハウスや訓練施設や宿泊施設が入る「さくらオーバルフォート」が今月末に完成をし、ホテルやレストランなど、一般の公園利用者のための施設も整備をされることになっています。ホテルやレストランについては、9月11日にオープン予定でございますので、利用を希望される方、もう少しお待ちをいただきたいと思います。私も完成直前の「さくらオーバルフォート」、先日視察をさせていただきましたけれども、写真で見るよりも、遥かに迫力があり、コロナ禍が落ち着いたら、ぜひ皆さんには足を運んでいただきたいと思います。埼玉パナソニックワイルドナイツの熊谷への本拠地移転は、チーム、地元自治体、そして県ラグビーフットボール協会、これらが一体となって進めてきた構想であります。リーグを統括する「ジャパンラグビートップリーグ」からも、ワイルドナイツには来年スタートする新リーグをけん引する役割を担って欲しいとの話をいただいており、県としても地域の活性化や、公園施設の利用促進につながると大いに期待しています。さてこのさくらオーバルフォートですが、ラグビーワールドカップの舞台となった神対応、熊谷ラグビー場の西側に存在をいたします。視察の際、パナソニックの方からは、野武士軍団だと言われるワイルドナイツがこの熊谷に砦を築き、そして城をも築いた。そしてここから戦場となるラグビーに出陣するというふうなお話をいただき、このイメージで施設を作ったということでありました。県営公園内に整備されたこの施設は、県ラグビーフットボール協会が建設し、これをワイルドナイツ等が借り受ける形になります。管理棟は2階建てとなっておりまして、カフェなどの一部分を除き、ワイルドナイツのクラブハウスとして利用をされます。1階には、選手のためのミーティングルームや、ロッカールーム、浴室、そして、全長30メートルあるトレーニングルームがあり、2階にはスタッフルームや食堂などがあり、それぞれ非常に見晴らしの良いグラウンドを見えるような施設が多いです。選手からは、ロッカールームから直接グランドや、あるいは浴室に出入りでき、最高の環境でラグビーができるとの喜びの声をいただいています。その他にも一般の方が利用できるカフェもあり、ワイルドナイツの練習を間近で見ることができます。屋内の運動場は、縦30メートル、横15メートルのドーム型で、バスケットボールコートとほぼ同じ大きさです。全面に人工芝が敷かれており、悪天候時の使用や、サインプレーの確認のほか、ラインアウトの練習もできるよう天井も約8メートルと高さがあります。宿泊棟につきましては、4階建てでホテルとショップから構成をされております。ホテルにはレストランや多目的ホールもあり、公園利用者に広くご利用いただけるようになっています。2階以上は客室となっており、宿泊客以外もご利用いただける浴室もオープンをいたしますので、例えば公園内でランニングなどの汗を流された方も気軽に利用していただきたいと思います。客室数は204、そのうち137室は低料金で、かつプライバシーも維持をされる、若い方々のニーズにも応えられるカプセルタイプになっています。残りの67室は、主にツインルームで、グランド側の客室にはテラスがあり、ワイルドナイツの練習がテラスから眺められるようになっています。ワイルドナイツからは、見学者がいるということで、緊張感を持って、練習に打ち込めるので、ぜひ迫力あるプレーを間近で見て欲しいとのお話がありました。また、ワイルドナイツのオフィシャルグッズを販売するショップ等もあるので、公園を訪れた方は、ぜひ一度お立ち寄りをいただきたいと思います。来年1月の新リーグ開幕に向け、ワイルドナイツはチーム名を「埼玉パナソニックワイルドナイツ」と改め、埼玉県ホストエリアや、熊谷市をホストタウン、熊谷ラグビー場をホストスタジアムとして、まさに埼玉県を代表するチームとして参戦をいたします。ワイルドナイツには新リーグでも大いに活躍していただき、ラグビー人気をさらに盛り上げていただきたいと思っています。そして、子どもラグビー教室や、国際試合の開催などを通じ、本県ラグビーの普及発展に貢献してもらうとともに、多くのファンを引きつけて、地域活性化の起爆剤となっていただきたいと思います。これからもチーム、県、熊谷市、県ラグビーフットボール協会、この4者がワンチームとなって、ラグビーの振興と地域の活性化に取り組んでいきたいと思います。
   また、本日より9月5日までの間、13日間となりますが、「東京2020パラリンピック競技大会」が開会をされることとなります。本県では、8月30日から9月5日まで、陸上自衛隊朝霞訓練場で射撃競技が執り行われます。また大会には、本県ゆかりの選手が39名参加をいたします。オリンピックでの本県ゆかりの選手を含む、日本選手の勢いを引き継ぎ、大いに活躍していただけるよう期待をしています。県民の皆様には、ご家族や大切な方とテレビ等で観戦をしていただき、障害を克服し、限界に挑む世界レベルのトップアスリートの熱い想いを伝えていただくとともに、パラリンピックの精神でもある、共生社会をつくる、このために一歩、共に踏み出していただきたいと思っております。私からは以上です。

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