With You さいたま > 講座・イベント > 講座終了報告 > 令和2年度 > 女性リーダー育成講座 女性の声で地域を変えよう!(連続8回講座)
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掲載日:2020年12月28日
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参加者 |
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令和2年12月12日(土曜日) | 講義(7)「ネットワーク」/ 課題学習中間報告会 |
23人 |
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令和2年11月14日(土曜日) | 講義(5)「ジェンダー統計」/ 講義(6)「男性の抱える問題」【公開講座】 |
24人 |
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令和2年10月17日(土曜日) | 講義(3)「男女共同参画基礎講座」/ 講義(4)「働き方」/ 課題分野別グループ討議 |
25人 |
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令和2年9月26日(土曜日) |
ワーク(1)「コミュニケーションスキル」/ 講義(2) 防災と女性【公開講座】 |
27人 |
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令和2年8月22日(土曜日) |
開講式・ミニ講義 / 講義(1) 女性の貧困【公開講座】 |
29人 |
場所:埼玉県男女共同参画推進センター
時間:毎回10時から16時
講義:「地域での実践事例を知る」(修了生による活動報告)
ゲストスピーカー:地域の防災委員 菅原英子さん、四つ葉のクローバー 大野まり子さん・熊木しづ子さん、ジェンダー平等埼玉 鈴木多美江さん
当講座修了生4名の方に、現在行っている活動について報告していただきました。地域での具体的な活動内容、講座で学んだことや受講中に得た仲間について熱く語ってくださり、これからの課題解決のために実践できることを具体的に考えることができました。後半のトークセッションでは、中野スーパーバイザーを交えて活発な質疑応答が行われました。分野も取組方法も異なる活動をされている修了生の皆さんのお話は、今後活動していくうえでのロールモデルとして勇気づけられるものとなりました。
午後はそれぞれで取り組んでいる課題学習の中間報告会を行いました。貧困、防災、政治参画の課題分野に分かれて、5分間の発表を行い、フィードバックとして、他のメンバーが良かった点、改善点、疑問点を付箋に書いて発表者にお渡ししました。アンケート調査やインタビューを実施したり、文献資料からデータを集めて検討したり、進捗状況は様々でしたが、コロナ禍の中でもできることに取り組んでいる様子がうかがえました。課題提出締め切りまであと2か月半。励まし合いながら頑張っています。
講義:「ジェンダー統計」
講師:国立女性教育会館客員研究員 中野洋恵さん (当講座スーパーバイザー)
統計データを男女別に可視化していくことで、ジェンダー格差が浮かび上がってくることを様々な統計を実際に見ることで学びました。国際的にもますますジェンダー統計が重視されていて、持続可能な開発目標(SDGs)の実施指針でも「可能な限り男女別データを把握するよう努める」とされています。問題意識をもって男女別データの経年変化や国際比較を分析することが必要であることを学びました。また、実習として、内閣府男女共同参画局「見える化サイト」などの基本的な統計データべースにアクセスする体験を通して、客観的データに基づく身近な地域の違いを理解することができました。
対談:「男らしさの呪縛からの解放」
ライター 武田砂鉄さん × 小説家 白岩 玄さん
午後は男性の視点から考えるジェンダー問題を学びました。知らず知らずのうちに「男らしさ」に縛られて不自由な生き方を強いられること、そうした「男らしさの呪縛」から解放されて自分らしく生きるため、また多様な生き方を認め合うためにはどうしたらよいのか、おふたりのフランクな対談の中から考えさせられました。身近な問題として夫や子どもなど自らの家庭を振り返るきっかけにもなりました。
講義:「男女共同参画基礎講座~埼玉県から変えていく?」
講師:中央学院大学現代教養学部准教授 皆川満寿美さん
日本のジェンダーギャップ指数が過去最低の121位を記録、特に政治分野は144位と、もはや「先進国」とは言えない事態を諸外国との比較により学びました。また埼玉県の特徴を他の都道府県のデータと比較することで学び、県内の女性議員や審議会委員の割合、自治体職員管理職の女性比率など、詳細なデータによって身近な地域の状況が具体的に見えてきました。男女共同参画政策やコロナ禍と女性について、積極的に発信、活動されている皆川さんのお言葉は、私たち自身が主体的に今後地域でどのように取り組んでいくのかを考えさせられるものでした。
講演:「M字カーブの変化から考える働き方をめぐる課題」
講師:跡見学園女子大学観光コミュニティ学部准教授 石崎裕子さん
日本の女性の労働力率がM字カーブを描いている状況について、諸外国との比較や経年変化を見ながらその社会的背景を学びました。共働き世帯が今や専業主婦世帯の2倍になっているものの、増加した部分の多くは非正規雇用のパートタイマーであること、女性が「仕事も家事も」担っていることで実は長時間労働を強いられていること、性別役割分業意識は変わりつつあるものの社会システムが依然としてかつての固定的な家族形態に引きずられていることに気づかされました。
本年度は、参加型学習として、「政治参画」・「貧困」・「防災」の3つの課題から受講開始時に1つを選択し、各自でテーマを設定して学習を進めています。今回はそれぞれ作成した課題学習計画書をもとに各分野の小グループに分かれて発表と意見交換を行いました。短時間ではありましたが、他のメンバーの話を聞くことにより自分の課題が少しずつ明確になってきたとの声が聞かれました。スーパーバイザーの中野先生から次回までの宿題も出ました。3月の成果発表会に向けて、これから課題学習を深めていきます。
講義・実習:「アサーティブなコミュニケーションとは」
講師:特定非営利活動法人アサーティブジャパン認定講師 渡辺由美さん
リーダーとして自分の要望や意見をどのように伝えればよいのか・・・アサーティブなコミュニケーションを講義と実習で学びました。アサーティブとは、自分も相手も尊重する伝え方です。自分のコミュニケーションの取り方を振り返り、また事例をもとに頼み方や断り方のロールプレイを行い、アサーティブに伝える方法をトレーニングしました。最後に、自分にも相手にも「自己表現の権利」があることを認めることが対等な人間関係の土台を築くことにつながるとの渡辺先生のメッセージが届けられました。
講演:「多様化する災害と多様性に配慮した地域防災~男女共同参画の視点から」
講師:宮城学院女子大学生活環境科学研究所員 浅野富美枝さん
想定外の「大規模広域災害」が多発するなか、災害の被害を減らすには何が必要なのかを男女共同参画の視点から学びました。地域には多様な人々が暮らしていて、高齢者、障がい者、外国人、乳幼児、妊産婦など配慮の必要な人々への支援には、地域に生きる生活者の視点が重要であり、意思決定の場への当事者の参画が必要なことに気づかされました。ネットワークやしくみづくりなど、災害につよい地域をつくるために、私たちは何ができるのかを考えるヒントをいただきました。
事例発表:「地域における防災活動の取組紹介」特定非営利活動法人わが街さやまの防災ネットワーク 高橋和子さん
グループワーク:地域防災を考えよう
男女共同参画の視点で地域の防災力を高める活動を行うNPO法人を立ち上げた高橋さんから、女性リーダーとして活動してきた体験を踏まえたお話をうかがいました。
グループワークでは、地域でどんなことに取り組めるのかについてそれぞれワークシートを作り、地域の参加者とともに活発な意見交換が行われました。
(詳細は防災フォーラムの終了報告をご覧ください。)
令和2年度女性リーダー育成講座が、29名の受講生を迎え開講しました。
埼玉県では、女性の貧困問題の解決に向けた支援事業に取り組んでいます。「女性リーダー育成講座」は、女性の貧困問題や地域の様々な課題の解決に、男女共同参画の視点を持って取り組んでいく女性の支援者の育成を目的としています。
「講義」で幅広い分野の知識を身につけ、「課題学習」で政治参画、貧困、防災分野の地域課題についてそれぞれ学習を深めます。さらに自分を表現するスキルも学びます。コロナ禍の中、新たに出会ったこのメンバーで、スーパーバイザーの中野洋恵先生のご指導の下、3月の成果報告会まで頑張ります。
講師:当講座スーパーバイザー 中野洋恵さん(独立行政法人国立女性教育会館客員研究員)
日本の女性リーダーがいかに少ないか、その現状について最新の統計データから学びました。日本のジェンダーギャップ指数が153か国中121位であり、特に政治分野、経済分野で著しく低位であること、また、教育界でも校長等の管理職の女性割合が極端に低いことなどが問題として見えてきました。男女が自らの意思に基づき、個性と能力を発揮できる社会を築くためには、もっと女性リーダーが必要であり、また、生き方や働き方が多様化している現在、組織も新しい課題に対応するためには女性リーダーを必要としているとのお話をうかがいました。社会を変えていくためには、それぞれが知識・スキルを身につけ、ネットワークを作り、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)に気づき、そして、行動することこそが大切というメッセージが届けられました。
講演:「女性の生きづらさの正体 貧困の構造を知り解決策を探る」【公開講座】
講師:ジャーナリスト・和光大学名誉教授 竹信三恵子さん
なぜ日本の女性の貧困率は高いのか、女性の働き方や家事などのケア労働の現状を見ながら、女性が貧困に陥りやすい社会の構造を学びました。今回のコロナ感染症により、今の社会構造が女性に集中して被害をもたらしていることを具体的事例によって理解することができました。問題解決のために何ができるのか、一人ひとりが行動していくにはどうしたらよいのか考えさせられました。なお、コロナ感染症対策のため、講師の竹信さんは、フェイスシールドを着用されての講演となりました。
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