トップページ > 教育委員会トップ > 広報・広聴 > 広報 > 教職員向け広報紙「県教委だより」 > 県教委だより第726号(令和4年1月21日発行)
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掲載日:2022年1月21日
あけましておめでとうございます。皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年も、新型コロナウイルスの感染動向を注視しながら、制約の多い中での教育施策の展開となりました。約2年の間、特に学校で学ぶ子供たちには多くの我慢を強いることになってしまい、本当に申し訳なく思っています。それでも何とか教育活動を継続することができたのは、子供たちの頑張りや保護者の皆様の御理解・御協力、また、現場で奮闘する教職員の御努力のおかげであり、この場を借りて改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。
さて、年頭に当たりまして、今年の取組について何点か触れておきたいと思います。
小・中学校は、新しい学習指導要領に基づく学びを軌道に乗せていく時期に入っていきます。高等学校では、4月の入学生から、新学習指導要領による学びと観点別学習状況の評価を含む学習評価が始まります。主体的・対話的で深い学びを一層推進するとともに、探究活動の充実などを通して、児童生徒それぞれが社会の変化や困難を乗り越え、豊かな人生を切り拓いていけるよう、社会に開かれた教育課程の実現と充実に努めてまいります。
高校再編の動きとしては、昨年、令和5年度開校の児玉新校と飯能新校の校名アイデアを募集し、地域や学校関係者の方々の御意見を伺いました。新校が皆様から親しまれる魅力ある学校となるよう、引き続き、開校に向けた準備を進めてまいります。
特別支援教育については、「埼玉県特別支援教育環境整備計画」に基づき環境整備や人材育成に取り組んできましたが、今年度が計画期間の最終年度となっています。そこで現在、本計画の成果等を発展的に引き継ぎ、総合的に特別支援教育を推進する「埼玉県特別支援教育推進計画」の策定作業を進めています。より実効性のある計画を策定し、本県の特別支援教育をさらに推進してまいります。
全校種にわたって、GIGAスクール構想により児童生徒の使用する端末や通信環境の整備が進み、ICT活用の促進を図っているところです。学習場面等に応じて、ICTを適切に組み合わせて効果的な指導を行うほか、授業以外の相談等の場面でも活用が進んでいます。このような環境の下、ICT活用を通じて、全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現を目指してまいります。
家庭や地域と連携した取組としては、「親の学習」による家庭教育の充実を図るとともに、「学校応援団」や「放課後子供教室」などの「地域学校協働活動」を推進してまいります。あわせて、地域資源を活用して、子供たちが主体的に課題を見つけ、多様な人々と協働して課題解決に取り組む力の育成を目指し、地域全体で子供たちの学びや成長を支えられるよう努めてまいります。
県立博物館・美術館等では、昨年、自然の博物館が、前身にあたる秩父鑛物植物標本陳列所の開設から数えて100周年を、歴史と民俗の博物館が50周年を迎えました。また、歴史と民俗の博物館で開催した特別展「青天を衝け~渋沢栄一のまなざし~」をはじめ、各館において、オリンピック・パラリンピックや埼玉県150周年を記念した企画展等、様々な事業を展開いたしました。
本年は、近代美術館が40周年を迎えるなど、引き続き各館の取組が注目されることから、これまでの事業を充実させるとともに、デジタル技術の活用等を通じてより多くの方々に埼玉県の魅力を伝えてまいります。
文化財に関しては、昨年7月、秩父市と白岡市の文化財保存活用地域計画が、県内で初めて文化庁長官の認定を受けました。他の市町村でも、それぞれの地域の特色ある歴史や文化遺産を保存活用するため、計画の作成が進められています。また、本年11月には、関東ブロック民俗芸能大会を11年ぶりに埼玉県で開催し、郷土芸能の素晴らしさに触れる絶好の機会を提供してまいります。
コロナ禍に伴う新しい生活様式への移行、DXの急速な進展、多様性を尊重する社会の推進など、社会はめまぐるしく変化しています。この変化の激しい時代を生き抜くためには、一人一人が成長・変化を続け、しなやかに適応していくことが求められています。そして、人間の変容を支え、後押ししてくれるものとは、生涯にわたる不断の「学び」に他なりません。教育とは人間を育てること。この根本を忘れることなく、教育に携わる皆さんには、それぞれの立場で、新たな時代を生き抜くための学びの構築に向けて力を発揮していただくことを期待しています。
結びに、本年が皆様にとりまして、明るく希望に満ちた実り多い年となりますよう心から祈念申し上げ、新年の挨拶といたします。
伊倉晶子委員の任期満了に伴い、新委員として、小林あゆみ氏が令和3年12月26日付けで就任しました。任期は令和7年12月25日までの4年間です。
小林氏は、筑波大学体育専門学群を卒業後、株式会社バンダイナムコアミューズメントに入社し、営業職、店長を経験されました。
その後、女性の活躍の場を増やしたいとの思いから「ままの*えん」を立ち上げ、現在は合同会社ままのえんの代表社員として、地域コミュニティと地域の事業者との協働の橋渡しに尽力しています。
職名 |
氏名 |
現在の職業 |
委員の任期の始期 |
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教育長 |
髙田 直芳(たかだ なおよし) |
県教育長 |
令和2年6月19日から (再任) |
委員(教育長職務代理者) | 遠藤 克弥(えんどう かつや) | 大学教授 | 平成30年4月1日から |
委員 | 石川 美津夫(いしかわ みつお) | 会社員 | 平成30年10月18日から |
委員 | 戸所 邦弘(とどころ くにひろ) | 会社役員 | 令和2年12月27日から |
委員 | 坂東 由紀(ばんどう ゆき) | 医師 |
令和3年7月11日から |
委員 | 小林 あゆみ(こばやし あゆみ) | 合同会社代表 | 令和3年12月26日から |
※ 戸所邦弘委員の氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。(邦)
【問合せ】総務課 議事文書担当(電話:048-830-6619)
令和3年10月30日(土曜日)にウェスタ川越をメイン会場として、全国の専門高校等の生徒による学習成果発表の祭典「第31回全国産業教育フェア埼玉大会」がオンラインで開催されました。主な催事は、次のとおりです。
オープニングアトラクションでは、秩父農工科学高等学校秩父屋台囃子保存部による秩父屋台囃子、熊谷商業高等学校バトン部による演舞が行われました。開会式典では、生徒実行委員会の生徒が司会を務め、埼玉県知事をはじめ、主催者や来賓の方から挨拶をいただきました。また、バンドネオン奏者の三浦一馬氏のメッセージ及び演奏、株式会社マザーハウス代表取締役社長兼チーフデザイナーの山口絵理子氏(大宮工業高等学校出身)による講演、新座総合技術高等学校服飾デザイン科の生徒によるファッションショーが行われました。生徒交流イベントでは、Google for Educationマーケティング統括部長アジア太平洋地域ミラー スチュアート氏がオンラインで参加し、埼玉県と青森県の生徒実行委員会の生徒と交流を深めました。閉会式典では、生徒実行委員会によるメモリアルアトラクションが行われ、「コバトン音頭」や「旅立ちの日に」の合唱、2年間の活動の軌跡をスライドショーで流し、感動的なフィナーレとなりました。
埼玉大会では、作品展示物を会場に搬入せず、特設ホームページにて動画配信を行いました。また、各専門学科の体験についても動画配信しました。
意見・体験発表、作品・研究発表、文部科学省事業発表会、全国高校生介護福祉研究発表会等、全てオンラインで行いました。
埼玉県独自の催事として、彩の国商業高校生渋沢栄一シンポジウム、全国商業高校生リテールマーケティング・コンテストなどを実施しました。彩の国商業高校生渋沢栄一シンポジウムでは、埼玉県の商業高校生が、夏季休業等を利用して渋沢栄一記念館や渋沢資料館、埼玉県立文書館にて調査研究を行い、その研究成果を発表しました。また、リテールマーケティング・コンテストでは、全国から16校が参加し、マーケティングに関するクイズで得点を競いました。
第20回全国高校生フラワーアレンジメントコンテスト、第29回全国高等学校ロボット競技大会、全国高校生クッキングコンテストなど、全国規模の競技大会をオンラインで行いました。
本大会を通じて、全国の多くの方に、専門高校等の特色や魅力的な教育内容について、理解と関心を高める絶好の機会となりました。大会当日の様子は、特設ホームページにて配信しております(https://sanfair2021.com/)。
配信期間は、令和4年3月31日までです。
【問合せ】高校教育指導課 産業教育・キャリア教育担当(電話:048-830-6769)
本県では、教育に関する関心と理解を深め、学校・家庭・地域の連携の下、県民と一体となって教育に関する取組を推進する契機となるよう、11月1日を「彩の国教育の日」、11月1日から7日までを「彩の国教育週間」としています。今年度はコロナ禍ということもあり、身近な人と「自然」「人」「家族」「本」「地域」の大切さや思い出について 語り合う機会とすることも投げかけました。
「彩の国教育の日」を中心とした10・11月には、学校・家庭・地域が連携した、教育に関する様々な取組が、新型コロナウィルス感染拡大防止に配慮しながら、県内各地で展開されました。
「彩の国教育の日」の取組の一環として、優れた教育活動を実践している団体や学校を「埼玉・教育ふれあい賞」として表彰しています。今年度は、37の表彰団体に細川紙で作られた表彰状と記念品を授与しました。
県、市町村、各学校、各種団体の取組や令和3年度「埼玉・教育ふれあい賞」表彰団体の取組はこちら(別ウィンドウで開きます)
【問合せ】生涯学習推進課 家庭教育支援担当(電話:048-830-6972)
地域の高齢者、成人、学生、保護者、PTA、NPO、民間企業、団体・機関等の幅広い地域住民等の参画を得て、地域全体で子供たちの学びや成長を支えるとともに、『学校を核とした地域づくり』を目指して、地域と学校が相互にパートナーとして連携・協働して行う様々な活動のことです。
これまでの学校支援との違いは、地域が学校や子供たちを応援するという一方向の関係から、双方向に意見をすり合わせ、互いの役割を認識し合って協働するということです。地域の将来を担う人材育成を図るとともに、地域住民のつながりを深めることにより、自立した地域社会の基盤の構築・活性化を図ります。
埼玉県では、「学校応援団」や「放課後子供教室」等がネットワークを作り、更なる多様な地域人材、団体・組織の主体的な参画を促し、学校と地域がパートナーとして子供たちを育成していく「地域学校協働活動」を推進しています。
【問合せ】生涯学習推進課 地域連携担当(電話:048-830-6979)
県教育委員会では、文部科学省から委託を受け、新座市及び入間市立金子中学校の協力のもと、人権教育に関する調査研究を推進しています。
「豊かな人権感覚をはぐくむまちづくり」
~だれもが自分らしく幸せに生きるために~
「豊かな体験活動を通した、全教育活動における人権教育の展開」
~地域の教育力と連携し、人権感覚を醸成する教育活動の工夫~
研究成果は、人権教育課が発行する指導資料に掲載するほか、研修会等を通してお知らせする予定です。
【問合せ】人権教育課 人権教育担当(電話:048-830-6892)
性同一性障害や性的指向・性自認に係る児童生徒への対応として、文部科学省から平成27年の通知と平成28年の教職員向け資料が出されています。県では昨年度、「教職員用リーフレット」を作成し、(さいたま市を除く)県内公立学校の全教職員に配付しました。その目的として、全ての教職員が性の多様性について十分理解し、全てのセクシュアリティの児童生徒が安心して通うことができる学校づくりを推進することがあります。
これまでの学校全体の取組及び相談対応等の充実に加え、性の多様性の尊重について児童生徒の理解促進を図るため、児童生徒用リーフレット「小学校5・6年生版」資料1(JPG:1,628KB)と、「中学・高校生版」を作成いたしました。
児童生徒の性の多様性の理解を深め、性的指向や性自認で悩みを抱える児童生徒が自分の悩みを相談しやすい環境づくりに繋げることをねらいとしています。リーフレットの内容は、次の表のとおりです。
小学校5・6年生版 |
中学・高校生版 |
(1)「その人らしさ」を大切にしよう |
(1)性のあり方(セクシュアリティ)って? |
(2)いろいろな性について知ろう |
(2)さまざまな性のあり方について |
(3)ほかの人の性のあり方を大切にしよう |
(3)性の多様性を尊重しよう |
(4)全ての色を大切にしよう |
(4)みんなで「アライ」になろう! |
さらにリーフレットには、性のあり方に関する支援団体・ブックリストを掲載したホームページにアクセスできる二次元コードを付し、児童生徒の支援・理解促進につながるよう工夫しました。
リーフレットの活用場面例としては、各教科で性の多様性に関連した内容を指導する際の補助教材として、または、校外学習、修学旅行などの宿泊行事に備えた指導や相談対応などが考えられます。
性の多様性の尊重という繊細なテーマについて、誤解を与えないように伝えていただくため、リーフレットとともに、指導の際の注意点などを記載した教職員用活用ガイド「性の多様性リーフレットの活用について」資料2(JPG:239KB)をデータで学校に配付しております。
配付・活用の際には、昨年度の教職員用リーフレットもお手元に置きながら、丁寧に御指導いただきますようお願いいたします。
【問合せ】人権教育課 企画・児童虐待対応支援担当(電話:048-830-6786)
県立歴史と民俗の博物館では、令和4年1月2日(日曜日)から2月13日(日曜日)まで、企画展「お茶を楽しむ」を開催しています。
埼玉県のお茶といえば、「狭山茶」が広く知られていますが、秩父地域や県東部などでもお茶の生産が続けられています。また、かつては畑の畔に茶の木が植えられ、県内の多くの地域で自家用にお茶がつくられていました。
お茶の葉は収穫しただけでは、飲み物になりません。お茶の葉を蒸し、揉み、火を加えることで、飲み物のお茶が出来上がります。そして、美味しいお茶が消費者のもとへ届くまでには、様々な人が関わっているのです。本展覧会では、埼玉県の茶産地としての歴史を振り返るとともに、お茶が生産・販売され、私たちのもとに届くまでを紹介します。
展示は、「埼玉のお茶生産」、「お茶をつくる」、「お茶を売る」、「お茶を飲む」の4章構成です。お茶づくりの様子がわかる色鮮やかな浮世絵をはじめ、お茶をつくる製茶用具や製茶機械、お茶を飲む様々な茶器を展示します。お家で過ごすことが増えた今、お茶を楽しむ方が増える機会となれば幸いです。
【問合せ】県立歴史と民俗の博物館(電話:048-645-8171)
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