埼玉県議会 県議会トップ画像

本会議及び予算特別委員会の生中継・録画中継をご覧になれます。

会議録の内容を、検索したい言葉や発言者などで検索できます。

ここから本文です。

ページ番号:247148

掲載日:2023年12月28日

令和5年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(渋谷真実子議員)

多文化共生社会の実現に向けて-外国人犯罪への対応について-

Q 渋谷真実子 議員(自民)

県内、特に川口市や蕨市では在留外国人が増加しており、これらの地域では外国人犯罪に対する報道も多く、窃盗や傷害といった検挙も増加しています。さらに、技能実習生として来日した外国人が勤務先から逃走し、そのまま不法滞在となるケース、在留カードを偽装するなど不法就労につながるケース、在留外国人の銀行口座の転売により特殊詐欺の一端を担っているケースなどが生じていると聞きます。外国人との共生推進の面から見ても、外国人犯罪の発生・増加は県民感情に影を落とし、真摯に共生を進める外国人住民の信頼を損なう可能性があり、こうした犯罪に対する捜査や取締りを強化することも重要です。
そこで、このような問題を踏まえて、県警察として不法滞在者対策をどのように推進しているのか、在留外国人との共生のため犯罪防止対策をどのように推進しているのか、県警本部長に伺います。
また、外国人犯罪に対応するためには、様々な国の言語に対応しなくてはならない中で、警察の業務における通訳は一定レベルの語学能力が必要とされ、ボランティアに頼るわけにもいかず、全国的には通訳人が不足しているという話も聞きます。
そこで、県警察として通訳人の確保と運用についてどのように取り組んでいるのか、県警本部長に伺います。

A 鈴木基之 警察本部長

まず、「不法滞在者対策をどのように進めているのかについて」でございます。
県警察では、不法滞在者対策として、出入国在留管理局との情報共有、不法滞在を助長する組織犯罪の取締り強化、関係団体と連携した違法行為防止のための啓発活動の実施等、各種施策を推進しているところ、本年11月末時点で316人、前年同期比+93人を不法滞在者として検挙しております。
また、「来日外国人による偽造在留カード所持・行使、不法就労助長」等の不法滞在を助長する犯罪を積極的に検挙しています。
今後も、出入国在留管理局や「健全な留学生のための埼玉県連絡協議会」等の関係機関・団体と連携を図りながら、引き続き、不法滞在者対策を強力に推進してまいります。
次に、「在留外国人との共生のため、犯罪防止対策をどのように推進しているのかについて」でございます。
近年の外国人犯罪の検挙件数・人員は、令和3年以降、減少していたものの、令和5年に入り増加に転じております。
県警察では、こうした情勢に的確に対応するため、悪質・重大な犯罪やこれらの犯罪を助長する犯罪インフラ事犯の検挙を強化するなど徹底した取締りを推進しております。
また、外国人コミュニティを対象に、関係行政機関、住民団体、企業等と連携しながら、在留外国人の実態を踏まえた防犯講話や交通安全教室の開催のほか、合同パトロールの実施、110番通報訓練、通訳人を帯同した巡回連絡等にも取り組んでいるところであります。
引き続き、在留外国人を含む県民の安全、安心を確保する各種警察活動を積極的に推進してまいります。
次に、「県警察として、通訳人の確保と運用についてどのように取り組んでいるのかについて」でございます。
県警察では、通訳が可能な警察職員18言語153名を部内通訳人として運用し、その他、57言語266名の民間通訳人を登録、運用しており、合計で57言語、419名の通訳人を運用しております。
このような中、部内通訳人の確保・育成方策として、語学能力を有する警察官の採用、警察大学校国際警察センターで実施している語学研修科への入校、民間語学学校での研修等により、優秀な職員の新規確保、育成に努めております。
民間通訳人の確保方策としては、県警察のホームページに通訳人の募集を掲載し、随時、通訳人の募集を行っております。
通訳人の運用に関しましては、警察本部に捜査支援・通訳センターを設置し、24時間体制で通訳人の派遣要請の対応を行っております。
引き続き、通訳人の確保、育成等を図るとともに、適正な運用を推進してまいります。

再Q 渋谷真実子 議員(自民)

偽造在留カード取締りについて積極的に行われているとのことですが、実は人手不足の事業者が真正な在留カードであるか確認を怠るケースも多いと聞きます。在留カードは入管のホームページやアプリで登録情報の確認が可能となっていることも含めて、在留カードの偽変造の判定について周知徹底すべきです。県警察と出入国在留管理局等がどのように連携しているのか伺います。
次に、県警察として通訳人の確保に取り組まれているとのことですが、新聞報道によると、トルコ語の通訳の必要な事案は昨年だけでも378件ありました。ちなみに、トルコ語を話せる警察官は僅か3人、民間通訳人は13人とのことです。今後、ますます増えると予想される外国人犯罪に対応するためにも、希少言語の必要な通訳人の確保は必要です。希少通訳人の現状をどう把握し、どう対応していくのか伺います。

再A 鈴木基之 警察本部長

まず、「県警察と出入国在留管理局等との連携について」でございます。
県警察では、具体的な取組として、出入国在留管理局と合同で、不法滞在者の摘発を実施しております。
また、出入国在留管理局や県内日本語学校と合同で実施する「不法就労防止キャンペーン」の際に、在留カードの偽変造の判定方法が記載されたチラシを配布して周知を図るなど、各種施策を推進しております。
今後も、出入国在留管理局をはじめとする関係機関と緊密な連携を図りながら、不法滞在者等の取締りの強化に努めてまいります。
次に、「希少言語通訳人の現状をどう把握し、どう対応していくのかについて」でございます。
これまでに、県警察においては、トルコ語の通訳ができる警察官3人の育成を図っており、来春には新たに1人、トルコ語の語学能力を有する警察官を採用することとしております。
また、トルコ語の民間通訳人は13人を登録しておりますが、川口市や蕨市等にトルコ語を話す方々が多く集住していることから、県警察ホームページにおいてトルコ語の民間通訳人を広く募集しております。
その他にも、タミル語、カンボジア語等の希少言語についても民間通訳人を募集するとともに、登録通訳人の方々に、警察業務としての通訳を依頼できる方を紹介していただくなどの募集活動も行っております。
また、これに加えて、近隣の警察本部との連携強化にも努めており、希少言語の通訳人確保のために、あらゆる機会を通じて一層積極的な募集を行ってまいります。

 

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?