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掲載日:2022年10月19日

令和4年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(前原かづえ議員)

 児童相談所強化と民間団体との連携で、虐待防止を

Q   前原かづえ 議員(共産党)

本県の児童虐待相談件数は、昨年度1万7,606件と10年前から3.6倍化しています。虐待に対する県民の認知度が上がったこと、警察の虐待防止の取組の強化などに要因はありますが、深刻な事態が続いていることは確かです。
厚生労働省は、児相の児童福祉士などの配置基準を人口4万人に1人から、3万人に1人に引き上げ、この間、児童福祉士が6年間で2倍化されたことは大変評価しています。しかし、3万人に1人の職員体制は達成できておりません。今年4月時点で定数に対して34人の欠員があり、9月には更に37人と増えております。
相談件数の増加、対応の複雑化など児相の業務は続いております。児相はこの状態を改善するために、通報後48時間以内の児童安否確認を一部民間団体に委託しています。48時間以内に児相職員が子供の顔を見て確認するというのは、埼玉県の児相が全国に先駆け始めた優れた実践です。この要の部分を民間に任せるべきではありません。早急にこの37人の欠員を埋め、児相の体制を強化すべきです。
事実上、東京都など他県と児童福祉士と取り合う状態です。私は、児相の児童福祉士の手当の増額で処遇を引き上げるべきだと考えています。
福祉部長、欠員の補充策について、児童福祉士手当増額について、2点お伺いいたします。
次に、虐待防止につながる生活困窮世帯への学習支援事業についてです。
子供の貧困率は13.5%。埼玉県内では、生活困窮者自立支援法に基づく生活困窮世帯への生活・学習支援活動が取り組まれています。学習教室の運営は250教室、中学生は全市町村、小学生は19市16町に広がっています。ここに来るようになって学校の授業が分かるようになったと好評で、高校へ進学する生徒も激増しました。
授業を受託している彩の国子ども・若者支援ネットワークによると、事業開始以来12年間、最も効果的だったのは、個別の家庭訪問だそうです。訪問してきたのは2,000世帯に上り、子供たちに学習支援の場に来てもらうことが目的ですが、虐待防止や生活相談、食料支援、ヤングケアラーの支援などにつながっているそうです。さらに、近年、子ども・若者支援ネットワークが始めている支援対象児童等見守り強化事業は、小学生から未就学児にまで対象を広げて訪問を行い、虐待や自死、不登校などを未然に防いできました。
そこで、福祉部長にお聞きします。
中学校・高校生はもちろん小学生のジュニア教室を更に全県で拡充することについて、特に県の所管である町村部でジュニア教室を先行して拡充すること、支援対象児童等見守りの強化事業を全県に広げることについて見解を求めます。

A 金子直史 福祉部長

欠員の補充策についてお答えを申し上げます。
県では児童福祉司等の確保のため、埼玉県職員仕事紹介セミナーを通じて、職員がオンラインで児童相談所業務の説明や相談に応じるほか、児童相談所長が県内外の福祉系大学に直接、受験勧奨を依頼するなど、様々な機会をとらえた採用活動を行っております。
また、昨年度から児童相談所職員採用ホームページを開設し、採用情報や職種ごとの仕事の内容のほか、児童相談所職員のインタビュー記事の掲載や、本県の充実した研修制度のPRなども行っております。
さらに、平成29年度からは新たに社会福祉士や精神保健福祉士などの有資格者を対象にした児童福祉司の採用選考を開始し、令和3年度からは受験資格者の対象年齢を59歳に拡大いたしました。
これらの取組により、令和3年度の福祉職や児童福祉司の採用試験等への申込者数は合計で274人となり、児童福祉司の採用選考を始めた平成29年度と比べますと約1.7倍と増加をしております。
県といたしましては、さらに、あらゆる機会を通じて、児童相談所で働く魅力を伝え、児童相談所職員の確保に全力で取り組んでまいります。
次に、児童福祉司手当増額についてです。
国では、児童相談所職員の処遇改善のために、令和2年度から普通交付税措置等の拡充を行っており、この措置を受け、本県では児童相談所で働く児童福祉司等の特殊勤務手当を月額2万円に引き上げております。
令和4年4月1日時点で児童相談所を設置しているほとんどの自治体で同様の手当が支給されており、東京都、神奈川県、千葉県、さいたま市、特別区等の近隣の自治体においても月額2万円程度が支給されております。
本県の手当額は他の自治体と同水準となっていることから、現時点で特殊勤務手当を増額する必要はないものと考えております。
県といたしましては、さらに、積極的な採用活動を行い、児童相談所の職員確保に努めるとともに、児童の安全確認業務に関する民間団体への委託やICTを活用した業務の効率化など職員の負担軽減を図ってまいります。
次に、中学生・高校生はもちろん、小学生のジュニア・アスポートをさらに全県で拡充することについてです。
平成27年から施行された生活困窮者自立支援法により、生活保護世帯及び生活困窮世帯の子供たちを対象とした学習支援事業は、市部においては市が、町村部は県が実施することとされました。
現在、中学生、高校生を対象とした学習支援事業は57市町村、小学生を対象としたジュニア・アスポート事業は35市町にまで広がっています。
県では、この事業の取組の輪を広げるため、市に対してコーディネーターを派遣し、教室の運営、ボランティアの確保、食材調達などの助言を行っています。
今後も、県が培った事業のノウハウや各地域の好事例などを情報共有し、市町村と連携して全県での拡充を図ってまいります。
次に、特に県の所管である町村部でジュニア・アスポートを先行して拡充することについてです。
貧困の連鎖を断ち切るためには、学力に加えて、社会でたくましく生きていくための力を高めることが非常に重要です。
こうしたことから、ジュニア・アスポート事業では、学習支援に加え、生活支援や社会体験活動を通じて生きる力を育んでいます。
ジュニア・アスポート事業を実施する上では、子供たちの教室への送迎や支援員の確保などの課題もありますが、こうした課題を一つずつ着実に解決しながら、事業の拡充を図ってまいります。
次に、支援対象児童等見守り強化事業を全県に広げることについてです。
本事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により、子どもの見守り機会が減少していることから、様々な地域ネットワークを総動員し、支援ニーズの高い子ども等を見守り、必要な支援につなげることを目的としております。
具体的には、市町村が実施主体となり、要保護児童対策地域協議会の支援対象として登録されている児童等の居宅を訪問するなどし、状況の把握や食事の提供等を通じて児童の見守り体制を強化するものでございます。
令和3年度は、県内の4市町がこの事業を実施し、議員お話しの民間団体等に委託して、児童の見守り支援の取組を行いました。
例えば、食材の提供を通じて、世間話から関係性を築き、丁寧に話を聴くことで、必要な支援に繋げるなど、民間のノウハウを生かしたきめ細かい対応ができたと聞いています。
県としては、市町村の担当者が集まる会議などでこの事業を周知するなど、全県に広げられるよう積極的に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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