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掲載日:2021年10月21日
Q 松井 弘 議員(自民)
商店街の衰退を象徴する現状として、しばしシャッター通りと言われることがありますが、県内でも、一部の繁華街を除き、多くの商店街でシャッターをおろした空き店舗が見受けられます。商店街の空き店舗問題は、長年課題になっています。商工会としても、商店街と相談しながら空き店舗対策に取り組んでいますが、廃業した後、オーナーは貸す意思がないという意見も多く、なかなか解決が難しい問題です。
また、現在、店主の高齢化が進んでおり、事業承継もなかなか進まないことから、空き店舗は今後も増加していくのではないかと思われます。
こうした商店街の構造的な問題に加え、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、経営の危機に立たされている事業者も多く、廃業がますます増加するのではないかと危惧しています。廃業により空き店舗の増加を放置しておくと、商店街の魅力が下がるばかりではなく、店舗数の減少により商店街の存続が危うくなるものと考えます。
商店街は、地域の買い物の場であるだけではなく、まちのにぎわいや地域コミュニティの場としても大変重要な役割を果たしています。商店街を存続させることは、地域にとって重要な課題であり、そのためにも空き店舗対策は急務であると考えます。
地元商店街の会長さんと話す機会がありました。「商店街としては、お客さんに来てもらえるようにイベントなどを行い、来場された方々に買い物をしていただきながら、このようなお店もあるのだと分かってもらえる。その思いが広がれば、商店街が元気になる。そして、元気がある商店街であれば、出店者も増えるのではないかと考えている。人が人を呼ぶ、そのようなお店がどんどんと集まれば、商店街が盛り上がると思っている」、そんな話を聞きました。
そこで、お伺いします。商店街の空き店舗対策については、今後県はどのような取組を進めていくのでしょうか。また、効果的な空き店舗対策を進めるには、地域の実情をよく知る商工団体などと連携して取り組むことが有効と考えますが、いかがでしょうか。
以上、産業労働部長に伺います。
A 板東博之 産業労働部長
「今後県はどのように取組を進めていくか」についてでございます。
中小企業庁が平成30年度に実施した商店街実態調査によりますと、本県では6割を超える商店街に空き店舗があり、1商店街あたり5.2か所存在しております。
空き店舗が解消されない主な原因といたしましては、オーナーが貸出に消極的な場合があることや、賃料や業種制限などの賃貸条件がネックとなり、出店希望者が求める物件を見つけられないことなどが挙げられます。
そのため、出店希望者とオーナーだけに任せるのではなく、商店街が両者の間を取り持っていくことが重要と考えています。
県では、昨年度までの3年間「NEXT商店街プロジェクト」を実施し、商店街に専門家を派遣して、空き店舗対策を支援してまいりました。
出店希望者を対象とした空き店舗を案内するツアーを実施し、オーナーと引き合わせ、マッチングを進めました。
また、店舗の貸出条件が折り合わなかった場合には、商店街が間に入り、専門家のアドバイスのもとオーナーと交渉して出店を支援いたしました。
これらの取組を実施した45の商店街では、一つの新規出店が、商店街全体の雰囲気を明るくするとともに、空き店舗解消に向けた意識を高めることとなり、3年間で114件の新規出店に繫がりました。
今年度は、このノウハウを他の商店街に広げ、空き店舗の解消を更に進める「商店街ステップアップ支援事業」を実施してまいります。
具体的には、空き店舗解消に向けたロードマップ作りのために専門家を派遣するとともに、集客イベントに合わせた空き店舗でのチャレンジ出店などの事業費を助成いたします。
次に、「地域の実情をよく知る商工団体などと連携して取り組むことが有効と考えるがどうか」のお尋ねでございます。
空き店舗対策には、オーナーの意向確認や権利関係等のきめ細かい店舗の実態把握などが求められることから、地域の実情に詳しい商工団体と連携して取り組むという議員の御提案は大変有効な手法と考えております。
商工団体は、地元の情報の他にも、創業支援などを通じた出店希望者の状況や、国・県・市町村などの支援策、あるいは他の商店街での優れた取組なども把握しております。
商工団体が持っている、これらの有益な情報等を有効に活用しながら、効果的な商店街の空き店舗対策を実施していくためにも商工団体との連携を深めてまいります。
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