埼玉県議会 県議会

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掲載日:2021年10月21日

令和3年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(柳下礼子議員)

土砂災害を防ぐために、林地開発許可基準と土砂条例の規制強化を

Q   柳下礼子 議員(共産党)

今年7月に発生した静岡県熱海市での土砂崩落による大災害をきっかけに、国は都道府県に対し、盛土による災害防止のための総点検のための調査を命じました。重点点検箇所として県内の盛土を把握し、その後は目視で点検するとなっています。
国からの調査依頼の結果について、県内での点検対象箇所は461か所ありと伺っております。対策を期待しますが、1トンもの岩が崩落し、先日NHKで放送された越生町の太陽光発電施設や、この8月に土砂が国道254号まで流れ出た小川町下里の太陽光予定地は、盛土ではないからと、この中に入っておりません。今にも崩れそうなこの2地点について、県として独自に調査すべきと考えますが、環境部長、答弁を求めます。
昨年、当県議団で取り上げた嵐山町志賀の太陽光発電施設崩落事故、東武東上線の線路にあと20メートルの地点まで土砂が迫った事案を受け、今年4月に専門家とともに県による現地調査が行われました。
この場所は、水を含む帯水層の上であることが判明しました。このような谷埋め盛土の場合、土砂崩落の危険がかなり高く、そもそも林地開発許可をすべき場所ではないと考えます。農林部長、嵐山町志賀の教訓を今後どのように生かすのか。
また、昨年9月に、林地開発許可された飯能市阿須山中でも谷埋め盛土が行われています。飯能市では検証委員会が立ち上がる方向ですが、土砂崩落の危険はないのか伺います。
武内県議も取り上げていますが、皆野町金沢地区においても、林地開発許可を受けた民間事業者が許可量を大幅に超える土砂を積み上げ、2012年、盛土が崩落、小鹿野町般若でも2017年、大規模な土砂崩落がありました。また、秩父市田村地区では、土砂条例の許可量を無視し、県のたび重なる命令を無視して事業者が土砂を積み上げ続け、2度も土砂崩落が発生しています。
このように危険な堆積を繰り返す事例が後を絶ちません。知事、国に対して土砂の搬出、堆積に関して必要な規制を行うことができるよう法整備を求めると同時に、県として独自に規制条例を強化すべきです。答弁を求めます。

A   大野元裕   知事

国に対し法整備を求めると同時に県として独自に規制条例を強化するべきについてでございます。
県では、平成14年度に「土砂の排出、たい積等の規制に関する条例」を施行し、面積3、000平方メートル以上の土砂のたい積を許可制とするなど、無秩序な土砂処分の防止に努めています。
この条例は、地方自治法の罰則の上限である「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」を科すなど厳しい内容としております。
しかし、土砂を不適正に処分することで得られる利益が罰金額をはるかに上回り、条例による罰則では十分な抑止力とはならない場合もございます。
また、県境を越えて土砂が運ばれる場合に、土砂の排出者を特定することなどは、条例による規制だけでは限界もございます。
そこで、こうした問題には、法律による全国的な規制が効果的と考えられるため、県ではこれまでも、国に対し土砂のたい積等の規制に関する法整備を行うよう要望を行っています。
具体的には、「5年以下の懲役」や「3億円以下の罰金」を科している廃棄物処理法と同様の罰則や、建設残土の発生者責任の明確化、発生から処理に至る流れを管理する仕組みの構築などを求めているところでございます。
全国知事会においても、今回の静岡県における災害を受け、令和3年7月及び9月の2度にわたり国に対し法整備を要望したところです。
県といたしましても、今後とも、あらゆる機会を捉えて国に働き掛けを行ってまいります。
また、山林での適正な盛土や開発などについて、盛土による災害防止に関する国の動向を踏まえながら、部局横断で幅広く検討してまいります。

A小池要子 環境部長

「越生町や小川町の太陽光予定地について、県として独自に調査すべき」についてお答え申し上げます。
議員お話しの2地点については、「盛土による災害防止のための総点検」において国から示された調査対象要件に該当しないため、対象には入っておりません。
県では独自に、その2地点を含め、土砂崩落が危惧されるなどの情報が寄せられた太陽光発電施設については現地確認の上、状況を把握し、地元の市町村と情報共有するとともに、指導権限を有する資源エネルギー庁への通報を行っております。
今回の盛土の総点検に合わせて、こうした地点についても、市町村や関係部局と連携し改めて調査・分析してまいります。

A 強瀬道男 農林部長

嵐山町志賀の教訓を今後どのように生かすのかについてお答え申し上げます。
嵐山町の施設については、専門家と現地調査を行い、崩落した盛土は排水対策が不十分であったため、帯水層に水が過剰に溜まったことが崩落の原因と分かりました。
現在の許可基準では、高さが5mを超える盛土は排水施設など崩壊防止措置が必要ですが、崩落した部分の盛土は小規模であり、現地の流水の状況などから帯水層があることを予見しがたかったため、措置がされていませんでした。
林地開発許可では、現場の状況に応じて相応の排水施設を設けるなど、災害防止措置を確実に行う必要があります。
このため、県では、谷を埋める盛土については規模にかかわらず排水施設の設置を必ず検討するよう、許可基準として具体的に明記する改正手続きを進めています。
また、盛土の総点検において、概ね2000年以降の盛土で、災害の危険があるものについて、許可基準改正の観点も踏まえ、現地点検を行ってまいります。
次に、飯能市阿須山中で土砂崩落の危険はないのかについてでございます。
ここにも盛土がありますが、暗渠などの排水施設や、盛土の勾配などの計画が適切で、災害のおそれはないと認め許可しています。
また、施工中も、防災施設などが計画どおり施工されているかどうか、事業者に定期的な報告を求めるとともに、県の職員が現地確認をしています。
今後も災害が発生しないよう、現場の状況確認や事業者の指導を行ってまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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