ここから本文です。
ページ番号:132924
掲載日:2023年5月2日
Q 井上航議員(県民)
子供は、大人に比べて肌が2分の1ほどの薄さであり、野外活動も多く、免疫力が未熟なため、影響をより受けやすいと言われております。すぐに出る害としては、日焼け、疲れ、風邪などを引き起こし、長年強い紫外線を浴び続けると、将来、しみやしわ、皮膚がん、白内障などを引き起こす要因になると言われており、健康への影響が心配されます。
それらの要因となる紫外線は、気象庁のデータによると、1990年から2015年の25年間で年々少しずつ増え続けていると言われています。そんな中、埼玉県の快晴日数は、平成28年度56日で全国第1位であることは御存じでしょうか。このことは、先日放送の「アド街ック天国~チャーミングな埼玉」でも紹介されました。第2位の群馬県が46日ですので、年間で実に10日も多い状況にあります。しかも、快晴日数日本一は、平成21年から8年連続、1位が続いています。すなわち、他県よりも多くの紫外線が埼玉県内に届いているということです。
こうした中、今年4月には、千葉市教育委員会が日焼け止めクリームの使用について全ての学校に通知したという記事がありました。先ほど申し上げたとおり、本県には多くの紫外線が届いており、特に学校では、子供たちの屋外での活動中の紫外線照射が懸念されることになります。そこで、本県においても学校での紫外線対策を進めるべきと考えます。
和光市で長年子供たちの紫外線対策に取り組んできた方々がいらっしゃいます。今回の質問に当たっては、その方々より助言もいただきました。
紫外線対策の先進国はオーストラリアだそうで、教育現場において、サン・スマート・プログラムが浸透しているとのことでした。分かりやすく、紫外線対策五か条としても示していただきました。その五か条とは、1、日陰を利用し、2、時間を考え、3、帽子をかぶり、4、ウエアを着て、5、クリームを塗るといったものです。千葉市の日焼け止めクリームの推奨もすばらしい取組と思いますが、この五か条にあるように、紫外線による日焼け防止に効果があるUVカットウエアや、水泳時に使用するラッシュガードなど長袖の衣服の着用等を併せて行う対応が有効であるとのことでした。皮膚が弱いなど特別な事情のある生徒に限らず、紫外線対策は全ての児童生徒に必要な取組です。県教育委員会では、学校における紫外線対策についてどのように考えているのでしょうか、また、どのように対応していくのでしょうか、教育長の見解を伺います。
A 小松弥生 教育長
議員御指摘のとおり、紫外線の浴びすぎによる日焼けや皮膚がんなど健康への影響については、重要な課題と認識しております。
このため、県では、環境省が作成した「紫外線環境保健マニュアル2015」を参考に対応するよう、平成27年9月に市町村教育委員会及び県立学校に対して通知をしております。
このマニュアルには、紫外線の特徴や健康への影響、紫外線の浴びすぎを防ぐ方法、保健指導の進め方について、掲載をされております。
各学校では、このマニュアルに基づき、紫外線の浴びすぎを防ぐため、紫外線の強い時間帯をさける、日陰の利用、帽子をかぶる、衣服で覆う、日焼け止めを使うなどの配慮をしております。
今後とも、管理職や養護教諭の研修会などでマニュアルを周知し、児童生徒や学校の実情に応じた紫外線対策が行われるよう、また、保護者や児童生徒への紫外線の正しい知識の普及・啓発に努めるよう、指導してまいります。
再Q 井上航議員(県民)
答弁を聞いていて、紫外線対策の必要性、また特に五か条として紹介した、どのような対策がいいかというところを御理解いただいていることを大変力強く感じました。
一方で、2015年のマニュアルを基にというようなお話でありましたが、現状どのようになっているかというと、例えば主治医からの要請を受けて初めて使っていいとかですね、そのようなマニュアルが出てなお現場で、例えば学校で個別に相談をしなければならない、これが現状であります。
私、質問の中でも言いましたが、皮膚が弱いという特別な事情がなくても、将来の皮膚がんであるとかそういったことを考えて、全ての生徒が積極的に紫外線対策ができる環境を作ってあげることを求めておりました。先ほどの御答弁からだと、その点がはっきりと伝わってこなかったので、だからこそ、千葉市の日焼け止めクリームの推奨というのはすばらしい取組なんだなということを私は感じました。誰でもそうしていいんだよと言ってあげることが、私は必要だと思います。新たな通知を出すなどの考えを持っていらっしゃるのか。あと、それも含めて先ほど申し上げた特別な事情がある生徒に限らず、全ての生徒に対して紫外線対策が必要なんだと、このことを教育長から御答弁いただけたらと思います。
再A 小松弥生 教育長
この紫外線対策につきましては、先ほど御紹介させていただきました環境省が作っております「紫外線環境保健マニュアル」に従いまして、各学校がそれぞれの実情に応じて指導をしていくものと考えております。
その際に、特別な事情ではなくすべての子供たちに対して適用すべきということは当然でございますので、その辺がもし明らかでないようであれば周知をしてまいりたいと考えております。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください