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掲載日:2025年10月9日

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X線CT三次元測定機(計測用X線CT装置)

機器番号 510
機器分類 精密測定機器
メーカー名 カールツァイス株式会社
型番等 METROTOM 800
装置概要
  • 微細なパーツや複雑な幾何学形状を持つサンプルに対し、内部を含む全体の寸法や欠陥を、非破壊・非分解かつ4.0+L/100(μm)の寸法精度(VDI/VDE準拠)で計測することが可能です。
  • 樹脂やアルミ材質等軽金属の測定を得意とするX線CT装置です。
  • 当センターのX線CT装置のラインナップは次のとおりで、本装置は当センター3機種のうち中間の装置です。

SAITECのX線CT装置のラインナップ

 

※上図左上の高分解能X線CT装置は、マイクロフォーカスX線CT装置をご覧ください。

※上図右下の高出力X線CT装置は、大型X線CT装置をご覧ください。(大型X線CT装置は依頼試験のみ)

主な仕様

【最大管電圧】130kV
【最大出力】39W  ※φ10mmの鉄製中実丸棒程度がX線透過の限界です
【検出器】245×195mm、1,920×1,536ピクセル(約3メガピクセル)、FPD(フラットパネルデテクタ)
【ロータリーテーブル】面振れ0.1μm、軸ぶれ0.2μm
【最大測定範囲】φ125mm×150mm

【最大試料サイズ】φ240mm×300mm(固定治具を含む)、3.5kgまで
【測定精度】4.0+L/100(μm)〈VDI/VDE準拠〉

【分解能(ボクセルサイズ)】5~94(μm)  ※サンプルサイズが大きくなると分解能は下がります

  • 本装置はいわゆるマイクロフォーカスX線CT装置ですが、当センター呼称マイクロフォーカスX線CT装置とは別の装置です。
  • 当センター呼称マイクロフォーカスX線CT装置は、最高で本装置の10分の1程度のボクセルサイズまで分解能を上げることができます。(ただし、サンプルサイズは綿棒の先くらいとなります。)

解析ソフトウェア

  • ZEISS INSPECT X-Ray

ポリゴン化(STL化)した3Dデータにより寸法測定や設計値比較等が可能です。

内部観察や簡易的な欠陥/介在物解析も可能です。

 

  • VGSTUDIO MAX

シェアの高いX線CTスキャンデータ解析ソフトウェアです。(当センター大型X線CT装置でも使用しています。)

詳細な内部観察、STLデータの出力、欠陥/介在物解析が可能です。

※オプションモジュールは欠陥/介在物解析のみです。座標計測、設計値/実測値比較、繊維配向解析等はありません。

 

いずれのソフトウェアも独自形式のデータとなりますが、フリービューアソフトウェアがあります。

3Dデータについて、本ソフトウェアではSTLデータ作成までが可能です。

STLデータをソリッド(CADで開くことができるデータ)に変換する場合、高精度3DスキャナのリバースエンジニアリングソフトウェアGeomagic Wrapを使用する必要があります。

研修レベル

研修を受講する必要はありません。利用方法の詳細は担当にご相談ください。

  • 初回利用の際、最低2~3時間の指導員料が必要です(1時間当たり2,500円)。
使用料(1時間当たり) 2,720円
装置写真 X線CT三次元測定機(計測用X線CT装置)CT_アルミ鋳物測定
測定事例
  • 電子部品(PHS)の構造

PHSのX線CTスキャン※クリックすると拡大表示します

 

  • 有機物内部(花・果物)※ほかに昆虫・動物・食品等も実績あり

花のX線CTスキャン みかんのX線CTスキャン

 

  • X線CTスキャンで3D化した製品の解析評価(寸法測定・カラーマップ評価・断面抽出等)

X線CTスキャンによる寸法評価例3Dカラーマップと断面抽出

  • その他、製品内部のボイド・クラック確認、電子部品の構造・はんだ付け不良・断線有無の確認等
備考
  • 樹脂や軽金属製品(アルミニウム等)より密度の高い鉄・ステンレス・銅などの製品はX線透過可能距離が短いため、ノイズが生じやすくなります。詳しくは説明資料を参考にしてください。
  • 測定領域によって解像度が変わります。詳しくは説明資料を参考にしてください。
  • 基板上の半導体やはんだを確認したいという目的の場合、説明資料に記載の理由で高分解能でのスキャンデータ取得はできないことがあります。
  • 装置がある部屋は20℃一定の恒温室なので、夏場は長袖の羽織るものをお持ちいただくことをおすすめします。
  • 依頼試験をご希望の場合、【X線CT三次元測定機による形状測定】をご覧ください。
  • この機器は、平成24年度経済産業省補正予算事業により整備しました。

本装置に関する

お問合せ先

048-265-1376(生産技術・事業化支援室 機械技術担当)

※指導員の指導を受けて機器を利用する場合は、使用料の他に指導料が1時間当たり2,500円かかります。
※一部の機器は、事前に研修を受ける必要があります。詳しくは、研修の受講方法をご覧ください。
※機器の利用時に必要となる一部の消耗品については、使用量に応じて実費精算できます。詳しくは、消耗品精算をご覧ください。

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