インタビュー・コラム

ここから本文です。

掲載日:2022年8月5日

嶋崎 歩(しまざき あゆみ)さん

File7_嶋崎歩さん

プロフィール

埼玉県秩父市在住。40代。三児の母。
育休取得・職場復帰を経験するも一度退職して、一時期子育てに専念。子どもの成長と共に、その時期にあった働き方に変え、仕事と家庭の両立を図る。
2015年4月 三人目の子が小学校入学のタイミングで内職からパートへ
2017年 パートから正社員へ、同時に化粧品製造部門のリーダーに就任

秩父テック株式会社:https://www.titibuteck.com/
化粧品、筆記具等の組立、包装、仕上げ

嶋崎グラフ

育休取得・職場復帰を経験するも子育てに専念

高校を卒業してある企業に就職しました。1人目を出産し育休取得後、職場復帰して仕事をしながら子育てをしていましたが、1人目は母に面倒を見てもらっていました。

2人目を出産するタイミングで、母に2人の面倒を見てもらうのはちょっときついと思い、会社を辞めて、2人の子育てに専念しようと思うようになりました。育休取得後職場復帰したものの、その後退職することを決意し、子育てに専念しました。子育てがちょっと落ち着いたタイミングで、「働きたい」と強く思い、まずは家でできる仕事として内職を選択することになりました。

2人を保育園に預けて働く選択肢もあったのですが、夫婦が正社員で働くことの負担や保育料などを総合的に検討して、秩父テック(当社)の内職を始めることにしました。

嶋崎2

子供の小学校入学を機にパートへ

一番下の子が小学校入学のタイミングで、内職からパートになりました。

きっかけは、内職で部品の納品等で当社へ出入りしているうちに、内職ではできない大きさの作業が発生し、社員の方から「工場内で作業をしてみないか」との誘いがありました。何日か工場で働いていると、働きぶりが評価されて社長から「パートにならないか」と声をかけていただきました。

子育て3人、仕事と家庭の両立で大変だったことは?

やはり、子どもが体調を崩した時など急に仕事を休まなくてはいけない時は、職場に迷惑をかけてしまうので申し訳ない気持ちにもなりますし、子どもの体調が万全でない時はもう少し子供に寄り添っていたいと思う時もありました。

親に頼めない時は、延長保育や小学生の子は学童の利用で乗り切りました。どうしても帰らなければならない時は「今日はごめんなさい。どうしても。」といって帰りました。同じような環境の人が多かったので、助け合いながらできた職場でしたのでなんとかなりました。皆さんに感謝です。

ここの職場は、家庭と仕事の両立している人が多いです。家に帰ると家族のために食事の準備をするなど家事もこなす人が多いですね。会社が製造業で下請けなのでどうしても納期との兼ね合いで明日までにやらなくてはいけないという場面も出てきます。本来4時に退社してスーパーで買い物して帰らなければという日であっても、1時間残業したりすることもあります。それこそ、2時間残業になったりすると、夫であったり家族に調整を依頼することも、たまには発生してしまいます。そのような家庭内での調整が必要になってしまったりすると、ちょっと苦労しますね。

嶋崎3

家事では上手に手を抜く

仕事と家庭の両立で苦労している時は、心の持ち方次第で楽になります。

その時その時の優先順位を考えて、今やらなくて良いことや後回しにしても良いことは無理してやろうとしない。仕事では手を抜けなので、いい意味で「家事では上手に手を抜く」ことを考えています。

例えば、子どもの面倒を見ることや家事が立て込んでいる時は、少しほこりがあっても家の掃除なんかは後回しで、その時にできることだけに専念しようと考えます。今日やらなくていいことは週末やろうみたいな感じです。平日は、なるべく仕事から帰ったら、子どものことをしっかりやろうと思っています。

子どもと料理を楽しむ

子どもが3人いると何かと大変なんですが、大きくなってくると出来ることも多くなってきます。男の子2人が小さなうちから料理のお手伝いが好きで、小学校時代から自分から台所に入ってきて「何かお手伝いできることはないの?」という感じでしたので、結構手伝ってもらいました。ジャマな時も多かったんですが(笑)、できる限り一緒に料理を楽しもうと思い台所に立っていました。子どもたちは、料理には興味があっても掃除には興味ないようで、掃除については命令、押し付けみたいな感じでした(笑)。小さいうちから協力できることは協力してもらうという家庭でした。

嶋崎4

悩んだ時の相談先

同僚の皆さんは、自分と同じような悩みを抱えている人が多いですね。特に子育てについては、先輩ママさんが結構いるので常に相談させてもらっています。同僚と話をするだけで、気持ちが晴れます。全てが解決するわけではありませんが、話を聞いてもらえるだけで自然と気持ちが楽になります。

若い人には、自分と同じ失敗で嫌な思いをさせたくない

仕事では、日々不良品を出さないことを目標にして作業をしています。過去には数々の失敗経験があります。自分の作業が原因で、不良品を出したことが分かると結構なショックを受けます。過去には、失敗で憂鬱な気分を長い間引きずり、家事をしている間もかなり悩みましたので、若い世代の人には同じ思いをさせたくないと考えています。

作業説明では、「ここを十分に注意して」と指示をしたり、一緒に作業工程について回って手順を確認するなどを徹底しています。ベテラン・若手関係なく不良品を出さないための意見をどんどん出してもらい、みんなで情報を共有するように協力しています。

嶋崎5

悩みや不安を抱えながら働いている人へ

新しい環境に飛び込むことは、誰でも不安だと思いますが、支えてくれる人はたくさんいます。失敗を恐れず色々なことに挑戦してください。

失敗した時に、一人で落ち込んだりもしますが、やっぱり周りの人が助けてくれました。今までそういう経験を繰り返してきて、多くの人に助けられて自分が少しずつ成長してこれたと思っています。

両立しながらステップアップ!パートから正社員、そしてリーダーへ

パートから正社員になるきっかけは、子どもが大きくなったことで少し働くことに気持ちの余裕ができたタイミングで、会社の上司から声をかけていただいたことでした。今までの働く姿勢などが評価されたことには素直に嬉しく思います。正社員になったからといって、残業や土日出勤が増えたということはないので、今まで以上に業務の効率を上げて、リーダーとして自分も成長しながら、会社に貢献しようと思っています。

両立したい(インタビュー・コラム)へ戻る