インタビュー・コラム

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掲載日:2021年12月8日

江本 恵海(えもと えみ)さん

File1_江本恵海さん

プロフィール

ポラス株式会社 総務部総務課 課長。
労働安全推進、社内サービスと什器備品の購買、地域貢献活動などを担当。
2001年、2003年、2005年、2010年に出産。4人のお子さんの子育てを経験。

1997年 4 月 入社 新卒採用部署に配属
1998年 7 月 総務部に異動。本社総合受付に配属
2001年10月 第一子出産を機に総務全般
(総務、許認可、地域貢献活動、労働安全衛生)を各課で担当
2018年11月 総務部サービス課 マネージャー着任
2021年11月 総務部総務課 マネージャー着任

 

ご縁のあった会社に自然と入社することに

私が学生の頃に、実家の建て替えを依頼した会社がポラスグループでした。考えてみれば、そこから会社とのご縁が繋がっているのかもしれません。また、建築・設計に興味を抱いた姉が先にポラスに入社していたため、会社の考え方などをなんとなく聞いているうちに興味が湧いてきて、面接を受けて入社させていただきました。

周囲の協力があったからこそ、出産・子育ての時期を乗り切れた

ポラスグループは、産後休暇や育児休暇は取得しやすいと思います。私の場合は、産休・育休制度に理解がある上司でしたので、必要な休暇をしっかり取得できました。また復職時も、上司はとてもフォローをしてくださいました。

子供が病気になった時などは、実家の母と主人の母が交代でフォローをしてくれて、その協力体制には今でも感謝しています。今は亡くなってしまった義母とは12年間同居していましたが、とても尊敬出来る優しい方でした。義母は「否定をしない」方で、私が働くことに対して応援してくれて、色々な面で支えてくれました。本当に心から感謝しています。

もちろん、身内の協力体制が作れないケースも多いと思います。そのような場合には、公的サービスや一般の有料サービスなどをどんどん活用していけばよいのだと思います。探していけば、自分の状況に合ったサービスを見つけられるはずです。

相手に期待し過ぎないことが大事

主人からは「家事はその状況を我慢できない人がやればいい」と言われています。わかりやすく言えば、「汚れた食器や洗濯物が山になっていても、床が埃だらけでも大丈夫だから、その状況に我慢できない人、やれる人がやればいい」ということです。家事の重い責任から解放してくれるこの一言のお陰で、家族の誰かがやれるときに無理なくやるという家族の形ができ、ストレスフリーな生活ができています。

突き放している言葉のように聞こえるかもしれませんが、主人なりの応援スタイルで身体の調子・やりたいことの選択・子供からの声への対応など、自分に正直に対応していこうよ、というメッセージでもありました。

相手に期待をして、その通りにならなかったらストレスが溜まってしまいます。ただ自分がやりたいこと・やるべきことをするだけでしたら、ストレスは溜まりませんよね。そんな自然体な家族の関係を作ることも大事だと思います。

育児休暇や短時間勤務が新たな業務能力を育てる

妊娠・出産・子育てで本当に手がかかる時期は数年だと思います。この数年をどう乗り切るか、ということは重要です。しかし、その苦労する数年が、実はすごく糧になるのだということをお伝えしたいです。

今まで復職した女性を見ていて、職場を一旦離れたり、短時間勤務を経験した方々の生産性の高さというのは、とても優れています。妊娠・出産・子育ての時期をどうやって仕事に優先順位をつけてその状況を乗り切っていくのかを必死で考えて乗り越えます。

いま、世の中で効率化を求める声をよく聞きますが、地道に努力をして乗り越えたからこそ身に付く効率化のスキルというものがたくさんあり、復職してくる女性社員の「経験」には注目していきたいです。

信用できる情報源を見つける

子育てにおいて自分や家族への相談では解決できない難しい問題に直面した時は、客観的なアドバイスを聞きたいと思い、自分で探して話を聞きに行きました。本、相談機関の資料、インターネットなどで情報収集をして、「腑に落ちる」情報発信をしているところを探して行きました。

ただ、医師・保健師・子育てサービスの先生など、専門家がおっしゃることが全部正解ではありませんし、子供も一人一人が個性や置かれている状況が違います。専門家にもいろいろな人がいます。何かアドバイスを聞きたいときには、やはり「腑に落ちる」人のアドバイスをしっかり聞きたいと思っています。もちろん、腑に落ちない人の意見もアドバイスとして聞くことはしていますが、客観的な情報の一つとして聞いておくという感じです。

専門家だからといって、必ずしも言っていることが100%じゃない、という気楽さもあっていいと思っています。そのようなスタンスの方が、専門家のお話を素直に聞けると思います。

ストレスを溜めないように自分なりの工夫を

「家庭のストレスは仕事」で、「仕事のストレスは家庭」で解消するというスタンスで行動してきました。環境を切り替え、意識を変えることでストレスを溜めないようにできると思います。例えば、仕事が予定通りに終わらなかったとしても、別に家庭生活には関係ないし、逆も然りです。

また、通勤の時間をすごく大事にしていました。音楽を聞いたり、動画を見たり仕事、家事や育児と全然違うこと楽しむようにしていました。通勤時間のように、ある意味1人になれる時間・空間は、頭の切り替えができる貴重なものです。

その人なりのやり方でいいので、切り替える時間を意識して持つことが大事だと思います。一つのことをずっと引きずっていると、他のことに影響が出てしまいますので!

共働きの時代だからこそ

「働きたいという人」と「働かざるを得ないという人」がいると思いますが、どちらの立場にしろ、客観的に一般的な収入とか世間の経済状況から考えると、昔のように一家の主の給料だけで生活できるような経済構造になっていないのが現実だと思います。

妊娠・出産・子育ての状況を見ながら家族だけでなく、自分を助けてくれるサービスや知人など、利用できるものはすべて利用してください。自分が少しでも楽になる選択をどんどんして、「力を入れること」と「楽にできること」をきちんと分けてください。無理なものは無理なのだと甘えられる、その意識レベルを大事にしていきましょう。

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