インタビュー・コラム

ここから本文です。

掲載日:2022年7月28日

島貫 さやか(しまぬき さやか)さん

File6_島貫さやかさん

プロフィール

埼玉県さいたま市在住。30代。三児の母。
学生時代学んできた専門分野とは全く異なる分野にチャレンジ。IT業界の株式会社システムインテグレータ(さいたま市)に入社し、現在はERP事業部で品質管理を担当。
3回の産休・育休を取得。会社の育児支援制度や資格取得支援制度を利用し、仕事と家庭の両立を図りながらスキルアップにも積極的に取り組む。
株式会社システムインテグレータ: https://www.sint.co.jp/

島貫グラフ2

日本文学の世界からIT業界へ

学生時代は日本文学を専門に勉強していました。当時私の周りでは、文学系学生の就職は簡単には決まらないと言われていた時代で、就職を考え始めた時に、何か技術を身につけたい、これからの時代はITに明るくないとやっていけないという思いを持つようになりました。

当時の私は、ワードとインターネットが少し使える位のレベルでプログラミングなどはまったくの未経験者でしたので、正直なところIT業界への就職には不安がありました。ただし、当社の会社説明会で、「女性でも男性と対等に働ける」「今はITスキルがなくても入社後の研修が充実しているため心配しなくても大丈夫」「仕事と家庭の両立支援が充実している」ことを聞き、思い切ってIT業界で働くことを決めました。

島貫2

IT業界は敷居が高い?

よく知人から、「IT業界は仕事が難しいでしょ。未経験者がいく業界ではないよね。」と言われます。私が、ITスキルなしの状態で当社に入って感じたことは、「たしかに何も努力しないでスキルが身につくことはない。もちろん技術的な壁はある。壁を乗り越える努力や工夫は必要。」ということです。ですが、何の業界に就職しても仕事の壁にぶつかるでしょうし、乗り越えるための努力や工夫が必要なのは同じだと思います。

私の経験談ですが、入社してからの3か月間の新人研修や配属後のOJTで一から覚え、なんとかやっていけるようになった気がします。その間に、技術的な悩みも出てきましたが、本を読むなどして解決するようにしてきました。研修ではあまり理解できなかったことも、後日、本を読み学ぶことで理解できるようになることも結構あります。また、システムを作るにあたり、システムを使用するお客様の視点から想像してみると理解できる場合もあります。

「人を育てる」との考えを持っている会社であれば、入社前に特別なIT技術を持っていなくても、着実に技術習得できるように研修や教育制度をしっかり整備している会社も多いのではないでしょうか。未経験での就職に不安があるようでしたら、会社の方に入社後の教育制度や人材育成カリキュラムについて、聞いてみることをお勧めします。

IT業界に興味があるという方は、初めから諦めることなく一度チャレンジしてみるのがいいのかなと思います。

未経験者からプロジェクトマネージャー補佐へ

入社して、統合基幹業務システム(ERP)の部署でプログラマーとして働き始め、その後、製品企画の部署を経験し、現在は、再び統合基幹業務システム(ERP)の部署でPMOとしてプロジェクトマネージャーの補佐をしながら働いています。

入社してから現在に至るまで、合計で3回の産休・育休を取得しました。その間には、仕事や生活面で不安になることもたくさんありました。

その不安から、仕事を辞めようと考えたこともありましたが、今は働き続けて良かったと思っています。

10年前より仕事も勉強も面白くなっているなと感じています。

 

島貫3

 

初めての育休取得は不安がいっぱいだったけれど

振り返ってみると、初めての育休取得時は不安ばかりでした。

入社して2年目で第1子を出産し、育休を取得しましたが、「同期の仲間はどんどんスキルが上がっているのに、私は・・・」「復職したら自分の働く場所はあるのか」と仕事復帰に対して不安に思うこともありました。

実際に復帰してからも、仕事と家庭の両立は大変でした。時間短縮勤務でしたが、毎日仕事と家事・育児で一日があっという間に終わってしまう感覚でした。時間短縮勤務なので他の人が働いている時間に退社をしていましたが、同期が仕事に集中している姿を見ると、たびたび不安に駆られることもありました。

ですが、子育ても3人目になると私の心にも変化がありました。

今も保育園や学童の送り迎えに追われている毎日ですが、子供が少し大きくなり、以前より子育てに追われる感が減ってきて、やっと仕事に集中できている感覚が出てきました。

仕事や両立で悩んだ時には、ワーママに関する書籍や、今の自分に必要だなと思う書籍を読んで参考にしています。

また、今は子育てに時間をかける時期だと割り切って、仕事に時間をかけられる時期が来たら、その時頑張ろうと思えるようになりました。仕事のスキル面については、資格を積極的に取るなどしてやる気をアピールしています。

時間管理については、なるべく自分で管理できる状態を保てるようにし、早寝早起きで朝の一人時間を大切にし読書の時間などを確保しています。

仕事や生活で悩んだときは、基本的には自己解決することが多いですが、近所のママ友と愚痴を言い合って、すっきりしています。

仕事で目標にしていること

誰かの役に立てていること、それを実感できることを意識しています。プロジェクトを進めるうえで困ったときに頼られる存在になりたいです。どのようなプロジェクトでも失敗すると、メンバーの負担が心身ともに結構大きくなってしまうので、成功に導くためのフォローをしっかりおこなっていくことを心掛けています。またメンバーが働いていて楽しいと思えるようなフォローができるように努めています。

そのための自己学習(資格取得・書籍・セミナー)は継続しています。

当社では、資格取得支援制度が充実しており多くの社員が数多くの資格を取得して業務に活かしています。周りの社員が私にいい影響を与えてくれていますし、私も周りの社員にいい影響を与えられるように、積極的に資格取得にチャレンジしています。

入社した時に、当時の社長が「新しい技術がどんどん出るので常に勉強が必要だ。IT業界は常に勉強し続けなければいけない。」と発言されていたことを覚えています。

 

島貫4

いい意味で、諦めることも大切

これから就職を考えている方や悩みや不安を抱えながら働いている方へ

今の自分が幸せになれるかどうかを第一に、余裕があれば、数年後の自分が幸せになれるかどうかを考えた選択肢を取ってもらえればよいのかなと思います。

やりたいことや、やらなければならないことを限られた時間の中ですべて完璧にこなそうとするのは身体的・精神的にも無理なので、仕事も家庭も、優先順位をつけて無理のない範囲でやれれば良いのかなと思います。いい意味で、あきらめることも大切だと思います。

肩の力を抜いてみましょう。

重く考えずに

初めての子育ての時は、毎日の生活が必死であまり考えられませんでしたが、今では、「会社を辞めなくてよかった。辞めていたら絶対後悔していた。」と思っています。育休を経験した会社の同僚と話しても同じ意見でした。仕事と家庭の両立の苦労で、誰しも仕事を辞めようと思う時期はありますが、重く考えずにまず復職してみて、それで大変だと思うなら違う選択を考えてみてもいいのではないかと思います。

島貫5

ERP事業部 PMO リーダー 島貫 さやか(写真右)

管理本部 人事総務部  遠藤 あゆ美(写真左)

両立したい(インタビュー・コラム)へ戻る