埼玉県議会 県議会トップ画像

本会議及び予算特別委員会の生中継・録画中継をご覧になれます。

会議録の内容を、検索したい言葉や発言者などで検索できます。

ここから本文です。

ページ番号:243975

掲載日:2024年2月6日

令和5年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(小川真一郎議員)

基金の運用について

Q 小川真一郎 議員(自民)

本県では、32の基金が設立されており、総額は1兆2,900億円規模に及んでおります。このため、こうした膨大な基金をいかに最適に管理運用していくかが、本県の重要な政策課題となっております。
私は、平成28年12月定例会におきまして、当時、日本銀行が導入したいわゆるマイナス金融政策が基金の運用に与える影響などについて質問をいたしました。その後、7年が経過し、金融環境や金融政策にも変化の兆しが見受けられます。
例えば、今年3月から4月にかけて、日本銀行の総裁と副総裁が交代し、体制が刷新されました。新たに総裁となった植田和男氏の下で、日本銀行は引き続き2パーセントの物価安定目標を持続的、安定的に実現することを目標として、金融緩和に取り組んでおりますが、物価の上昇圧力も強まり、黒田体制で実施した異次元の金融緩和政策からの転換に向かうのかが注目されております。
日本銀行は、7月の金融政策決定会合において、長期金利の指標となる10年物国債金利の上限について0.5パーセントを厳格に維持していたこれまでの形から、柔軟な運用へ訂正することを決定いたしました。長期金利の引上げが期待されるところでございますが、現在、この政策修正を受けて10年物国債金利は、7月に0.6パーセント台、9月に0.7パーセント台を記録しており、長期金利が徐々に上昇する傾向にあります。
このような金融環境の中、現在、県の基金をどのように運用されているのか、会計管理者にお伺いします。

A 廣川達郎 会計管理者

基金の運用にあたりましては、大きく3つの方針の下に運用を行っております。
基金の原資は公金でありますので、まずは安全性の確保が重要であり、元金が棄損することのないよう、確実に保全を図りながら運用を行うことを第一の方針としております。
そのため、預金の運用に際しては、外部の金融専門家の助言も踏まえ、金融機関の経営分析を行うとともに、債券の運用においては、元金の支払いが確実な国債や地方債などを対象とすることとしております。
次に、2つ目の方針として、支払い等に支障が生じないよう資金の流動性を常に確保することとしており、預金や債券の満期が定期的に生じるよう計画的な運用を行っております。
さらに、3つ目の方針として、より多くの運用益が得られるよう、効率的な運用にも努めることとしております。
そのため、将来的な収支見通しを考慮した上で、より高い利回りが期待できる長期的な運用に努めるとともに、運用商品につきましては、安全性や流動性を損なわない範囲で、なるべく有利な商品を選択することとしております。
引き続き、安全性を第一としながらも、流動性や効率性にも配慮した運用に取り組んでまいります。

Q 小川真一郎 議員(自民)

運用を安全確実に行っていく方針であることはよく分かりました。
しかしながら、金利がやや上昇しているという現状は、運用益を獲得する観点からすると、やはりチャンスであると見ることもできます。そこで、先ほど御答弁いただいた方針を踏まえ、特に運用益の獲得という観点からどのように取り組んでいくのか、改めて会計管理者にお伺いいたします。

A 廣川達郎 会計管理者

基金の効率的な運用という観点からすれば、議員ご指摘のとおり、金利の上昇傾向は、運用益の確保にとって追い風となるものと認識しております。
そのため、まずは10年地方債中心の運用から、より高い利回りの確保が期待できる20年地方債中心の運用への移行を着実に進めてまいります。
さらに、基金の将来的な収支見通しを精査し、長期の運用がどの程度可能であるかを見極めながら、預金よりも利回りが高い地方債などの運用を増やしていく取組にも力を入れてまいります。
引き続き、安全性を確保したうえで、基金の効率的な運用にも積極的に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?