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掲載日:2022年12月27日

令和4年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(橋詰昌児議員)

グリーンボンドなどESG債の発行拡充について

Q   橋詰昌児 議員(公明)

グリーンボンドとは、環境問題の改善に役立つ事業、グリーン事業に使途を限定し、国や自治体、企業などが発行する債券(ボンド)のことです。太陽光パネルの設置や植林、電気自動車の開発といった事業の資金調達のために発行され、購入した投資家からは一定期間たつと利息とともに払い戻される仕組みです。
温暖化対策に必要な資金を調達する手段として、国際社会では同債券が急速に拡大をしています。2019年9月時点の発行額が全世界で1,709億ドル、約18兆円に上り、過去5年間で4倍以上という驚くべき増加率です。
投資家にとって魅力が大きいこともグリーンボンドの特徴です。環境対策という息の長い取組に投資することによって、長期的に安定した利益が見込まれるからです。環境対策とビジネスをうまく結び付けた点に、急成長の要因があると思います。
日本では、環境省がグリーンボンドの発行に関するガイドラインを定めた2017年から発行額が増え始めています。例えば、東京都は日本の自治体として初めてグリーンボンドを発行し、東京オリンピック施設の照明のLED化や環境にやさしい都営バスの導入などに充てているそうで、金融機関をはじめ民間企業もグリーンボンドの発行に乗り出しています。
先日、会派で三重県の三重グリーンボンドについて視察に伺いました。三重県では、グリーンボンドを令和3年度に50億円発行、今年度は初めて個人投資家向けの販売を実施し、10月27日に発行、完売されました。発行額は70億円で、法人投資家向け65億円、個人投資家向け5億円でした。令和3年度の主な実施事業は、信号機のLED化や河川改修などに活用されたそうです。
本県では、都道府県初となるサステナビリティボンド「埼玉県ESG債」を発行していますが、個人投資家へは発行されていません。温暖化対策に貢献したいと考える個人投資家へも発行を拡大すべきと考えますが、企画財政部長の考えを伺います。

A   堀光敦史 企画財政部長

本県は今年9月に都道府県で初めてとなるサステナビリティボンド、埼玉県ESG債を発行しました。
発行額150億円に対し約4倍もの購入意向があったことに加え、埼玉版SDGsを全県的に推進してきたこともあり、14のSDGsパートナー企業にも御購入いただきました。
また、県に対してESG投資の更なる拡大を求める県民の声も増えてきていることから、温暖化対策などSDGsに関心の高い個人投資家からも一定のニーズがあるものと思われます。
個人投資家向けの債券につきましては、本県では県政への参画意識を高める観点などから県民に身近な道路づくり等を対象に、平成27年度まで年間約200億円規模で発行してまいりました。
しかし、近年の低金利による投資意欲の低下などから売れ残りのリスクが顕在化し、平成28年度から発行を中止しています。
今年に入り国内の債券金利は上昇傾向にあり、個人の投資環境は整いつつありますが、従来の規模感で個人投資家のみから資金を調達することは難しいと考えております。
そのため、まずは埼玉県ESG債の発行額の一部を個人向けに設定し、埼玉版SDGsの理念の浸透や資金調達先の多様化を図る観点から、埼玉県ESG債の個人投資家向けの発行について検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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