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掲載日:2022年10月19日

令和4年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(永瀬秀樹議員)

日暮里 ・舎人ライナーの延伸について

Q   永瀬秀樹 議員(自民)

日暮里・舎人ライナーの延伸については、「延伸による効果は高いながらも、事業の採算性や整備の費用負担、混雑率上昇の懸念、低廉な運賃とならない可能性があることなど実現に当たっての課題が多く、事業化が難しいが、是非延伸を実現してほしい」との令和3年2月定例会での私の質問に対し、大野知事からは「延伸の実現に向け多くの課題があるが、一つ一つ課題を克服し、粘り強くしっかりと取り組んでまいる所存でございます」との力強い答弁をいただきました。
その後、令和3年3月にまとめられた公共交通の利便性向上検討会議報告書においても、一定の需要が見込めるとともに、新交通システムにより鉄道空白区域が解消されるという要素からの延伸の可能性が確認され、令和3年度は延伸ルート検討調査、令和4年度は導入空間等検討調査が行われ、延伸予定先各市への説明もなされるなど粛々と取組が行われています。
質問から1年半が経過した今、日暮里・舎人ライナーの延伸に向けた取組について、改めてお伺いします。
事業実施の可否判断には、事業費、事業のスキーム、採算性、鉄道事業者の意欲、延伸先自治体との連携、関連したまちづくり、県の関与度合い、他の事業路線の進捗状況など様々な判断要素がありますが、県はどのような要素を重視してこの事業実施の可否を判断しますか。また、軌道交通事業実施の判断根拠としてB/C、いわゆる費用便益分析がありますが、私は日暮里・舎人ライナーの延伸には、延伸によりもたらされる人々の幸福度の度合い、いわゆるクオリティ・オブ・ライフに基づく事業評価も加えるべきと考えますが、いかがでしょうか。
以上について、知事の御所見をお聞かせください。
次に、延伸の実現に向けて、令和3年度は延伸ルート検討調査、令和4年度は導入空間等検討調査を行っていますが、どのような課題が抽出されましたか。延伸の実現に向けては着実に課題を解決していく必要があると考えますが、具体的にはどのような工程で進めようとしているのでしょうか。
また、現在、延伸先について、東・西・北の3方向について検討されていますが、延伸先の地域ニーズ、効果、事業費、多様性はどのように捉えているのでしょうか。北方向については基軸となる道路もなく、用地確保と工事に膨大な時間と莫大な費用がかかると想定されることに加え、地元市から延伸の要望もありません。
こうしたことを踏まえ、北方向への延伸は現時点で検討対象から外し、今後は西と東の2方向で検討を進めてはいかがでしょうか。
以上について、企画財政部長の御所見をお聞かせください。

A 大野元裕   知事

県はどのような要素を重視して事業実施の可否を判断するのかについてでございます。
議員御指摘のとおり、事業実施の判断に当たっては、様々な判断要素があり、挙げていただいた事項は、いずれも必須の要素であると認識をしております。
その上で、令和3年3月の公共交通の利便性向上検討会議においては、事業効果や建設コスト・工期等を検証しての延伸ルートの絞り込み、コロナ後の利用者需要も見据えた混雑への対応、関係自治体の機運醸成を図りつつ答申への道筋を整理していくことの3点が課題として掲げられております。
そのため、これらの課題について解決に向けた目途が立つことは事業実施の判断において特に重要であると考えております。
県としては引き続き、これらの課題に対応するための主体的調査を重ね、関係自治体の検討にも資するようにその成果を提供するなど、事業実施に向けた取組を一つ一つ着実に進めてまいります。
次に、いわゆるQOLに基づく事業評価についてでございます。
議員御指摘のとおり、国による鉄道事業の新規採択に際しては、B/Cが重要視されております。
他方、鉄道事業評価のガイドラインである国の「鉄道プロジェクトの評価手法マニュアル」では、B/CのBである便益は、プロジェクトによる多種多様な効果の全てではなく、その一部分であることに留意することや、個々の事業の内容や特性、地域の特性等を踏まえ適切に評価を行うことなどが必要であるとされています。
また、現在国では令和4年度中のマニュアル改訂に向けて有識者による委員会を設置し、検討を進めているところであります。
この委員会の検討方針には、B/Cで単純に評価するのではなく、多面的な評価を行うことや、経済的な資源配分の効率性だけではなく社会的正義や公平性の精神を持つことが掲げられております。
そして、令和4年3月の委員会資料には「事業の意義に即して貨幣換算に捉われない評価が考えられる」といった記載などもあり、国はQOLも事業効果の一つとして検討課題とし得ることを示唆しています。 
県としましては、国による今後のマニュアル改訂の動きをしっかりと注視をしたいと考えております。

A 堀光敦史 企画財政部長

まず、令和3年度、令和4年度の調査を行い、どのような課題が抽出されたのか、延伸の実現に向けて具体的にどのような工程で進めるのかについてでございます。
現在、県では初期段階の調査として、西・北・東の3方向について、延伸ルートの実現可能性を調査しています。
抽出された技術的な課題としては、例えば、高架橋を設置するスペース確保のための道路拡幅が必要となる点や、選択するルートによっては高架構造の高速道路と交差が必要となる点などが挙げられております。
令和5年度以降の工程につきましては、まず、複数のルートにおいて事業による効果・影響の評価を行うとともに、費用便益・採算性の概略的な分析を進めていく必要があります。
また、並行して沿線のまちづくりなどによる需要創出やコスト縮減の可能性について検討することも必要です。
そして、それらの分析や検討の成果とともに、関係自治体の機運醸成の状況を踏まえた上で、ルートを絞り込むことが必要となります。
さらに、絞り込んだルートについて、より詳細な分析や検討を進めた上で、次期答申に向け、国等との調整を図っていくといった工程で進める考えでございます。
次に、延伸先の地域ニーズ、効果、事業費、採算性はどのように捉えているのかについてでございます。
延伸の効果につきましては、公共交通の利便性向上検討会議の報告書にありますとおり、他路線との接続によるアクセス向上や、新駅設置による鉄道空白地域の解消といった効果が見込まれます。
また、事業費については、基本的には延伸区間の延長に応じて大きくなります。
地域ニーズや採算性などについては、現状はまだ検討の初期段階でありますので、今後、県の調査や関係自治体との調整などを進める中で、適切に把握してまいります。
次に、北方向を検討対象から外し、今後は西と東の2方向で検討を進めてはどうかについてでございます。
延伸方向の絞り込みに当たっては、費用、地元の機運醸成など、様々な事業効果などを総合的に検討していく必要があります。
北方向の延伸は、基軸となる道路について課題があるとともに、西や東方向への延伸に比べ、延伸区間の延長が長くなると想定されることから、議員御指摘のとおり、基本的には西や東方向よりも多くの事業費を要することとなります。
一方で、延長が長いことにより、鉄道空白地域をより広く解消できるなど、大きな効果も期待できます。
県としては引き続き、西・北・東の3方向について検討を進め、併せて関係自治体の機運醸成の状況なども確認しながら、延伸方向の絞り込みなど、実現に向けた取組を一つ一つ着実に進めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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