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掲載日:2024年10月17日
Q 石渡 豊 議員(公明)
公共建築物の中でも人々に最もよく活用されているのが、私は図書館だと思います。本県には、県立図書館が熊谷図書館と久喜図書館と2館あります。私は9月7日に熊谷図書館、9月25日に久喜図書館を訪ねました。
お聞きしたことも含めて、2館の現状を申し上げます。
蔵書数は、熊谷が約54万冊、久喜が約60万冊、旧玉川高校を外部書庫として活用して約45万冊、合計約159万冊となり、全国第3位の蔵書数です。ビジネス支援、健康医療情報サービス、障害者サービスなどは専任の職員が対応し、専門性の高い課題解決型支援は全国でもトップレベルとのことです。私は素直に驚きました。
ここで、施設や設備の課題を整理させていただきます。
熊谷が築51年であり、久喜が築41年です。2館ともに駐車場も狭く、老朽化と狭あい化は否めません。
熊谷ですが、トイレは詰まりもあるらしく、悪臭が気になります。閲覧室では臭いが鼻を突きますし、書棚と書棚の間隔が狭く、すれ違いも双方譲り合う状態です。3階建てではありますが、エレベーターもありません。バリアフリーではありません。
久喜はというと、トイレですが、各階、男女ともに洋式は一つずつしかありませんでした。和式は今の子は使い勝手が分からないと思います。トイレを見れば、利用者をお迎えする姿勢と管理状況が分かると言われておりますので、申し上げさせていただきました。
次に、図書館サービスの課題を整理させていただきます。
令和2年度の県政サポーターのアンケートでは、「埼玉県立図書館の施策として、力を入れてほしいことは何ですか」との質問に、1位は「専門的な図書・雑誌・新聞や市町村立図書館にはない資料をそろえ、提供すること」、2位は「図書等のデジタル化を推進し、いつでもどこでも閲覧できるようにすること」と寄せられました。ここから言えることは、デジタル技術を活用し、あらゆる分野の資料をワンストップで提供するサービスなど、県民ニーズに対応したサービスの充実が求められていることが分かります。
それでは、お伺いいたします。
1点目は、社会が大きく変革する中、県立図書館は課題が山積していると考えます。目指すべき県立図書館というものを本県はどのようにお考えですか。また、日本一の図書館をつくるお考えはありませんか。その御決意も含めてお聞かせください。
2点目は、これから検討を始めても、新しい県立図書館をつくり開館をしていくには、7年から8年の期間を要すると思います。早急に検討に取り掛かるべきと考えます。
以上、教育長に御所見をお伺いいたします。
A 高田直芳 教育長
「目指すべき県立図書館をどのように考えているのか、日本一の図書館をつくる考えはあるのか」についてでございます。
埼玉県立図書館は、現在、熊谷図書館と久喜図書館の2館体制となっておりますが、議員御指摘のとおり、両館とも建物の老朽化、狭隘化が進んでおります。
また、2館で異なる分野の図書・資料を収蔵していることから、県民は1館だけですべての情報を得ることができないため、ワンストップサービスを実現していくことが求められております。
さらに、近年、社会のデジタル化の進展やSociety5.0の到来など私たちを取り巻く環境が大きく変化していく中で、新たな県民ニーズに対応したサービスを提供していく必要があります。
こうしたことから、時代の要請に応じた新しい県立図書館を整備していく必要があると考えております。
目指すべき県立図書館像としては、まずはデジタル技術を徹底活用していくことが重要であると考えております。
資料のデジタル化を進めるとともに、国立国会図書館や県内の市町村立図書館、その他の関係機関をつなぐ情報拠点となり、県内のどこに住んでいても必要とする情報にアクセスできる環境を実現したいと考えております。
また、図書館の資料をもとに、県民同士が議論したり、協働したりするなど、様々な交流の機会を提供し、県民が自ら新しい価値を創造し、発信していく活動を支援する県立図書館が考えられます。
さらにはSDGsの理念を踏まえ、例えば視覚障害者に対しては図書をデイジー化して提供するなど、子供や高齢者、障害者、外国人など、すべての県民に、望ましい方法で情報を提供する県立図書館を考えております。
新しい県立図書館の検討推進にあたりましては、このような図書館像をもとに、県民の誇りとなるような、日本一の図書館を目指してまいります。
次に、「早急に検討に取り掛かるべき」についてでございます。
新しい県立図書館の整備はビッグプロジェクトであり、開館までには長い期間がかかると想定されることから、まずは、次期埼玉県5か年計画案に、この取組を掲げさせていただいております。
これまでの教育局内での検討も踏まえ、機能やサービスの在り方などについて専門家や県民の御意見も伺いながら、新しい県立図書館の実現に向けて、しっかりと取り組んでまいります。
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