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掲載日:2022年10月13日
Q 梅澤佳一 議員(自民)
市町村の水道では、県から送られた水と地下水などを独自に確保した水を合わせ、各家庭や事業所に供給をしていますが、実に8割もの水量を県営水道が担っています。したがって、県営水道には常に水準の高い浄水処理が求められています。私は、水質については、カビ臭物質の除去などに有効で優れた浄水処理方法は高度浄水処理であると考えています。
昨日の細田議員への答弁でも、「高度浄水処理は多くの有害物質を除去することができ、有効な浄水処理方法である」とありました。しかしながら、東京都や千葉県などは利根川・荒川水系のほぼ全ての浄水場に高度処理が導入されているにもかかわらず、埼玉県では浄水場5カ所のうち新三郷浄水場1カ所のみの導入にとどまっています。県営水道は重要なライフラインであり、県民に安全・安心な水を提供し続けるという重大な使命を持っています。
県民生活を守るため、全ての浄水場に高度浄水処理を導入すべきです。これまで県企業局では、新三郷浄水場以外の浄水場については河川水質の状況などを見ながら検討するとしてきました。
そこで、伺います。近年の河川水質はどのような状況ですか。次に、新三郷浄水場へ高度浄水処理を導入したことにより、どのような効果があったのか。そして、新三郷浄水場以外の浄水場への高度浄水処理の導入について、どう考えていくのか。
以上3点について、公営企業管理者の御見解を伺います。
A 立川吉朗 公営企業管理者
まず、近年の河川水質の状況についてです。
工場、事業場への排水規制や下水道、合併浄化槽の普及などによりまして、一般的に川の水はきれいになってきています。
一方、近年は多発するゲリラ豪雨などで川の水が激しく濁り、かび臭や有害なトリハロメタンの原因となります有機物が急激に増加することがございます。
さらに、油の流出や魚のへい死などの河川の水質異常は、毎年100件以上にのぼり、年間200件を超える年もあります。
このように、近年の河川の水質は、水道水の原料という観点では、必ずしも良好な状況とはいえません。
次に、新三郷浄水場へ導入した高度浄水処理の効果についてです。
現在、新三郷浄水場では、高度浄水処理により、かび臭の原因となる物質については、100%除去できております。
トリハロメタンについても、国が定める水質基準値に対しまして、3割程度までに抑えることができております。
また、平成24年に利根川で発生いたしましたホルムアルデヒド水質事故の際には、利根川水系の浄水場が送水停止などの深刻な状況に陥る中、新三郷浄水場は全く影響がありませんでした。
このように、新三郷浄水場では、高度浄水処理の導入によりまして、多くの有害な物質を、24時間連続して、除去することが可能となっております。
最後に、新三郷浄水場以外の浄水場への高度浄水処理の導入についてです。
現在、五つの県営浄水場のうち、新三郷浄水場以外の四つの浄水場には、高度浄水処理が導入されておりません。
水道水は人の口に入るものでございますから、安全性を確保するため、水質基準が定められております。
この水道水質基準は、強化される傾向にございます。
例えば、順守すべき項目数については、平成5年26項目であったものが現在は51項目と、ほぼ2倍に増加している状況でございます。
こうしたことから、今後、県営水道には、より高い水準の浄水処理が求められ、かび臭やトリハロメタンの除去、水質異常への対応など、こういったものに対しましては、高度浄水処理が有効でございます。
また、受水団体からは、高度浄水処理を全浄水場に早期に導入するよう強い要望もいただいております。
安全・安心な水の供給のため、議員の御指摘を踏まえまして、県営浄水場への高度浄水処理の導入について、課題をしっかり整理し、しっかりと検討してまいります。
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