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掲載日:2021年10月11日

平成30年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(小林哲也議員)

流域下水道の維持管理負担金について

Q   小林哲也  議員(自民

私たちは普段、気にとめることもなく下水道を利用しています。下水道は、良好な水環境の確保と県民の安全で快適な生活のため必要不可欠なインフラです。県内の63市町のうち47市町の下水道が流域に接続され、汚水処理がされています。私の地元熊谷市は、荒川左岸北部流域下水道の元荒川水循環センターで昭和56年より処理を開始しました。以来、熊谷市は流域下水道の維持管理負担金を県に支払っていますが、この負担金は5年間のスパンで改定することになっており、八つの流域のうち私の地元である荒川左岸北部と利根川右岸が来年4月に改定時期を迎えます。
負担金単価は流域ごとに定められており、現在荒川左岸北部が1立方メートル当たり38円、利根川右岸が72円ですが、まず、この2流域の負担金単価の改定の見込みについて、下水道事業管理者にお伺いします。
また、本県では負担金の単価は大きく異なり、最も安い荒川右岸が1立方メートル当たり32円に対し、最も高い荒川上流が92円と3倍近い格差が生じています。特に県北地域は人口も少ないためスケールメリットが働かず、単価が高くなっており、これがいわゆる南北格差の一因となっています。
昨年、飯塚議員が負担金単価の格差を解消する取組について質問されました。粟生田下水道事業管理者は、「太陽光発電による売電を開始し、その収益について流域下水道事業全体の利益のためにプールすることで全流域関連市町の合意を得ている。今後、少しでも単価差の抑制や是正につながる活用方策がないか知恵を絞っていく」と答弁されています。
そこで、この太陽光発電の売電益の活用策をどのように図っていくのか伺います。
流域は分かれていても同じ埼玉県です。私はこの単価の格差を少しでもなくし、最終的には単価の統一を目指すべきと考えます。実際に平成13年3月には、当時熊谷市長でありました私の父も委員となっていた彩の国埼玉流域下水道懇談会が単価の格差については解消すべきとし、まず、格差を2倍以内とした上で、第2段階として統一単価とすることが望ましいと提言しています。
提言が出されて既に17年です。それにも関わらず、県はこの間格差を放置したままにしていたのでしょうか。単価統一はともかく、この間少しでも格差を縮める努力をすべきだったのではないでしょうか。
そこで、単価統一について、下水道事業管理者の見解をお伺いします。

 

A   粟生田邦夫   下水道事業管理者

まず、荒川左岸北部と利根川右岸の2流域の負担金単価の改定見込についてです。
維持管理負担金は、流域ごとに5年間のスパンで、累積した黒字や赤字を算入した上で、収支が均衡するように単価を改定するのが原則です。
荒川左岸北部は、引き続き収支均衡が見込まれるため、単価の据え置きを流域関連市に提示しています。
利根川右岸については、現行単価を据え置いては累積赤字の算入を先送りしても今後も赤字が見込まれるため、今月中に関連市町と単価改定の協議を整え、12月定例会に改定の議案を提出する予定です。
次に、太陽光発電の売電益の活用策でございます。
平成28年10月から開始した太陽光発電の売電益は、平成29年度末で約5,100万円となっています。
一方、荒川上流及び利根川右岸の2流域には、合わせて約20億円の赤字が累積しています。
売電益については、こうした状況を踏まえ、今後、この2流域の赤字を拡大させないように単価改定を行っていくことを前提に、過去の赤字の縮小に充当していくことで全ての流域関連市町の合意を得たところです。
これにより、2流域の累積赤字が縮小するばかりでなく、黒字流域にとっては、赤字と相殺されていた分が実質的な黒字としてカウントできるようになるメリットがあります。
次に、単価統一に対する見解でございます。
流域ごとに維持管理負担金の単価に大きな価格差があることは、下水道事業管理者として常に念頭に置くべき大きな課題であると認識をしております。
一方で、単価の統一については、受益者負担の原則との整合、各流域の設置の経緯や関連市町の経営状況などを鑑みますと、関係者の間で合意に至ることは困難であると判断せざるを得ません。
このため、下水道局としては、まずは、赤字の2流域で収支均衡を図り、累積赤字の縮小にも取り組むなど、単価差の抑制や是正に向けて道筋を付けていくことが肝要であると考えております。
御理解を賜りたいと存じます。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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