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掲載日:2021年10月11日

平成30年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(小林哲也議員)

知事特別秘書の給与額の適法性に係る監査結果について

Q   小林哲也  議員(自民

まず、一般質問初日に配布された監査結果について、矛盾だらけで説得力に欠けるものと受け止められた議員の皆さんも多くおられると思います。矛盾点は多々ありますが、最も重大なものとして監査結果報告書において執行部が提示している特別秘書の給料月額の算定方法は、予算特別委員会における知事答弁とは不整合があると明言しています。その上で、知事自らその真意を明らかにしていただく必要があると指摘しています。
しかしながら、最終権限を有する知事が神聖な議会において行った答弁について、知事に確認することなく、知事の補助機関である執行部が新たに提示してきた資料に基づいて監査を行ったことは適切とは言えません。そもそも議会では知事答弁を理由に監査請求を行ったわけであり、その真偽を明らかにしなければならないのは監査委員であります。一方で、知事答弁の真意を問いただす必要があるのでしょうか。
知事は、議会答弁において「特別秘書の給料月額には管理職手当と勤勉手当分を含んでいる」と明言しています。その内容は極めて明確で、解釈の余地はありません。もし誤った答弁を行ったのであれば、県議会ひいて県民の負託に対する重大な背信行為であると考えます。
そこで、山本監査委員に伺います。
知事にその真意について改めて明らかにすべきと決定するのではなく、その真偽を明らかにすることこそ監査委員としての職責を果たすことであると考えますが、山本監査委員の御意見をお伺いします。
また、繰り返しになりますが、特別秘書の給料月額には管理職手当と勤勉手当を含むという知事の説明は、条例の規定に反しています。管理職手当も勤勉手当も条例上、特別秘書に支給はできません。この方式が許されるならば、条例に定めなくてもどんな手当でも給料月額に含めてしまえば支給できることとなり、給与条例主義の趣旨を没却してしまいます。この点についてどのようにお考えか、山本監査委員の見解を伺います。

 

 

A   山本光紀   監査委員

議員の最初の御質問は、議会は知事答弁を理由に監査請求を行っている。知事答弁の真偽を明らかにするのが、監査委員の職責ではないのか、それに対する意見を伺うという御質問かと思いますので、お答えを申し上げたいと思います。特別職の職員の給与及び旅費に関する条例では、給料と手当を明確に区分しております。このため、知事特別秘書の給料に、管理職手当相当分及び勤勉手当相当分が含まれていないかどうかについて精査をさせていただきました。
まず、知事特別秘書の給与内訳書などを精査いたしました。その結果、給料とは別に管理職手当及び勤勉手当そのものは、支給されてないことを確認いたしました。
次に、知事特別秘書の給料月額算定資料を精査いたしました。
現在の知事特別秘書の給料は、知事がその職務や責任を評価した上で、それと同程度の職務や責任を有する一般職の部長級の職員を採用した場合に決定される年収額を参考に決定していることを確認いたしました。
また、この一般職の部長級職員の年収額は、給料月額、管理職手当及び地域手当の年間支給額に、6月期及び12月期の期末手当及び勤勉手当の支給額を合算して算出されていることを確認いたしました。
その上で、この年収額を、特別職の職員の給与及び旅費に関する条例上、特別職の秘書に支給される給料月数、地域手当月数、期末手当月数の合計月数で除して知事特別秘書の給料月額を決定していることを確認しております。
こうした精査から、管理職手当及び勤勉手当を当該相当額として単純に加算して知事特別秘書の給料月額を算出しているのではないことを確認いたしました。
執行部からも、参考とする一般職の部長級職員の年収額には、一般職の職員として支給される管理職手当、地域手当、期末手当及び勤勉手当が含まれている、との説明がありました。
しかしながら、このような執行部の説明及び資料の精査の内容と予算特別委員会での知事答弁「特別秘書の給与月額には、管理職手当分と勤勉手当分を含めております。」には不整合があると言わざるを得ません、と判断をいたしました。
しかも、この知事答弁は、県議会という重い場での発言でございます。
したがいまして、ここまでの監査対象事項の精査に至っては、知事自ら答弁の真意を明らかにしていただく必要があるとの決定を監査委員がいたしました。
これは、4人の監査委員が協議に努め、全員の意見の一致により決定したものでございますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げたいと思います。
2番目の御質問でございますけれども、知事の説明は条例に反している、給与条例主義の趣旨を没却してしまうのではないかということで監査委員はどう考えるかであったかと思いますので、お答えを申し上げます。
特別職の職員の給与及び旅費に関する条例では、給料と手当を明確に区分をしております。このため、知事特別秘書の給料に、管理職手当相当分及び勤勉手当相当分が含まれていないかについて精査をさせていただきました。
そこで、給料月額算定資料を精査いたしました。
精査の結果、管理職手当及び勤勉手当を当該相当額として単純に加算して知事特別秘書の給料月額を算出しているのではないことを確認いたしました。
また、執行部が某ジャーナリストからの知事特別秘書の給料についての問合せに対し、「知事特別秘書の給料月額=行政職9級15号給+管理職手当分+勤勉手当分」と回答していたこと、その旨を一時ホームページに掲載していたことについて、執行部がそうした認識を持っていたのではないかと、その真意を質しました。
執行部からは、「管理職手当と勤勉手当は、参考としている一般職の給与額には入っている。特別職の給料月額をジャーナリストに説明する際に、参考としている方の金額及び根拠を出して、簡潔にわかりやすく説明しようとして、誤解を招いた結果になった。」との回答がございました。
私どもの監査に求められている、給与条例主義に反するか、条例に従って給与を支給しているか、この二点について監査を執行させていただきました。
その中で、議会での発言、知事答弁には不整合が当然現われております。
従いまして、この知事答弁は、県議会という重い場での発言でございますので、知事の説明は条例に反しているとの御質問について、ここまでの監査対象事項の精査に至っては、知事自ら答弁の真意を明らかにしていただく必要があるとの決定をいたしました。
この決定は、知事が行政の執行者として、説明責任を果たすべきとの考えに基づくものでございます。
監査結果の決定につきましては、各監査委員が一致するまで、最後まで努力すべきでものであると思っております。
今回の監査結果は、各監査委員が努力をし、4人の監査委員全員が意見を一致して決定したものでございますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

再Q   小林哲也  議員(自民

先ほどはですね、方針、そしてプロセス等、答弁というかいただいたところでありますけれども、多分初めての答弁で大変あがっていらっしゃるんではないかな、確かにパニックになるようなそのお気持ちは分からないわけではないんですけれども、1点だけ、あえて再質問をさせていただきたいと思います。
説明のほうの1番目にですね、私のほうでは、知事に対してその真意について改めて明らかにすべきと決定をなさったわけですね。私どもとすると監査委員の本来の職責を全うするということは、果たしてそれでいいのだろうかという思いを持って、真偽をあえて明らかにすることが監査委員の仕事を全うすること、職責を果たすことだということで質問をさせていただいたわけでございます。
長い答弁でなくて結構なんです。あえて私が申し上げたように、真偽を明らかにすることが監査委員としての職責を果たすことであるかないかということについて御答弁をいただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 

再A   山本光紀   監査委員

監査委員は、監査結果報告書に記載がありますように、秘書課、人事課、総務事務センター及び出納総務課などへの委員監査を通して、監査請求事項に係る確認・精査が終えたものと考えております。
そして、ここまでの監査対象事項の精査に至っては、知事は行政の執行者としての説明責任を果たすべきとの考えに基づき、自らその真意を明らかにしていただく必要があると決定したものでございます。
知事には、真意を明らかにすべき旨を私ども監査委員から直接お伝えをさせていただきます。
何卒、御理解を賜りますようお願いを申し上げます。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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