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掲載日:2023年3月13日
Q 小島信昭 議員(自民)
いよいよ東京オリンピックの開会式が行われる7月24日まで5カ月、150日を切りました。3月26日には、オリンピックの聖火リレーが福島県をスタートし、45都道府県を巡り、7月7日には埼玉県内に入ります。開会式が近づくにつれ、期待が更に膨らんできます。
嬉しいことに本県では、世界三大スポーツイベントと呼ばれる国際大会が、昨年のラグビーワールドカップに引き続き行われます。ラグビーワールドカップ日本大会は、ワールドラグビーのビル・ボーモント会長に最も偉大な大会と評価していただいたように、大成功に終わりました。
盛り上がりの要因の一つが、全国1万3,000人の大会ボランティアの方々のおもてなしと言われております。大成功に終わったラグビーワールドカップのレガシーが一過性とならないよう、オリンピック・パラリンピックにどのようにつないでいくおつもりなのか、特に熊谷の神対応と言われたおもてなしを支えてくださったボランティアを「4年に1度ではない、一生に1度だ」という大会キャッチフレーズのように、一生に1度で終わらせず、埼玉のおもてなしを根付かせるためには、動かす仕組みが必要だと思いますが、10年後、20年後、どのように残していこうとされているのか、知事にお伺いいたします。
次に、暑さ対策と急な天候変化への対応について伺います。
まず、酷暑による熱中症です。
我が国の夏のように蒸し暑いと、気温だけで暑さは評価できません。熱中症に関する気温、湿度、輻射、風の要素を取り入れた指標として、暑さ指数、WBGTがあります。日本スポーツ協会の熱中症予防運動指針によると、暑さ指数28度以上で厳重警戒、31度以上は運動は原則禁止とされております。
本県で競技が行われる7月25日から8月1日の昨年の該当日を見ると、さいたま市で31度を上回らなかったのは僅か1日だけで、最高は35.1度にもなっています。サッカーの試合が予定されている埼玉スタジアム2〇〇2へは、浦和美園駅から徒歩で会場に向かい、更に会場前の待機列などで観客が密集した場所や帰り道でも、人込みになる環境悪化のリスクがあります。
また、昨年の夏、ゴルフのテスト大会が霞ヶ関カンツリー倶楽部で行われましたが、突然の雨に見舞われ競技が中断、会場にいた数百人の観客は売店やクラブハウスなどに避難したとのことであります。会場には最大2万5,000人入ることができます。会場周辺の暑さに加え、雷等の荒天の際、観客をどう避難させるかといった課題もあります。暑さと急な天候の変化にどのように対応するおつもりなのか、知事にお伺いいたします。
A 大野元裕 知事
ラグビーワールドカップのレガシーをオリンピック・パラリンピックにどのようにつないでいくのかについてでございます。
ラグビーワールドカップの熊谷会場では、約1,300人のボランティアが笑顔とハイタッチで国内外からの観戦客を温かくお迎えになりました。
また、会場では小中学生1万5,000人が出場国の国歌を斉唱し、選手だけではなく観戦客の心に、大きな感動を呼び起こしました。
ラグビーワールドカップで「熊谷の神対応」として世界から称賛されたおもてなしを、オリンピック・パラリンピックでは「埼玉の神対応」と言われるようにしなければなりません。
そこで、ラグビーワールドカップでボランティアを経験された1,300人のうち約300人には、引き続きオリンピック・パラリンピックの都市ボランティアとして御活躍をいただきます。
また、ラグビーワールドカップの貴重な体験をオリンピック・パラリンピックの都市ボランティアにも伝えていただき、「熊谷の神対応」を全員で共有するための研修も進めております。
例えば、熊谷ではボランティアがバスに手を振る姿が話題になりましたが、ボランティア経験者からは「バスではなく、バスの中のお客様一人ひとりの目に届くように手を振ることが大切である」など、神対応の真髄を伝えていただいております。
議員からは10年後、20年後という将来にわたる視点から御質問を頂きました。
私は、ボランティア活動をオリンピック・パラリンピックのレガシーとして根付かせるためには、ボランティアのマッチングをしっかりと行っていくことと、ボランティア精神を子供の時に身に付けていただくこと、この二つが重要であると考えています。
まずボランティアのマッチングについてですが、ラグビーワールドカップのボランティアのうち半数近い方からは「災害や介護など様々な分野にチャレンジしたい」とのお声をいただきました。
こうしたボランティアマインドあふれる方々の活躍の場を広げるため、
これらの人材とそれを必要とする分野を的確に結び付けるボランティアバンクなどの仕組みを検討してまいります。
また、私は多感な子供たちのボランティアの芽を育て、おもてなしの心をしっかり刻んでもらうことが大切だと考えています。
オリンピック・パラリンピックの都市ボランティアには18歳以上という年齢制限がありますので、本県では独自に小学1年生から高校3年生を対象にボランティア体験プログラムを実施いたします。
人々が互いに助け合うボランティア精神を将来へのレガシーとしてしっかりとつなぎ、東京2020大会の目標の一つである「共生社会の実現」に取り組んでまいります。
次に、暑さと急な天候の変化にどのように対応するのかについてでございます。
大会は夏の猛暑の中で行われ、雷や豪雨など天候の急変も予想されますので、その安全確保には、そうした事態への迅速な対応が不可欠です。
会場及びその周辺では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会がその役割を担いますが、組織委員会では、各会場に日ざしを避けるテントや冷風機を設置する予定です。
また、議員御指摘のゴルフ会場では、昨年夏のテストイベントを踏まえ、観戦客が滞留する場所に雷を避けるための装置を設置したり、突然の大雨に対応できる大型テントを設置すると伺っています。
県といたしましても、最寄駅から会場周辺までのルートにおいて、観戦客の安全を確保するための対策を講じてまいります。
例えば、浦和美園駅から埼玉スタジアム2○○2への徒歩ルートには、暑さ対策として日よけテントやミスト、雪で冷やした空気を活用したクーラーを設置します。
このほか、射撃会場最寄りの朝霞駅周辺や霞ヶ関カンツリー倶楽部周辺では、猛暑からいつでも避難できるよう、冷房コンテナハウスを設置いたします。
さらに、暑さ指数を観戦客に示し注意を喚起するとともに、全ての会場へのルートに看護師が常駐する救護所を設置して、観戦客やボランティアへの安全を確保いたします。
県では本年2月12日に、ゴルフ競技中に集中豪雨や落雷、突風により災害が発生した場合を想定し、消防、医療、防災航空隊が一体となった埼玉県特別機動援助隊、いわゆる埼玉SMARTの合同訓練を実施しました。
大会本番では、気象情報を常に把握しながら、大会組織委員会や地元市、消防、警察などと一体になって、猛暑や急激な天候変化に的確に対応し、観戦される皆様の安心、安全の確保に万全を期してまいります。
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