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掲載日:2020年3月26日

令和2年2月定例会 「予算特別委員長報告」

委員長   小林   哲也

予算特別委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案23件であります。
初めに、部局別質疑を3月11日から23日までに6日間行い、集中的に審査を行いました。
以下、論議のありました主なものについて申し上げます。
まず、「『あと数マイルプロジェクト』の推進について、予算関係の資料には埼玉高速鉄道線以外の3路線、都営大江戸線、舎人ライナー及び多摩都市モノレールの記載がないが、これら3路線に対する意気込みと取組について伺いたい。また、令和2年度に開催を予定している有識者会議のメンバー構成や開催回数はいかがか」との質疑に対し、「『あと数マイルプロジェクト』は、重要な知事公約であると認識している。個々の路線の状況は様々であるが、これら3路線を含め、県内の公共交通の更なる利便性向上に向けた取組をしっかりと進めていきたい。有識者会議の委員には、交通政策や都市計画に精通した大学教授など3から4名程度を選任し、これに県職員を加えた会議を想定している。令和2年度上半期のなるべく早いうちに設置をした上で、2か月に1回程度開催し、進めていきたい」との答弁がありました。
次に、「県庁周辺の駐車場について、公用車用として75台分の場所を借りている一方、県有地を34台分の駐車場として民間に貸し出している。これまで、県有地を有効活用して駐車場を整備する視点は持っていたのか。また、今後、県庁舎建替え等検討特別委員会の提言を受け、建替え等に関する検討が行われる際には、県有地の有効活用もしっかり検討すべきと考えるがどうか」との質疑に対し、「県庁周辺の土地については、総合的な視点から効果的な利活用ができるよう検討してきた。今後については、御指摘の点を踏まえ、検討を進めたい」との答弁がありました。
次に、「『埼玉版スーパー・シティプロジェクト』について、県は、整備した街の運営にも予算を支出して関わっていくのか」との質疑に対し、「民間投資の誘致も含めて今後の検討課題と考えている。県が継続的に一定のものに巨額な投資をする仕組みにしないように念頭に置いておくことは大切だと考えている」との答弁がありました。
次に、「多子世帯応援クーポンについて、配布を受けた世帯の約8割がクーポンとして利用せず、換金請求している。多子世帯を応援することが本来の趣旨であり、クーポンを前提とした現状の取組は、その趣旨から外れているのではないか」との質疑に対し、「産後ケアや家事援助など、クーポンだからこそ利用されるサービスが多くあるため、この事業は有効であると考える」との答弁がありました。
次に、「埼玉県コバトン健康マイレージについて、昨年の本委員会の附帯決議において、参加人数の目標40万人の実現可能性が低いのであれば、予算の縮小も検討すべきであると指摘しているが、予算案は増額となっている。これは、目標人数を超えて更なる発展が見込めるということか」との質疑に対し、「目標人数の達成は厳しいが、県民の健康づくりを推進するため、スポーツクラブの利用や健康メニューの食事などでもポイントが付与されるよう改善を図っていく」との答弁がありました。
次に、「渋沢栄一翁の大河ドラマ化を契機に、渋沢翁が関係した富岡製糸場など、群馬県を含む県北地域で盛んであった絹産業をテーマとした観光振興を行うべきと考えるがどうか。また、渋沢翁を軸としたPRを推進するに当たっては、渋沢翁の肖像などが様々出ているが、県として統一感をもって進めるべきと考えるがどうか」との質疑に対し、「現在、絹をテーマとした周遊ルートを設定し観光振興に取り組んでいる。新たな取組としては、本庄早稲田駅を起点に、半日で埼玉・群馬の絹遺産をタクシーで巡る企画が4月からスタートする予定であり、より一層の観光振興に努めていきたい。また、渋沢翁のPRイラストなどは、すぐに渋沢翁と分かることが重要と考える。著作権の問題などもあるが、深谷市のイラストを活用するなど、統一感を持った、効果的なPRを検討していきたい」との答弁がありました。
次に、「コンパクトシティの推進事業は、市町村の取組を促進するとともに、埼玉版スーパー・シティプロジェクトの検討に活用するために行うことになっている。コンパクトシティの取組は重要であると考えるが、コンパクトシティ推進のための立地適正化計画の作成主体は、住民に最も身近でまちづくりの中核的な担い手である市町村であると言われている。この事業は、本来市町村が行うべきであると考えるが、なぜ県が行うのか」との質疑に対し、「まちづくりの主体は市町村であるが、立地適正化計画を作成している市町村は12市町で少ない状況にある。人材や技術の不足により取り組めない市町村に対し、支援していく。また、医療や福祉、商業施設などは、市町村単位ではなく、広域的な見地で検討する必要があることから、県としてコンパクトシティの推進に努めていきたい」との答弁がありました。
次に、「教育委員会では、障害者雇用促進法に基づき、令和2年12月末までに法定雇用率を達成するものとして、達成に関する計画を国に提出していると聞いている。達成に向けてどのように進めていくのか」との質疑に対し、「令和2年度は、本採用教職員に加えて会計年度任用職員の障害者雇用を推進していく。会計年度任用職員では、今年度比66人増の347人分の予算を提案している。加えて、障害者本人を支援する支援員の配置や、教職員が障害者をより深く理解するための研修を実施し、障害者が働きやすい職場づくりに努めていく。こうした取組により、法定雇用率2.4%を達成したい」との答弁がありました。
次に、「新型コロナウイルス感染症対策について、本県全体の入院可能な病床数は現時点で75床であるが、十分でないと考える。県立病院において、早急に病床を増やしていく必要があると考えるがいかがか」との質疑に対し、「今後、県立病院が中心的な役割を担えるような体制整備を行う必要があると考えている。現在、呼吸器系疾患の患者が入院する特定の一般病棟を新型コロナウイルス感染症患者の専用にし、ほかの患者と切り離すことにより、感染症病床のように活用することなどの検討を進めている」との答弁がありました。
次に、「新型コロナウイルス感染症対策として、検査体制の強化が補正予算に計上されている。一定の症状が見られ、医師が感染の疑いありと認めた場合は、一般の医療機関でも検体の採取を行い、民間検査機関によるPCR検査を行ってもらえるようになるのか」との質疑に対し、「民間検査機関が実施するPCR検査については、『帰国者・接触者外来』を設置する医療機関や感染症指定医療機関において検体を採取した上で、実施している。接触者外来が設置された医療機関は、現在34機関あるが、より身近なところで検査を受けていただけるよう、当面50機関を目標に拡大に努めていく」との答弁がありました。
このほか、主な質疑事項として、県有施設への公共Wi-Fiの設置、会計年度任用職員の報酬、防犯カメラの適切な運用と設置、食品ロス削減計画の推進、アウトリーチ事業などによる精神障害者の支援、外国人患者受入れ環境の整備、聴覚障害者への情報提供の促進、県内大学生の県内企業への就職促進対策、下水道資源の有効活用、県立学校におけるICT環境整備、SNSを活用した教育相談、交通事故死亡者数減少への取組、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業への新たな金融支援などについて質疑がありました。
次に、総括質疑を3月19日に行い、更に慎重な審査を重ねました。
以下、論議のありました主なものについて申し上げます。
まず、「財政調整のための基金残高の推移を見ると、令和2年度は70億円の見込みとなっている。この見込額は新型コロナウイルス感染症の影響を考慮しておらず、経済への影響等を考慮すると、高い確率で基金が枯渇するのではないかと推測するが、対策は講じているのか」との質疑に対し、「新型コロナウイルス感染症の影響も含めて、基金残高の見通しは厳しい状況である。県税収入の確保や国庫補助金の活用、地方財政措置のある県債の充当、コスト縮減の努力など、歳入・歳出の両面で取組を徹底していく。また、稼げる県の力を紡いでいくことが、将来的に基金残高の復元に貢献すると考えている」との答弁がありました。
次に、「世界ゴールド祭2020については、1億円の支出に対して、2,000万円の収入見込みしかない。芸術と予算の妥当性をどう考えるのか」との質疑に対し、「経済面だけで考えれば、御指摘のとおりである。他方で、高い芸術性を発信する観点からは、世界でも貴重な取組であり、日本でも唯一と高く評価されている。このような芸術性について御理解をいただくことが、事業に税金を使用する観点からも必要と考える」との答弁がありました。
次に、「知事は記者会見で、本県で開発されたイチゴの新品種、『かおりん』、『あまりん』について、世界進出を目指していると発言していたが、海外での品種登録がなされておらず、輸出機会の損失が生じている。世界で戦うには早急な品種登録が必要と思うが、いかがか」との質疑に対し、「『かおりん』、『あまりん』は、世界で勝負ができるイチゴだと考えている。国内では、県と使用契約を結んだ団体しか利用できないこととなっているが、輸出実績がほぼない。海外での品種登録には、国ごとに1品種当たり100万円から200万円の費用がかかることから、輸出の状況や費用対効果などを見ながら検討させていただく」との答弁がありました。
このほか、主な質疑項目として、就職氷河期世代を対象とした職員採用試験の費用対効果、県有施設エコオフィス化改修事業の妥当性、海外サポートデスクの見直し、埼玉版FEMAと危機管理対策、医療的ケア児への支援、大宮スーパー・ボールパーク構想、埼玉版SDGsの推進、今後の道路整備の進め方、新型コロナウイルス感染者フォローアップの体制整備などについて質疑がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、本委員会に付託されました議案23件について、3月24日に採決いたしましたところ、いずれも総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
その後、附帯決議が提案されました。「第1号議案『令和2年度埼玉県一般会計予算』については、基金を大きく取り崩したほか、新型コロナウイルス感染拡大による経済・税収への影響が顕在化する中、財政運営には大きな懸念がある。少子高齢化や緊急時の対応に欠かせない財源を確保し、将来への投資効果を最大限に高める意識を持って県政に取り組むべきである。ついては、事業の必要性や執行方法について十分検討し、適切な対応を求めるものである。
第一に、2020年東京五輪文化プログラム育成プロジェクトについて、高齢者が多数参加する舞台公演に際しては、準備の段階から新型コロナウイルス感染防止に特段の配慮が必要であり、実施の可否を含め再検討すること。また、事業費の適切な精査を行い、チケット販売等の収入と支出の不均衡を是正すること。
第二に、県有施設エコオフィス化改修事業について、太陽光発電設備の法定耐用年数を踏まえ、早期に事業費相当分が回収できるよう実効性のある計画を立てること。また、設置する施設の改修計画等と整合を取り、執行に当たっては採算の取れる体制を整えること。
第三に、多子世帯応援クーポン事業について、第3子以降が出生した多子世帯の全世帯で利用されていない状況は事業趣旨に照らし課題がある。また、登録店舗でサービスを利用するクーポン利用と商品購入後に現金振込となる換金利用が2対8の比率であり、大幅な不均衡が生じている。今後は登録店舗や対象メニューの拡大等により換金利用の割合が8割の状況を改善するとともに、全ての多子世帯が利用しやすい事業となるよう努めること。
第四に、埼玉県コバトン健康マイレージ事業について、目標参加人数である40万人が大幅に達成できない状況は大きな問題である。今後も実現可能性が低いのであれば、予算の縮小も視野に入れて検討すること。
第五に、子供世代へのラクビー普及・啓発事業について、助成対象団体である一般社団法人埼玉県ラグビーフットボール協会の元職員による業務上横領事件の発生を踏まえ、同協会の組織・財務体制が早急に見直され、健全な運営が図られるよう、指導・監督をすること。
第六に、県内建設産業については、育成に資するよう適切な設計を行い、円滑かつ効率的な施工が期待できる工事については、コスト縮減も踏まえ分離分割発注を行うこと。
第七に、市民共同発電の普及推進について、市民の寄付や出資等により共同で太陽光発電所を設置する事業については、平成21年度より補助を実施し全市町村に整備する計画であるが、地域偏在が見られるなど事業に大幅な伸びが見られない。また、平成26年度と平成28年度には補助単価も減額した。今後、事業の見直しを行い、実効性のある計画を立て、議会に報告をすること。
第八に、就職氷河期世代を対象とした新たな職員採用試験について、社会全体で就職氷河期世代の支援に取り組むことは重要であるが、5人の職員採用枠について、採用するための経費や求める能力、人物像も定め、募集対象となる年齢や採用後の能力開発、働きがい等を考慮した適正な採用条件を付した上で、職員採用試験の実施を検討すること。
第九に、海外ビジネスサポート拠点について、今後、ジェトロへの事務移管の状況を確認した上で、県独自のサポートデスクの必要性について改めて検討すること」
以上の内容であります。続いて、質疑並びに附帯決議に反対の立場から討論があり、採決いたしましたところ、多数をもって附帯決議を付すことに決した次第であります。
以上をもちまして、本委員会の報告を終わります。

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