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掲載日:2022年10月13日

令和元年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(飯塚俊彦議員)

本県の移住促進施策等について

Q   飯塚俊彦   議員(自民

本県の人口を平成22年と平成27年の国勢調査で比較すると、県全体の人口は5年間で7万1,978人、率にして約1%の人口増となっております。しかしながら、これはあくまで県全体の平均を表した数字であり、地域の実情を知るためには市町村ごとに人口増減を見ていく必要があります。
例えば、県南のさいたま市は3.40%、吉川市は6.80%、戸田市は10.62%の人口増加となっております。一方で、私の地元、本庄市では4.89%、児玉郡3町では2.75%の人口減少という大変厳しい状況にあります。
お隣の群馬県では、県庁所在地の前橋市で1.22%、高崎市でも0.11%、藤岡市では3.34%の人口減少であり、人口に関して本庄市や児玉郡は埼玉県の南部地域よりも、むしろ群馬県に近い状況にあります。
そうした中、県では人口減少対策として、埼玉県の移住相談窓口を東京有楽町に設置し、移住促進プロモーションを実施するなど、移住促進に取り組んでおります。人口減少が進む県北の市町村にとって、県が旗振り役として移住を促進することに期待しているところでもあります。これまでの取組状況はどうだったのか、今年度はこれまでの取組状況を踏まえて、どのような施策を展開していくかについて、企画財政部長にお伺いいたします。
さて、移住は人生において大きな決断を伴うものであり、移住を検討している方には、その土地の魅力を深く知っていただく必要があります。今年、私の地元である本庄市本泉地区では、NPO法人が民泊施設「稲沢古民家木村邸」というものをオープンさせました。この施設は、地域の宝である築200年の古民家を活用したものであり、施設の運営は地元の方々が担っております。
古民家は移住者に非常に人気がありますし、ここに地域の魅力を語ることのできる地元の方々もいらっしゃいます。正に地域の魅力を深く知っていただくにうってつけの施設と考えます。こうした地域資源を活用して移住を促進していくことが重要かと考えますが、企画財政部長の御見解を伺います。
県の移住促進施策を展開していくことと併せて、地域の魅力を高めるため、交通の利便性の向上を図ることも重要です。JR東日本は平成31年3月にダイヤ改正を行い、上越新幹線の本庄早稲田駅の下り21時40分発が停まらなくなりました。本庄早稲田駅の利用者は着実に増加しており、駅利用者の更なる利便性の向上が求められております。このため、本庄市長、深谷市長、美里町長、神川町長及び上里町長がJR東日本に対して、上越新幹線本庄早稲田駅の停車本数の確保及び増加について要望を行いました。
こうした地元市町の動きを踏まえ、県としてもJR東日本に対し、新幹線の本庄早稲田駅の停車列車の増加について働き掛けを行っていただきたいと考えますが、企画財政部長の御見解を伺います。

A   石川英寛   企画財政部長

まず、これまでの取組状況はどうだったのか、今年度はこれまでの取組状況を踏まえてどのように施策を展開していくのかについてでございます。
今後急速に人口が減少する本県において、地域の活性化を図っていくためには、移住の促進が重要であります。
そのため、県と市町村で役割分担した上で、人口減少の厳しい自治体をはじめとして一体となって取組を進めています。
まず、埼玉を知る「準備段階」では、県が主導してプロモーションや相談窓口の設置等を行い、体験する「試行段階」では、市町村のお試し住宅等に、県が財政支援を行います。
その上で、移住を決定する「実施段階」では、市町村が個別に工夫して取り組んでいます。
これまで県は、平成28年度に有楽町に相談窓口を設置し、都内の大規模フェアに継続的に出展するとともに、昨年度からは首都圏の電車内でPR動画を放映するなど、プロモーションを展開してきました。
累計1,000人を超えた移住相談者は、30代から40代の子育て世代が4割を超えており、また、本県を希望する理由は、「都心に近いこと」が約17%、「自然が多いこと」が約13%と上位です。
そこで、今年度は子育て世代をターゲットに据え、都心から近く自然が多いという本県の優位性を最大限に生かす戦略で、施策を展開していきます。
具体的には、今月、秩父鉄道のSLに県外の子育て家族約70名を招き、車内で沿線市町の魅力などをPRするとともに、希望者にはお試し住宅で秩父地域の自然豊かな暮らし体験をしていただきます。
また、移住体験ツアーやキャンプの様子など思わず埼玉に足を運びたくなる写真をインスタグラム上で募集するフォトコンテストを実施し、埼玉に関心がある方が県内を訪問することを促してまいります。
次に、古民家などの地域資源を活用して移住を促進していくことについてでございます。
古民家などの歴史的な建物は移住希望者の人気が高いため、議員ご提案のとおり、これを活用した移住促進策を実施することは大変重要です。
そのため県は、市町村の古民家等を活用した取組を、ふるさと創造資金により財政的に支援しています。
具体的には、東秩父村で昨年度、築約80年の古民家を改修しお試し住宅として整備いたしました。
また、小鹿野町では今年度から、江戸時代に建てられた元旅館の建物を改修し移住相談の場として活用しております。
両施設とも、利用者から、「歴史を感じる雰囲気が素晴らしい」「ぜひ住んでみたい」などの意見をいただくとともに、具体的な移住にもつながっています。
県としては、今後とも、古民家などを活用し移住を積極的に促進する市町村を、しっかり支援してまいります。
次に、JR東日本に対し、新幹線の本庄早稲田駅の停車列車の増加について働き掛けを行うことについてでございます。
議員お話しのとおり、JR東日本が昨年12月に発表した平成31年3月のダイヤ改正では、上越新幹線の速達性向上のため、本庄早稲田駅に停車していた列車が1本停まらなくなりました。
一方で、本庄早稲田駅については、地元市によるまちづくりなどにより、ここ数年、駅利用者数は着実に増加しているところでございます。
県ではこれまでも新幹線の利便性向上のため、JR東日本に対して、本庄早稲田駅への停車列車の増加を何度も要望してまいりました。
また、このたびの発表も踏まえ、平成31年2月に、JR東日本の本社及び高崎支社に対して、通過措置の見直しを含む本庄早稲田駅の停車列車の増加を要望いたしました。
今後とも引き続き、駅利用者の利便性向上に向けて、本庄早稲田駅の停車列車が増加するよう、JR東日本に対して粘り強く要望してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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