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掲載日:2023年12月1日

平成29年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(荒木裕介議員)

脳梗塞死亡率の県内格差について

Q   荒木裕介議員(自民)

先月11月20日の日本経済新聞の掲載記事で、「脳梗塞死亡率、県内で格差」との見出しがありました。脳梗塞で亡くなる人の割合を人口1万人以上の市区町村で比較したところ、埼玉県の県内格差は男性3.34倍で女性に至っては4.90倍とかなりの開きがあることでした。死亡原因に関わる統計データを用いる際には、本来、人口10万人当たりとすることが一般的ではありますが、単純にその格差報道が事実であるとするならば、看過すべきではない問題提起であると考えます。実際に、本県における医師不足や診療科偏在などの解消が急務とされる実情を鑑みると、そうした格差が生じることも十分に考えられます。
そこでお尋ねいたします。脳梗塞による死亡率の県内格差があるとすれば、県としてどのように考えているのでしょうか。また、なぜ格差が生じているとお考えでしょうか。
例えば、そもそも本県では県南北での医療機関の数に開きがあります。したがって、病院数の少ない県北の方は、倒れた時に一刻を争う血栓症の病気では、むしろ距離的にも近い群馬県に通院する患者さんの方が多いとも聞きます。そうしたことからも分かるように、本県の医療機関における地域偏在は顕著であり、県としてはこのような実態を踏まえた対策を取る必要があると考えますが、以上、保健医療部長の御所見をお伺いいたします。

A   本多麻夫   保健医療部長

まず、県内格差があるとすれば、県としてどのように考え、なぜ格差が生じていると考えているのかについてです。
格差の原因といたしましては市町村によって脳梗塞にかかる人の割合に差があるのか、あるいは脳梗塞にかかった人が死に至ってしまう割合に差があるのか、あるいはその両方なのか、という3つの可能性が考えられます。
しかし、残念ながら、どの原因がより大きく影響したのかについては、データからは断定的なことは言えません。
一方、特定健診で高血圧や糖尿病の疑いがあるとされた方の割合が多かった市町村において脳梗塞の死亡率が高いなど因果関係を疑わせるデータも一部には見受けられます。
このため、こうしたデータを参考にして、より効果的な対策に取り組んでいく必要があると考えております。
次に、県として医療機関における地域偏在が顕著であるとの実態を踏まえどのような対策を取っていくのかについてでございます。
確かに、医療機関の数には地域差があり、救命率に影響している可能性も考えられます。
さらに、命を助けられるかどうかは、医療機関への搬送だけでなく、搬送された後の医療機関における治療内容も大きく影響すると考えられます。
脳梗塞では、脳血管に詰まった血の塊である血栓を溶かす「組織プラスミノゲンアクティベータ療法 t-PA療法」や、血栓を取り除き血流を再開させる血栓回収療法などが有効ですが、いずれも早期治療が不可欠です。
特に「t-PA」療法は、発症後4時間半以内という時間的な制約があり、CTやMRIを備えるなど専門的な検査ができる医療機関においてのみ対応が可能です。
このため、県ではこの12月から試行的に急性期脳梗塞治療ネットワークを構築し、速やかに専門的な診療を開始できる体制を整備しております。
来月からは本格運用を開始し、地域の43の医療機関と27の全消防本部が連携して、24時間365日の常時受入体制を構築する予定です。
県といたしましては、県内どこに住んでいても速やかに適切な医療を受けられるよう、引き続き医療体制の充実に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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