掲載日:2010年3月19日

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育苗 田植え時の管理

苗づくりは、稲づくりの基本です。健苗育成をめざします。

育苗管理

根張りのよい、がっちりした苗を作ります。

温度管理

育苗期間中を通じて、35℃以上の高温、15℃以下の低温に気をつけます。

播種後5~10日間(本葉一葉期)は、日中:20~25℃(トンネルなら換気)、夜間:15~20℃(露地なら保温)が目安です。

播種後10日以降(本葉二葉期以降)は、日中は光・外気に十分当て、換気します。夜は10℃以下にしないように気をつけます。

水管理

根張りをよくするため、水はひかえめに、乾かしぎみに管理します。
かん水は朝のうちに、床土全体に水がしみわたるようたっぷりとします(夕方は地温を下げ、根張りがわるくするので控えます)。

カビ(苗立枯病)

カビが発生し、苗の一部が枯れてしまった時は、カビの色や発生状況をよく見ましょう。

表1 カビの症状

病原菌

症状

フザリュウム

モミの周りに白または淡紅色のカビが発生。
低温加湿状態で発生しやすい。

リゾープス

土表面に白いクモの巣状のカビが発生。
低温加湿状態で発生しやすい。

トリコデルマ

地際部やモミのまわりに青緑色のカビが発生。
30℃以上の高温で発生しやすい

ムレ苗

朝夕は気にならないが、日中葉が巻き、ひどくなると枯死してしまうのが、ムレ苗です。
根の障害で、苗が二葉期以上であれば、すぐに田植します。

田植え時

施肥設計

多すぎると倒伏を助長し、品質の低下につながります。
地力に合わせた施肥設計により、適正な施肥をします。(表2)

表2 施肥設計例(10a当たり)

品種

土質

施用時期

施肥例

成分:N-P-K

コシヒカリ

粘質

基肥

コシヒカリ専用555 1.5袋

1.5 - 4.5 - 4.5

穂肥

NK-C6号 0.3袋

1.0 - 0 - 1.0

砂壌土

基肥

コシヒカリ専用555 2.0袋

2.0 - 6.0 - 6.0

穂肥

NK-C6号 0.5袋

1.7 - 0 - 1.7

キヌヒカリ

粘質

基肥

BM燐加安A906 1.5袋

3.6 - 5.4 - 4.8

穂肥

NK-C6号 0.3袋

1.0 - 0 - 1.0

砂壌土

基肥

BM燐加安A906 2.0袋

4.8 - 7.2 - 6.4

穂肥

NK-C6号 0.3袋

1.0 - 0 - 1.0

朝の光

-

基肥

アラジン4.4.4 2.0袋

5.6 - 5.6 - 5.6

穂肥

NK-C6号 0.9袋

2.9 - 0 - 2.9

※注 穂肥は、生育状況をよく見て施肥量を調整してください。

育苗箱施用

育苗箱に施用する箱施用粒剤により、ウンカ類、ニカメイチュウ及びイネミズゾウムシの防除をします。

補植

欠株がひどいときには補植しなければなりませんが、1、2株とんでいたり、また、1株に1~2本しか植わっていなくても、全体の収量には影響しません。

田植え後管理

活着を良好にし、初期生育、茎数を確保します。

水管理

田植後、1週間~10日間位は2~3cm程度の浅水にし、水温・地温を上げて初期生育を促進します。
低温時や強風時には深水管理にします。

除草剤

初中期一発剤を利用すると効果も高く、省力作業が可能です。
ただし、水もちの悪い水田では効果が悪くなりますので、従来の初期剤と中期剤等を組み合わせた体系処理を行います。
薬剤は登録内容を確認し、適正に使用しましょう。

お問い合わせ

農林部 東松山農林振興センター 技術普及担当

郵便番号355-0024 埼玉県東松山市六軒町5番地1 埼玉県東松山地方庁舎3階

ファックス:0493-23-8530

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