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掲載日:2023年11月29日

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彩の国優秀技能者表彰  被表彰者一覧

彩の国優秀技能者表彰とは

県内に就業する技能者のうち、極めて優れた技能を有する者で、後継者の育成に寄与するとともに、労働者の福祉の増進及び産業の発展に貢献し、他の技能者の模範と認められる者を知事が表彰する制度です。昭和43年度に11人が表彰されて以来、令和5年度までに899人が表彰されています。

彩の国優秀技能者表彰  被表彰者一覧

直近の被表彰者(令和5年度)

田中 幸作(石彫工)

石彫工として長年従事し、機械による石材加工が主流になる中で手加工を得意としている。特に、手作業によるビシャン仕上げや小叩き仕上げの技術が高く評価されている。技能まつり技能競技大会での多数の入賞歴や技能検定で金賞に輝いた実績を持つなど、その技能は県内随一である。また、墓石階段用滑り止め具を開発し、特許(実用新案)を取得している。埼玉県石材業協会技能士会等の役員を歴任し、業界全体の技能振興活動に尽力している。そのほか技能検定委員を務め、令和元年からは主席検定委員として技能検定試験の運営に貢献している。

尾形 尚利(生産設備保全工)

生産設備保全工として乳製品・菓子製造の製造オペレーション、製造設備の維持保全、設備開発に長年従事し、特に制御プログラムの開発に優れた技能を有している。制御プログラムの内製化では、開発したプログラムを標準化したことで社内(国内)チルド工場の全ての充填機に展開することができ、品質安全・作業安全リスクの排除、作業負担の軽減に大きく貢献した。海外の新工場立ち上げ支援にも関わり、現地従業員への製法技能や新規設備のオペレーション、設備メンテナンス教育にも寄与している。

飯島 淳(建築大工)

建築大工として従事し、規矩術(きくじゅつ)を用いた伝統的な木造在来軸組工法に優れている。内装の造作工事も規格製品ではなく、墨付けから手刻みで仕上げるなど、難工事も率先して取り組み、多くの施主から称賛を得ている。その技能の高さは広く評価され、全県規模・全国規模の競技大会で数々の入賞歴を持つ。建設組合青年部役員として、青年層の拡大と技術部門の指導育成を行っている。また、組織内訓練校の指導員、大学の非常勤講師も務めるなど、後進指導にも貢献している。

工藤 宏志(板金工)

板金工として長年従事し、銅葺き屋根に係る板金加工の技術に卓越している。主にお堂や馬頭観音の屋根部分を専門に製作をしており、祠(お稲荷さん、馬頭観音)の銅板金加工では、曲げ加工・模様加工・折り込み等の様々な加工で高い技術を持つ。後進指導では、毎週技能講習会を開き、曲げ加工や球体加工の指導を行い、板金工業組合員から1級技能士を毎年2~3名輩出している。そのほか、小学生対象の体験教室等に出向いて、仕事内容や道具の使い方を説明するなど、板金業界に興味を持ってもらえるよう尽力している。

並木 保(印章彫刻工)

現在、彫刻作業は機械彫りが主流なところ、伝統的な手彫りを得意としている。印面調整・印稿及び字割・字入れ・荒彫り・仕上げの工程を機械を使わず全て手作業で行い、印章の使命である唯一無二の安心・安全で美しい仕上がりの印章を提供している。その技能の高さは広く評価され、全国規模の競技大会で数々の入賞歴を持つ。埼玉県印章業組合青年部部長や埼玉県印章業組合副組合長を歴任し、業界の発展にも貢献している。そのほか、ものづくりマイスターとして埼玉県内の小学校での体験講座に講師として参加し、ものづくりの魅力や楽しさを発信している。

田中 正貴(板金工)

溶接組立に長年従事し、材料・設備・工具・溶接・板金に関する幅広い知識と高い技能を持つ。製品の最終的な品質確認と修正業務を得意とし、特に生産タクト内での効率的な修正技能に優れている。車体表面の凹凸をハンマーや特殊工具で修正する技能においては、有数の技能保持者である。また、溶接技術にも優れており、トラックの鋼板の溶接を得意としている。工場板金職種 (打ち出し・曲げ) の技能検定委員を長く務め、検定の円滑な運営にも貢献している。

中村 幸司(金属塗装工)

車体の塗装業務に長年従事し、下地調整作業である研ぎ処理や素地調整など外観に影響を与える要因を熟知している。特に明度・彩度の高い「高彩度塗装」と言われる塗装加修を得意とする。また、新たにショートプロセス高機能塗装技術(Honda S.E塗装)といった世界初の塗装技術を導入するなど、業界でも多大な貢献をしている。後進指導では、品質向上の為の勉強会を開催するなど、国内外で数多くの指導・支援を行っている。また、技能検定委員として長年にわたり尽力し、検定の運営に大きく寄与している。

西久保 寿博(電子機器組立工)

航空交通管制用レーダー装置主要構成品の設計・製作に長年従事し、特に高周波機器のはんだ付けの技能が卓越している。航空交通管制地上装置は航空機の安全運航に欠かすことができない重要な設備であるが、全ての作業工程を正確かつ確実に行い、当該装置の安定動作ひいては航空機の航行安全に寄与している。その技能は取引先からも高く評価されている。技能検定員(電子機器組立て)を長年にわたり務め、検定の運営に貢献している。また、技能検定に係る技術指導も精力的に行い、これまで30名以上の合格者を輩出した。

多比良 和矢(建築大工)

木造建築工事に長年従事し、日本古来の伝統技術である規矩術(きくじゅつ)を得意としている。培ってきた知識・技能を有し、精度の高い要求にも手刻みで応え、業界・施主からの信頼も厚い。全国青年技能競技大会で多数の入賞したほか、技能グランプリでは銅賞を受賞するなど、その技能は高く評価されている。埼玉土建技能士会では幹事を務め、技能後継者への指導を積極的に行うとともに、技能士の社会的地位と技能水準の向上に貢献している。そのほか、大学で非常勤講師を務めるなど、次世代を担う若者たちの技術指導に尽力している。

伊藤 彰利(車両ぎ装工)

鉄道車両の定期検査・修繕、改修工事、踏切事故車等の復旧工事に従事している。特に腐食配管の引換作業における状況判断や作業技能に優れ、的確な解体や配管作製作業に熟練している。新造時と異なり図面通りの引換作業が難しいところ、車両構造に精通しており機能を損なうことなく短期工程で工事を完遂している。社内車両技能競技会の応急処置原因究明部門で優秀賞を受賞し、その技能は高く評価されている。社内での配線技術研修の講師として若手社員の教育に取り組むほか、技能検定受検者への技術指導など、後進への指導も精力的に行っている。

寺田 智樹(車両機械組立工)

電子機器の検査・組立を中心に鉄道車両電機部品のメンテナンスに従事し、特にはんだや部品の異常を見極める能力に優れている。特急車両に搭載されている基板上のコンデンサに液漏れの兆候がある事を発見し、車両故障を未然に防止するなど、安全運行に寄与している。社内車両技能競技会では電子機器競技部門で優秀賞を受賞して以降、同部門の審査員として活躍している。電子機器メンテナンスレベルの高さを示すのみならず、後進への指導も熱心に行い、後輩社員の良き目標となっている。

吉田 拓也(車両組立工)

鉄道の台車組立業務に従事し、在来線の台車メンテナンスに対する高い技能と深い知識を有している。検査を行う台車は多種多様だが、高い精度で業務を行い、大きな事故・故障を引き起こすことなく安全・安定輸送の確保に貢献している。また、近年の車両はJR東日本発足後に開発された新系列車両が中心であり、台車の構造やメンテナンス方法が異なるが、現在のメンテナンス方法の基準を確立した。社内外での教育や技術支援に積極的に尽力し、インドネシア通勤鉄道会社やベトナム人技能実習生の現地の鉄道車両整備技術の向上に貢献している。そのほか、技能検定員補佐員を務めるなど、検定の運営にも寄与している。

比留間 嘉章(緑茶・萎凋香緑茶製造工)

長年にわたり製茶業に従事し、手もみ茶製造の技能や製造に係る研究に優れている。手もみ茶をはじめ、萎凋香(いちょうか)を纏う微発酵茶、蜜香ほうじ茶、半発酵茶、紅茶の製造で高い技能を有する。その品質の高さから、国内や海外の品評会ではいずれも高い評価を得ており、数々の受賞歴を持つ。また、製造機械に係る特許も複数考案している。伝統的な手もみ製法の技術を守り、若い世代へと受け継いでいくために、全国手もみ茶振興会会長や入間市手揉狭山茶保存会会長を務め、会員の技術の向上にも大きく貢献した。全国手もみ茶品評会では個人として日本一になり、入間市が17年連続で産地賞を受賞したことにも寄与している。

高宮 一壽(鋳物工)

鋳造品製造の製作に長年従事し、鋳造工程の鋳型造型・溶解・鋳込・仕上げにおいて、高い技能を有している。特に形状や寸法の間違いがある初品の木型の型かぶせ(上型と下型を合わせる作業)に優れている。埼玉鋳物技能士会では理事を務め、ものづくり教室の運営にも寄与している。また、ものづくりマイスターとして鋳造、ものづくりの魅力発信、技術の伝承にも尽力している。そのほか、技能検定委員(鋳造)を務め、技能検定の運営にも貢献している。

歴代の被表彰者(平成元年度~令和4年度)

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