移輸出入を考慮しないモデル（閉鎖型）

令和2年8月19日分析の元となるデータを平成23年埼玉県産業連関表から平成27年埼玉県産業連関表に修正しました。

まず、最初に最も基本的な分析ツールを作成します。
移輸出入とは、輸出入（海外との取引）と移出入（県外との取引）です。
つまり、県外との取引を考慮せず、すべて県内の生産で県内の需要をまかなうとして計算するものです。

ここでは、平成27年埼玉県産業連関表の13部門表を使って説明します。

※13部門では部門の括りが大きすぎるので、実際の分析にはもう少し細かい区分のものを使うことをおすすめします。

逆行列係数表(I-A)^-1型の準備

平成27年埼玉県産業連関表のページから、逆行列係数表(I-A)^-1型の13部門表をダウンロードします。

表：統計表一覧から、逆行列係数表(I-A)-1型の13部門表をダウンロード

計算用の表を作成

表側の準備

・A3からB18を選択→コピー→A21選択→貼り付け
・A36の「列和」を合計に書き換えておきます。

表：逆行列係数表(I-A)-1型の表側を貼り付け

表頭の準備

次のとおり入力します。
・C21からC22に、「最終需要増加額」
・D21からD22に、「直接効果＋第1次間接効果」
・E21からE22に、「第1次間接効果」

表：移輸入を考慮しないモデル(閉鎖型)の表頭を準備

計算式の入力

・最終需要増加額
C23からC35に0を入れておく。

・直接効果＋第1次間接効果
D23からD35を選択→数式=MMULT(C5:O17,C23:C35)を入力→Ctrl＋Shift＋Enter
※MMULTは、配列関数の一種です。使い方については、平成23年埼玉県産業連関表のページにある「利用の手引」第5章 PCによる処理方法などを参考にしてください。

・合計
合計欄（行）に、合計の関数（SUM(C23:C35)）などを入力する。

・第1次間接効果
E23からE35に、D列からC列を引く式を入力する。（例えば、E23の場合、=D23-C23）

移輸出入を考慮しないモデル（閉鎖型）完成ファイル（エクセル：23KB）

使い方

（1）どの産業の需要が増加するかを推計し、「最終需要増加額」の列の該当する産業にその額を入力する。

これが、直接効果額となります。

※増加額がない産業は、0を入力しておいてください。
※「最終需要増加額」には、購入者価格ではなく生産者価格を入力するように注意してください。

（2）D列の合計が、経済波及効果額となります。（直接効果額＋第1次間接効果額）

E列の合計が、第1次間接効果額となります。