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掲載日:2025年11月12日

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知事記者会見 令和7年11月11日

知事記者会見動画【全体:YouTube】
知事会見パネル(PDF:1,971KB)

 知事発表

令和7年度アセアン訪問の結果【該当部分動画(YouTube)】

知事

  まず、「令和7年度のアセアン訪問の結果」について御報告いたします。去る11月2日から6日までの5日間、県内の経済団体と金融機関で構成される経済訪問団と共にシンガポール及びベトナムを訪問させていただきました。今回の目的は、「スタートアップの成長に向けた協力環境やオープンイノベーションの促進」及び「県産品の販路開拓の支援」であります。シンガポールはスタートアップ企業が集積し、支援が充実しています。イノベーション指数が世界第4位の国であります。また、1人当たりの名目GDPが世界第5位という経済力があり、日本からの輸出額も堅調で、海外マーケットとしての魅力も持ち合わせている場所であります。そこで今回の訪問では、まず渋沢MIXと現地関係機関等との連携の足掛かりを作ることを目的とし、併せて県産品の販路拡大の支援を行いました。2か国目のベトナムは、アセアン主要6か国のうち、実質GDPの成長率が1位であり、今後も輸出額の伸びが大きく見込める国であります。また、県内企業が多く進出するアセアンの生産拠点でもあります。そのため、県内企業の輸出を更に拡大していくようトップセールスを行い、併せて、コロナ禍により途絶えていた現地進出企業の連携促進を図ってまいりました。また、人材送り出し機関を訪問し、介護人材・産業人材の受け入れ拡大に向けた意見交換も行いました。

  続いて、それぞれの国の訪問結果であります。まずはシンガポールであります。渋沢MIXはスタートアップ創出・成長支援として、海外機関とのグローバル連携についても検討しております。そこで、今回のシンガポール訪問に合わせ、シンガポール企業庁のジョニー・テオ常務取締役と会談を行いました。高齢化社会の進展など、シンガポールと本県の共通課題での連携について、大変前向きな意見交換ができ、その中でシンガポール企業庁関係者の訪問の受入れを約束いたしました。私からは、オープンイノベーションの促進、特に本県の強みでもある製造業を中心とした技術力の高い企業とシンガポール企業との協業などを提案して、テオ氏からも賛同を頂きました。また、シンガポール国立大学のスタートアップ・インキュベーション施設において、オープンイノベーションイベントを実施しました。私から、現地のスタートアップ企業や支援機関の方々に埼玉県の優位性や取組をPRするとともに、渋沢MIXのチーフコミュニティマネージャー星野邦敏(ほしの くにとし)氏にも渡航いただき、取組を御紹介いただきました。また、イベントでは、県内企業と現地スタートアップ企業それぞれからピッチを行っていただいたところ、どの企業も協業に対し非常に前向きであり、有意義なマッチングにつながる機会となりました。更にシンガポール現地関係機関と渋沢MIXの連携の足掛かりとなるイベントになったと考えております。そして、県産品の販路開拓の取組であります。現在、シンガポールのレストランにおいて、県産品を活用したメニューが提供される「埼玉県フェア」を開催中であります。そのうちの1店舗を訪れ、現地で活躍されている埼玉県出身のシェフの方々やバイヤーの皆様にお集まりいただき、本県の食材について是非現地で広めていただけるよう、トップセールスを行いました。

  そして2つ目の国、ベトナムであります。ベトナムでは初めてとなる県産品販路開拓イベントを開催しました。本県の食品や工芸品の魅力をPRし、32社62商品を御紹介しました。イベントには、日本酒の酒蔵など13の事業者の皆様も参加され、ものづくりのこだわりなどを直接、現地バイヤーや飲食店関係者の方々にPRいただきました。こうしたイベントでは、単なる商品の紹介にとどまらず、確かな取引につなげることが重要であります。今後も、ジェトロなどと連携してサポートしてまいりたいと思っています。次に、埼玉県ベトナムネットワーク交流会です。これはベトナムに進出している県内企業や支援機関等が情報交換や連携を強化することを目的に開催されました。在ホーチミン総領事館の首席領事、ジェトロホーチミン所長にも御出席いただき、約70名の参加者が情報交換やネットワークづくりを行いました。さらに、人材送り出し機関を訪問し、介護人材や産業人材を育成する現場を視察させていただくとともに、人材育成について意見交換を行いました。今回の訪問では、関係者との意見交換やイベントの開催を通じて、改めて、社会課題の解決や地域経済発展のためには、オープンイノベーションの促進が不可欠であり、そのための海外の支援機関との連携は大変有意義な選択肢となることを実感いたしました。また、足元の経済状況などを考慮すれば、県内企業の海外市場への販路拡大支援をジェトロなどの関係機関と協力しながら、継続的に行う必要があることも痛感いたしました。今回の訪問の成果を同行いただいた経済訪問団の皆様とも共有し、今後の取組にしっかりと生かしたいと思っています。

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令和7年度彩の国ビジネスアリーナ【該当部分動画(YouTube)】

知事

  次に、「令和7年度彩の国ビジネスアリーナ」について御報告させていただきます。彩の国ビジネスアリーナは産業振興公社や金融機関などが連携して開催する県内最大の展示商談会であり、平成14年の第1回目から今回で23回目となります。県内外から481の企業・団体に出展いただきます。リアルの会場となるさいたまスーパーアリーナでは、11月18日、19日の2日間、オンライン展示となる特設ウェブサイト上では、11月13日から27日までの15日間開催させていただきます。

  展示内容などについて主なものを御紹介させていただきます。ビジネスアリーナは、省力化機器やデジタル技術を活用して生産性向上や人手不足対策に取り組む企業を後押しいたします。省力化機器装置やロボットに関連する分野に、産業用機械、自動化装置、ロボット関連企業など約50社・団体に出展いただき、省力化を支援する製品や技術を紹介いただきます。(パネルを示して)こちらは、越谷市にある大森機械工業株式会社が開発している「包装機械へのフィルム自動装填装置」であります。この装置は、包装工程の効率化と作業負荷の軽減を実現するものであります。従来の、手動によるフィルム交換作業を自動化することによって、重いフィルムロールの持ち上げ作業が不要となり、作業者の負担を軽減し、かつ、熟練者でなくても簡単にフィルムがセットされます。(パネルを示して)こちらの写真は、熊谷市にあるヤマヤE&S株式会社が開発した「セル・ロボット」であります。これは、作業台とロボットを組み合わせて、作業効率の向上と品質の安定を図るものであります。ロボットが(パネルを示して)この下の台のところで部品の長さや幅を確認するなど簡易検査を終えると、これがそのまま上の作業台に移動し、続けて人がキズやへこみを確認しながら組み立て作業を行うことが可能となります。DXやAIに関連する分野として、クラウド・サービスなどのソリューション提供企業やDX導入支援企業、AI関連企業など約50社・団体に出展いただき、多彩なサービス、製品を御紹介いただきます。また、「埼玉DX大賞受賞企業」など、県内中小企業の優れたDXの取組を御紹介させていただきます。DXに取り組みたい企業や、DXに御関心のある企業の方は是非御覧いただきたいと思います。さらに、学生と出展企業との出会いの場を提供するため、「企業見学in彩の国ビジネスアリーナ」を行います。対象は、高校、大学、専門学校などの学生さん、あるいは就職指導担当者の方で、様々な業界の企業を自由に御見学いただけます。企業見学は事前予約不要ですので、是非御参加いただきたいと思います。

  ビジネスアリーナは新たな産業分野を積極的に紹介し、ビジネス・マッチングにもつなげてまいります。県では環境と経済の両立を推進しており、ビジネスアリーナにおきましても、サーキュラーエコノミーなど環境に配慮した新たなビジネスを展開する約40社・団体を紹介します。(パネルを示して)パネル左側に写っているのはおむつでありますけれども、川越市に支店を置くサステナブルクリエイト株式会社の「使用済み紙おむつ専用のリサイクル装置」であります。現在開発中のこの装置は「洗う」という新しい発想により、通常、ごみとして燃やされてしまう使用済みの紙おむつを、燃やさずにプラスチックとパルプに分別するものであります。分別されたプラスチックやパルプは、再生資源や再生燃料として活用されることになります。そしてこの装置は全ての工程を1台で完結できるため、効率的にリサイクルを行います。この仕組みにより環境への負荷を減らし、持続可能な循環型社会の実現に貢献できます。(パネルを示して)そしてこちら側は、先端技術コーナーで体験できる主なコンテンツであります。こちらの左側の写真は、新座市に本社を置く株式会社フィアロコーポレーションが開発した、自動車開発用装置「NGDP(Next Generation Development Platform)」であります。専用ゴーグルを装着すると、開発中の車両の外装及び内装のデザイン、モニター、ライト、さらに、車窓からの見え方などを実際の利用シーンに近い環境で体験・検証することが可能であります。これにより、自動車開発におけるコストの削減や開発期間の短縮が期待されます。(パネルを示して)こちらの写真は、鴻巣市に工場を持つ花岡車輛株式会社が開発した電動バランススクーター「RIDE(ライド)」であります。このスクーターは所定の台車に取り付けることで、「押す」のではなく「乗る」形で使用できます。スクーターに乗りバランスを取るだけで、簡単に前進や後進、ターンの操作が可能であります。これによって、台車を押す必要がなくなるため、重い荷物も楽に運ぶことができ、作業の省力化に大きな効果が期待されます。どちらの技術も、是非御体験いただきたいと思います。このほか、会場内では加工技術、部品、産学連携など中小企業の取組も紹介してまいります。

  次に、講演会及び併催イベントについて御紹介いたします。まずは、最新技術や経済の動向が分かる講演会です。11月18日は、一般社団法人京都試作ネット 佐々木智一(ささきともかず)代表理事から「京都を試作する、京都を試作の一大集積地に」という講演を、また株式会社eiicon(エイコン) 地域イノベーション推進部 曽田将弘(そだまさひろ)マネージャーからは「新規事業を生み出す力、オープンイノベーションの可能性」について御講演いただきます。なお、この曽田さんは、7月にオープンした渋沢MIXのオープンイノベーションプログラム「Canvas(キャンバス)」の運営にも携わっていただいております。11月19日には、独立行政法人経済産業研究所 岩本晃一(いわもとこういち)リサーチアソシエイトから「下請けからの脱却 ニッチ市場の巨人への転換、ドイツの「隠れたチャンピオン」を目指して」について御講演いただきます。この他にも、2日間にわたり多くの講演会を開催します。企業の皆様にとって有意義な講演会ですので、是非御参加いただきたいと思います。現在、ビジネスアリーナのリアル展示会にスムーズに入場できる事前登録及び講演会等の事前申込を受付中です。「ビジネスアリーナ」と検索し、特設ウェブサイトにアクセスしてください。今回のビジネスアリーナも、リアルとオンラインのハイブリッドで開催します。それぞれの御都合や御興味に応じ、リアル若しくはオンラインで御参加いただき、出展者の優れた製品、技術、サービスを御覧いただきたいと思います。また、様々な展示や実演、講演などを通じ、新しい産業分野についても知見を深めていただき、新たなビジネスパートナーを見つけて、自社の成長・発展につながる機会にしていただきたいと思います。多くの皆様の御参加をお待ち申し上げます。最後に、併催イベントですけれども、18日、19日のリアル開催と併せ、渋沢MIXにおいて、彩の国ビジネスアリーナ来場者のほか、どなたでも参加可能な「渋沢MIXスペシャルオープンデー」を開催いたします。18日には県内の創業拠点施設とスタートアップ支援の在り方を考えるトークイベント、19日にはビジネスアリーナ参加者や新たな出会いを求める方との交流会を開催いたします。また、18日・19日の両日、企業支援を行う専門人材による相談会、コワーキングスペースのお試し利用など、渋沢MIXの様々な機能を体験いただける企画を御用意しております。スペシャルオープンデーの各企画へは事前に申込みの上、御参加をお願いします。なお、コワーキングスペースのお試しにつきましては、当日、渋沢MIXでお申込みいただいて、1時間無料でお使いいただけることとなります。ビジネスアリーナの合間のお仕事などにも御活用できますので、是非こちらに訪れてください。事前申込は渋沢MIXのホームページから受け付けております。ビジネスアリーナへの御来場と併せて、是非渋沢MIXにもお立ち寄りいただきたいと思います。

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ねんりんピック彩の国さいたま2026開催1年前イベント【該当部分動画(YouTube)】

知事

  次に、「ねんりんピック彩の国さいたま2026(にせんにじゅろく)開催1年前イベント」についてであります。「ねんりんピック彩の国さいたま2026」の開催約1年前を迎え、改めて県民の皆様に大会を知っていただき、開催気運の醸成を図るべく、1年前イベントを実施します。日時ですが、12月6日土曜日、朝10時から17時まで、場所ですが、越谷にあるイオンレイクタウンmoriとなります。10時30分から行われるオープニングセレモニーでは、大会のテーマソングであります「ニュー咲きほこれ埼玉」を埼玉県出身でお笑いタレント、ミュージシャンである「はなわさん」御本人に御披露いただきます。また、大会開催までの残り日数をお知らせする「カウントダウンボード」を発表いたします。

  当日はオープニングセレモニーの他にも様々な企画を用意しています。11時10分からは「人生100年時代、楽しく健やかに」をテーマにトークショーを行います。このトークショーゲストにはさいたま市出身の前サッカー日本代表監督 西野朗(にしの あきら)さん、川島町出身の女子ソフトボール元日本代表監督 宇津木妙子(うつぎたえこ)さん、行田市出身の将棋女流棋士 矢内理絵子(やうちりえこ)さんをお迎えし、ねんりんピックの応援大使でもある、MCのビビる大木さん、松井咲子(まついさきこ)さんを交え、皆様から健康やスポーツあるいは文化・芸術活動を通じて生きがいや、希望を持って豊かな人生100年時代を生きられる社会づくりへの気運の醸成につなげてまいりたいと考えています。このほか、埼玉大会で開催する競技9種目の体験や、開催地となる24市町のPRのほか、ねんりんピックに関するクイズラリーやご当地グルメの販売などを行い、全ての世代が楽しめるイベントといたしますので、是非お越しいただきたいと思います。詳細につきましては、「ねんりんピック彩の国さいたま2026」特設ホームページで御検索いただきたいと思います。多くの皆様に御来場いただき、盛り上げていただけるようお願いします。

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季節性インフルエンザの感染予防について【該当部分動画(YouTube)】

知事

  次に、季節性インフルエンザの注意報発令に伴い、県民の皆様に感染防止対策をお願いいたします。埼玉県では令和7年10月29日以降、現在もそうですが、季節性インフルエンザの注意報を発令中であります。注意報の発令後も急拡大が続いており、先週、10月27日から11月2日ですが、先週の定点報告数が27.91人、警報発令の目安である30人に迫り、超える日が近くなっていることが懸念されています。小中学生を中心に感染が拡大しており、県内でも学級閉鎖やあるいは学校閉鎖が増えています。コロナ禍前では通常12月頃から流行入りが確認され、1月末にピークを迎えることが一般的でしたが、コロナ禍後の傾向では、今年も含め、流行時期の立ち上がりが1から2か月早まっています。現在、感染が急拡大しているため、県民の皆様には改めて御自身の体調の管理とともに、御家庭や職場など、身近な方へ感染を広げないよう、基本的な感染防止対策の徹底をお願いいたします。具体的には、御自身の周りの方で、例えば咳、発熱などの症状がある場合は外出を控え、休養に努めていただくとともに、出掛けるときにもマスクの着用をはじめ、咳エチケットを心掛けていただきたいと思います。インフルエンザに罹患した場合、学校では学校保健安全法に基づき、発症後5日の経過かつ解熱後2日の経過までは出席停止の期間とされています。県の職員が罹患した場合にも、同様の期間において出勤自粛を求めています。各職場におかれましても、周囲へ感染を広げないための取組、これはお休みになって休養をいただくというのも、周囲に感染を広げない、またそこから御家庭に持ち帰ったり、感染が他の地域に広がる、こういったことを是非防止するために、それぞれの職場においても、是非お取組を検討いただきたいと思っています。また、季節性インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、いずれも予防にはこまめな換気が有効であります。季節柄、換気がためらわれることも考えられますが、定期的な換気を心掛けていただき、この冬を是非健やかにお過ごしいただきたいと思います。

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NHK

  アセアンの訪問についてなのですけれども、知事の先ほどの発表の中で、県としての優位性という点についてPRをしてきましたというお話もありましたけれども、知事として、県としての優位性、どんな点を特にPRをされたのかというところと、あとベトナムでは特に日本酒とかうどんとか、埼玉の地場産業でも有名な特産品などもPRされたような話もありましたけれども、改めてシンガポール、ベトナムともに埼玉についてどのような御認識を持たれているかとか、どんな点に関心を持ってらっしゃるかとか、そういった点についてお話を伺えますでしょうか。

知事

  私の方からまず埼玉県の優位性につきましては、恐らく日本でも最も交通利便性が良い地域であるということについてPRをさせていただくとともに、仮に埼玉県との取引が行われると、埼玉県から1時間以内で4,000万人の人口にアクセスが可能である、こういったことをお話しするとともに、中小企業を含め、様々な業種・業態が集まっているので、ここでビジネスを行ったり、オープンイノベーションを、例えば連携をすることによって、無限の可能性が広がるということを私の方からPRさせていただくとともに、なかなかやはり埼玉県のイメージ、正直日本のイメージはあっても、(埼玉県のイメージは)なかなかないものですから、日本の中でも自然災害が極めて少ない、自然災害の1人当たり被害額が極めて少なく、また快晴の日が日本で最も多いということで、天候リスク・自然災害リスクが少ない、こういった場所であるといったことをお話しさせていただくとともに、オープンイノベーション、今回連携を考えてきましたので、県内には極めて多くの研究、大学機関が集積している、特に日本で最も大きな理科系の研究機関である理化学研究所も含めて、埼玉県の優位性というものが極めて多いということをPRさせていただきました。また日本酒、うどん、こういったものをPRさせていただきましたが、残念ながら、埼玉県のイメージというものを確固たるものとしてお持ちになっている方はそう多くはなかったということで、既にお取引していただいた方とかそういった方は別として、一般論で言うと、なかなか思っていただいているイメージというものはないのではないかと思っています。ただ、そういった中でも、今回私どもの特徴みたいなお話をさせていただきましたところ、シンガポールにおいては、スタートアップの方や、新たな協業をすることによってのビジネスチャンスの拡大、こういったことがあるということを十分御認識いただけたと思いますし、特にその中でも、関心を示されたのは、NUS(National University of Singapore)のオープンイノベーションの責任者であるナンバーツーの方からは、ロボット分野での協力について、埼玉県には鶴ヶ島でロボティクスセンターを作っているというお話をしましたら、是非そこでの協力をしたい、こういったお話がありました。またシンガポールも、急速に高齢化している国であります。その一方でシンガポールでは、御家庭で高齢者を見るということが通常であるそうなのですが、なかなかもうそれでは間に合わない状況になっているということで、日本の急速な高齢化の先進県である埼玉県においても、今現在、埼玉県は(平均年齢が)若い(県)なのですが、(高齢化の)ペースは早いので、そういった意味では、埼玉県の事例というものを是非参考にさせていただきたいと、また、埼玉県立大学で特にそうですけれど、地域包括ケアが埼玉県、日本の中でも進んでいますので、そういったことについてのシステムについても是非、これを教えていただきたい、あるいは協力関係ができる、こういった話がありました。シンガポールでは特に付加価値の高いものを商品として売っておられる、あるいはその第三国貿易をされておられるという特徴がある地域でありますので、埼玉県で作ったものがシンガポールの企業と協業することによって、より付加価値を付けられるような、そんな可能性があるのではないかということで、これはこれからの話ですけれども、協業を図っていくということについて、多くの議論がなされました。またベトナムにつきましては、シンガポールに比べると相対的に1人当たりの収入というのは少ないところではありますけれども、マーケットとして大きいといったこと、あるいはベトナムにおいても日本食は比較的ポピュラーですので、そういったところで先ほど幾つか御紹介をさせていただきましたけれども、日本の商品といったものをこれから売り込む可能性というものは大いに私はあるのではないかというふうに考えております。そこで、このベトナムでは、今回が初めてなのですが、埼玉の県産品の販路拡大イベントをさせていただきました。また特に先方のジェトロとかそういったところをお伺いすると、ベトナムの方も比較的アルコールが大好きという話でありますので、日本酒とか、あるいは様々な御紹介をさせていただくといったことを今回させていただきました。我々といたしましては、この両国において、関係者の方々等、それぞれが抱える課題を補えるような、そしてWin-Winになれるような、そんな関係を構築していきたいということで、今回渋沢MIXにおける連携も含めてですけれども、今後につなげたいと考えております。

NHK

  もう1点、季節性インフルエンザの感染予防についてなのですけれども、先ほどの知事の御発言の中でも、小学生、中学生を中心に拡大をしていて、学級閉鎖、学校閉鎖も既に相次いでいるというお話もありましたけれども、現状も分かる範囲で大丈夫なのですけれども、県内の小学校、中学校、高校も含めてですけれども、学級閉鎖、学校閉鎖の状況、数など、あるいはその感染が広がっている特に地域など、そういった点については何か分かることはありますでしょうか。

知事

  まず、学校でありますけれども、小中学校につきましては、直近の第44週、これは10月27日から11月2日を第44週と呼んでいますが、ここにおきましては休校が4校でした。ちなみに43週は0でありましたので、学校閉鎖がなかったものから4に増えました。また、(小中学校の)学年閉鎖は43週が9(学年)であったのが32と急増いたしました。また、学級閉鎖については前の週が43(学級)であったのが44週では120となっており、事程左様に急速な感染拡大がみられているという状況であります。また現在、先週の時点で定点報告をさせていただきましたが、警報が30(人)と先ほど申し上げましたけれども、警報発令の目安である30(人)を超えている保健所は6つの管内で比較的県南地域で多い状況にあります。具体的な保健所管内で申し上げると、鴻巣、南部、朝霞、狭山、幸手、川越がそれぞれ30(人)を超えており、最も多い鴻巣では58.08(人)ということになっております。なお、流行注意報発令前の10月13日の週、これは42週ですけれども、との比較でいうと、県内どの地域でも感染者は3倍以上増加しているという状況でありますので、先ほど地域の話をいたしましたけれども、急激な増加というのは、全ての地域で共通しています。また4つの休校、先ほど申し上げましたけれども、こちらも実は特定の地域には固まっておりません。インフルエンザは、学校がやはり感染源となっているという可能性は高いとも考えておりますので、やはり集団生活を行うような場所、人が集まる場所での対応というものが大変重要だと思いますし、また御自宅におかれましても、お子さんたちが帰宅をされた後、体調の管理、あるいは療養を心掛けていただくとか、あるいは仮に罹患した場合には、十分な回復をしてから登校していただくとか、こういったことに是非とも、留意していただきたいと思っています。

日刊工

  アセアン訪問に関してまず1点なのですが、シンガポール企業と県内企業のオープンイノベーションの推進の件で、付加価値を高めるために情報共有の他にロボティクスセンターであったり、渋沢MIXなどでどういう取組ができるというふうにお考えか教えてほしいです。何か県で作った付加価値の高い製品をシンガポールで(協業)というお話も先ほどございましたので、そこも含めてもう少し具体的に教えていただければありがたいなと思います。

知事

  まず具体的に1つ目はスタートアップや、あるいは現在小さな企業などがシンガポールのスタートアップと出会うことによって、あるいは協業をすることによってビジネスチャンスが拡大する、こういったことがまず1つ目の期待される効果であります。また2つ目は販路拡大であります。これはシンガポールの所得が高いだけではなく、シンガポールは実は第三国輸出も多い国でありますので、シンガポールを拠点として輸出の実績を伸ばすとともに、成長市場を取り込むことによって埼玉県の企業が伸びていくということがやはりあるのではないかと思っています。また先ほど申し上げたとおり、非常に所得も実は多くて購買力平価ベースでいうと、日本の1人当たりのGDPの3倍ぐらいがシンガポールはあります。そういったところでは、所得向上に伴う購買力の増加、またベトナムも伸びている率で言えば、向上していますので、その辺について是非とも協力していただきたい。これもより具体的な話で申し上げると、シンガポール国立大学のブロック71というオープンイノベーションの施設があります。私も実際に今回行かせていただいて、イベントをやらせていただいたのですけれども、ここでは先進的にIT関係のオープンイノベーションを一生懸命おやりになる、あるいはロボット関係を行うということで、先ほど高齢化社会の話もしましたけれども、例えば高齢者の支援、福祉関係の支援ロボット、こういったものについての御関心が高いというふうに我々は見受けました。そこで私たちとしては、向こうで進んでいる部分も一部あります。それと我々の企業が合わさることによって、ものづくりという意味で付加価値が付くところが1つ。それから先ほど申し上げた、まだまだシンガポールは御家庭で見ているところも多いので地域包括ケアのようなシステムと一緒に我々の企業が進出することによって、彼らが進んでいる部分を取り入れていくといったWin-Winの関係ができる、こういった幾つかのパターンが考えられると思っています。

日刊工

  2点目ですけれども、ビジネスアリーナについて伺わせてください。今回、省力化機器であったりロボット、サーキュラーエコノミーであったり、大野知事がこれまで強化してきた中小企業のサポート策であったり、県経済の活性化に向けた取組と結び付く出展内容が多いと思うのですけれども、改めて今回期待していることを伺えればと思います。

知事

  もちろん第一に、このビジネスアリーナにおきましては、是非、多くの方に御参加いただきたい、これが一番期待することであり、そのことによって、お互いに出会うことの効果が最大限に生かされるといいなというふうに思っている、これがまず一番であります。その上で申し上げると、今回、講演会で少しお話をしていただくことで、見ていただくと大体分かると思うのですけれども、新規事業のオープンイノベーションの講演会を行わせていただいたり、あるいはニッチな市場において、しっかりとシェアを獲得することによって生産性を上げていったドイツの例なども御紹介させていただくつもりでございますが、それぞれの企業さんが単に作り、売るというだけではなく、そこにどれだけの付加価値ができるか、あるいは他の企業さんと結び付くことによって、より大きな利益あるいは可能性、こういったものが生み出せるかというオープンイノベーション、ここはやはり我々の大きなターゲットになると考えています。他方で、おっしゃるようにロボティクスやサーキュラーエコノミーというのは、私たちにとっての実は強みでもあります。これ何かというともちろんロボティクスとか、少し先行しているというのもあるのですが、例えばサーキュラーエコノミーなどで言えば、私たちは大きな市場と大きな消費地を生産地とほぼ同じ地域に抱えているということは、そこから排出されたものをサーキュラーさせる上で、とてもいい立地にありますので、やはりこういったサーキュラーエコノミーは、我々がリードすることによって、より効果が高く、また我々がこれを確立すれば、他の都道府県には追随ができない、そういう分野になっていくと考えていますので、その強みを大いに生かしていけるようなビジネスアリーナにしたいと思います。

時事

  アセアン訪問について2点伺いたいのですけれども、冒頭にシンガポール企業庁の人がこちらに来る約束をしたという話がありましたけれども、これは先方の企業庁の人が渋沢MIXに来るとか何か連携を模索するということなのでしょうか。シンガポールの企業庁はスタートアップ支援とかをしている政府組織だと思うのですけれども、日本の自治体である県と政府機関との連携でどういうシナジーがあるのか、期待感を教えてほしいです。あともう1点がベトナムの販路拡大なのですけれども、ジャパンブランド、埼玉ブランドの現地での評判、評価についてちょっと教えていただければと思います。

知事

  最初の企業庁さんの来訪については2点あって、別々だと私は理解していますけれども、渋沢MIXの方には今後ハブアンドスポーク、連携、こういったものをできるということで、相互の協力関係を築くということが目的になると思っています。それから先ほど申し上げた高齢者の方ですけれども、高齢化社会への対応についてですが、実は日本に何回か、シンガポールの企業庁関係者の方、シンガポール政府の方がお越しになって視察をしているそうです。埼玉県が実は先ほど申し上げた、地域包括ケア等の先進県であるということがまだ御理解いただけていなかったので、是非、これは来てみたいという話で、それが追加されたというイメージでお考えいただいてよいと思っています。それからベトナムの方のイベントですけれども、概して参加された方々は、非常に良い印象をお持ちでした。企業さんにしても具体的な取引にはまだもちろんこの会場で至ったわけではないけれども、非常に具体的な提案を頂いたとか、そういったお話も頂きました。その一方で、ある工芸品ですけれども、ちょっとベトナムには厚いのではないか、暑い地域に合わないのではないか、こういった御意見を頂いたので今後工夫したい、そういうふうにおっしゃる方もおられたので、もちろん非常に良い評価を受けた人と、あるいは良いインスピレーションをもらった企業さんがおられたのではないかと前向きに捉えています。

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 幹事社質問

県民の日について【該当部分動画(YouTube)】

NHK

  3日後の11月14日が埼玉県民の日になるということで、そのことについて幾つか聞かせていただければと思います。3日後に埼玉県民の日が控えているというところで、改めて県民の日の意義、目的、その上で県としてどのように盛り上げていかれるのかということについて、知事の所感をお願いできますでしょうか。

知事

  皆さんに以前お話をさせていただいたとおり、3日後の11月14日が埼玉県民の日となります。県民の日は埼玉県が廃藩置県により明治4年11月14日に誕生したことに由来し、明治4年から数えて100年目の昭和46年に制定されましたので今回で55回目の県民の日を迎えることとなります。御質問の意義、目的ですけれども、条例においては「県民が、県の歴史を知り、自治の意識を高め、豊かな福祉社会の実現を期する日」であるとされていますが、県民の皆様におかれましては、条例に書かれているほど固い考えではなく、まずは県民の日があるということを認識していただいた上で、当日御用意させていただいている、あるいは民間の企業さん等に御用意していただいている様々なイベント、キャンペーンを楽しんでいただければと思っています。例えば、県内外60以上の施設で入園料の割引や特典が受けられるキャンペーンが行われるほか、県内の私鉄各社でそれぞれの路線が乗り降り自由になる「記念フリー乗車券」も販売されますので、県内だけでなくてもいいので、とにかく県民が県のことを意識し愛していただき、歴史を持っている、これを認識いただきたいと思っています。また昨年度も2万人近い皆様にお越しいただきましたけれども「県庁オープンデー」というものがございます。ここでも多種多様なものを我々といたしましても、御用意させていただいておりますので、そこへ来ていただくと、よりもしかすると強く埼玉県を知っていただけるのかもしれません。なるべく楽しい催しにさせていただきたいと思っておりますので、是非お越しいただければというふうに考えているところであります。

NHK

  埼玉県民の日ということになると、例年、埼玉県の存在感みたいなところに焦点が当たるようなイメージがありまして、よく言われているのが「ダサいたま」というフレーズとか、あと、今年は発表された最新の魅力度ランキングで、埼玉県が最下位だとありました。その一方で、埼玉に住む方々、埼玉出身の方々、「埼玉って実は住みやすい」というふうに感じてらっしゃる方も多いような印象も受けるところであります。こうした埼玉県の存在感、魅力度、知事はどのように見られているかということについて御所感お願いできますか。

知事

  お話のとおり、埼玉を住みやすいと感じておられる方は、県内外問わず多いと思っています。御指摘の魅力度ランキングで、ひどいランキングにしていただいた株式会社ブランド総合研究所の「地域ブランド調査」においても、実は「教育・子育て」は全国第2位で高いですね。あるいは「生活や交通の利便性・快適さ」は4位、私は1位だと思いますけれども4位であり、また住みやすさ・住んでみたいかを表す「居住意欲度」が実は16位なのです。したがって軒並み「住みやすい」という項目はとても上で、安心・安全な埼玉県、そして住みやすいや便利な埼玉県というのが評価なのです。ところが、なぜこれ最下位になっているかというと、観光などでの埼玉県のイメージが実は最下位で、それが足を引っ張っているという状況で、結果として魅力度ランキング最下位となっています。したがってこのブランド総合研究所の調査でも、埼玉県は住みやすく利便性が良いが観光で来る場所ではないと、こういう評価になっています。この会社だけではなくて他の調査でも、例えば民間の、不動産賃貸会社が実施した、「いい部屋ネット街の魅力度ランキング2025」では、埼玉県は総合16位、生活利便性では3位と上位になっています。県の魅力というのは多分、どこを魅力と感じるかは人によって違うと思いますけれども、他方、住みやすさについては、多くの方々から非常に高い評価を受けていると考えておりますので、是非そこをアピールしていきたいと思っています。ちなみにどことは申し上げませんが昨年度最下位であった県の県知事さんからは、「最下位だと注目してくれるけれども、下から2番目が3番目になると注目してくれないので、注目してもらう最下位のうちにPRをしたほうがいい」というアドバイスを頂いておりますので、埼玉県目一杯住みやすいということを、この1年の間にPRしてまいりたいと思っています。

NHK

  今年県民の日が金曜日ということで、県民の日で児童・生徒の方々がお休みになることを考えると、土日を含めた3連休というふうに捉える方々も多くいらっしゃるということで、例年以上に旅行などで県外に出る方というのが多くなることが想定されるかなと思います。昨年、知事は会見の場で「どこにいても埼玉のことを思ってさえくれていれば」ということを、そういった趣旨の御発言があったかと思うのですけれども、そういった点も踏まえて、県民の日に県外へ出る動きというのが毎年見られることについて、所感お願いできますでしょうか。

知事

  県民の日、県内の多くの学校がお休みになりますので御指摘のとおり、今回3連休になる方も多いと思っています。これを機に、県外でお出掛けになる方もおられるでしょうし、県内でお過ごしになる方もおられるでしょうし、県民の皆さんが、県に思いをはせながらお過ごしをいただければ、それが一番だというふうに思っておりますし、県外の方が帰ってくると、やはり埼玉住みやすかったと、そう思っていただけるのではないかというふうに思っています。

NHK

  埼玉県民の日に合わせて、知事からも今、御発言もありましたけれども、県内のみならず近隣の関東圏、あるいは離れている場所だと東北地方とかまで、様々な施設などで割引サービスに力を入れるように今なっていて、そういった意味では埼玉県民の日というのは埼玉県だけではなくて、他の都県も巻き込んだ一大イベントになるような印象も受けるのですけれども、こうした埼玉県民の日の影響の広がり、波及効果については、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事

  まずは埼玉県民の日に関心を抱いていただき、協賛いただいている県外施設の皆さんには感謝をしたいと思っています。こういった埼玉県民の日に御協賛いただける企業施設が広がるということは県民の方々に楽しんでいただける機会が広がるということになりますので、この県民の日をみんなで祝う機運を盛り上げていただけるものと、評価、感謝したいと思っています。

NHK

  最後に、他の都道府県にも、それぞれ都道府県民の日というのを定めているところも多くあるかと思うのですけれども、その中でも埼玉県民の日の盛り上がりというのは、私も埼玉県出身ではないですけれども、やはり自分の出身県を考えてみても、やはり盛り上がりというのが群を抜いて目立っているような印象を受けます。埼玉県民の日がなぜ、ここまでの盛り上がりを見せるのかということについて、知事がどのように考えていらっしゃるのかお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

知事

  確かに、埼玉県民の日というのは盛り上がっているようで、ある県の県知事さんがその県には県民の日がないので、埼玉県で勉強したいということでいろいろ教えてくれという、そういったお話も頂いています。都道府県民の日を定めている自治体は、調べてみたら全国で19都道府県あるそうです。ただし、県内の小中学校、高校の多くが休業日となるのは埼玉県を含め7都県と少数派だそうです。学校が休みというのは1つ盛り上がる理由かなと思っています。それから県だけではなくて、市町村や企業が協力してくれているところも大きいと思っていて、例えば、川口市立科学館、川越市立美術館なども、県民の日なのですが無料、そして、民間のレジャー施設、温泉施設がお安くなるとか私鉄など、オール埼玉で県民の日を盛り上げていただいています。埼玉県民、魅力度だとかあるいは県民意識とか、愛着度についていろいろ言われることもありますが、実際に本県に住んでいる方々が埼玉に愛着を持っていただける日だと私は思っています。この県庁オープンデーも、様々な企業や団体とりわけNHKさいたま放送局さんにも御協力を頂き、盛りだくさんの内容となっていますので、11月14日には埼玉県民の日を大いに楽しんでいただき、より一層、埼玉愛を深めていただきたいと思っておりますし、今年は(ダンスボーカルユニット「TRF」のダンサー)SAMさんも来ていただけるということでありますので、是非、みんなで盛り上げていただきたいと思います。

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 その他質問

リチウム蓄電池に起因する火災事故対策の強化に係る環境大臣政務官への要望について【該当部分動画(YouTube)】

NHK

  2点お伺いしたいのですけれども、昨日、様々東京の方で(国への)要望に行かれたというのも、(報道)発表事項として把握していまして、その中で、リチウム蓄電池に起因する火災事故対策の強化についてということで、環境大臣政務官の方に要望されたというのがあったかと思います。このタイミングでリチウム蓄電池に起因する火災事故対策の強化について、埼玉県として要望したことの意義、目的、その辺は、知事はどのようにお感じになっているか教えていただけますでしょうか。

知事

  まず、埼玉県といたしまして、このリチウム蓄電池に起因するかどうかは明確でない部分もありますけれども、本年1月以降、既に2つのごみ処理施設において、大規模な火災事故が発生しています。これまで、市町村のごみ処理施設の火災の約7割がリチウム蓄電池に起因をすると考えており、やはり県といたしましても、このリチウム蓄電池の処理に対しては無関心ではいられません。このような中、埼玉県としては、これまでリチウム蓄電池の適正な処理を呼び掛け、普及啓発を行ってまいりました。例えば埼玉県においては、これまで、例えば電車内の広告であったり、あるいはごみ出し場におけるチラシの貼付であったり、あるいは様々な形での呼び掛けを市町村と連携をしながら、市町村の市報というかそういったものに載せていただいたりと本当にいろいろなことをやってきました。ただ、普及啓発だけで、残念ながら混入を根絶するのは難しいということとなります。また、仮に施設で稼働停止するような事態になると、何十万の住民や事業活動に深刻な影響が及んで、復旧までに大変な経費も掛かるのみならず、今年発生した案件で申し上げれば、隣の都・県境をまたいだところにまでお願いをしなければいけない、こういった状況もあり、たった1つのリチウム蓄電池が、大変な状況を引き起こすということが、我々としても懸念されるところでありました。そこで埼玉県では、リチウム蓄電池の啓発だけではなくて、安全に回収する方法を県の環境科学国際センターで県として独自にやらせていただいたり、あるいは先ほど質問にも一部ありましたけれども、市町村と連携して安全な分別回収に向けた実証実験を行っておりますが、リチウム蓄電池というのは埼玉県だけの課題では私はないというふうに思っており、特に啓発を進めるにせよ、メーカーさんに働き掛けるにせよ、あるいは分別の方法を考えるにしても、日本全体で共通でやったほうがはるかに効果的だというふうに考えています。これが私たちが考えた背景であります。そこで今回3つの要望をさせていただきました。1つ目は、国内で販売されるリチウム蓄電池を使用している製品全てにその旨を表示して、そして分別排出しやすい構造とするルールを検討してほしいということであります。これは背景といたしましては、これは埼玉県だけではありませんけれども、実はリチウム蓄電池が入っているかどうかすら分からない、そういったところで、我々としても適切な取扱いを県民の皆様に行っていただくためには、やはり、しっかりとしたルールを決めてほしい、これが1つでございました。そして2点目として、ごみ処理施設の火災の被害を最小化するために、消火設備等の導入に対する財政支援を拡充していただきたいということであります。そして3点目については、リチウム蓄電池を含む産業廃棄物が他の廃棄物と混合することにならないよう、これは産業廃棄物ですから企業さんですけれども、適正処理に必要な措置を講ずる旨を法令等で明確に定めてほしい、これは個人ではなく、産業廃棄物となるものについて法令がないために、結果として企業が責任を負うことになっていないというのが現状でありますので、リチウム蓄電池についてのルールを法令で是非作っていただきたい、このお願いを3点させていただいたというのが昨日の状況でございました。なお、要望させていただいた政務官の方からは、このリチウム蓄電池に対する懸念というものは共有する、そして、消火設備等に対する財政支援等については今後検討する、ルール等について前向きに検討させていただきたい、こういうお話を頂きました。

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保育士の処遇改善と人材確保の推進等に係る内閣府特命担当大臣への要望について【該当部分動画(YouTube)】

NHK

  もう1点、保育士の処遇改善、人材確保の方の推進等の要望というのもされてらっしゃるかと思うのですけれども、やはり特に保育士の処遇改善については、東京都の格差という点で、千葉、神奈川県知事とも、既に要望の方にも行かれたりとかされたこともあると思いますけれども、改めて保育士の処遇改善、人材確保の推進などについて昨日の要望の内容も含めて、知事の御見解をお願いします。

知事

  昨日、黄川田(きかわだ)こども政策の担当大臣に対して、私の方から、これはもう既に何度も何度も、国に対してはお願いをさせていただいていることではありますけれども、こども家庭庁への要望ということで、埼玉県として是非お願いしたいということで、保育士の処遇改善についてお話をさせていただきました。この件につきましては、実は私が説明をした瞬間、黄川田大臣、埼玉県選出の大臣でありますので、実は埼玉県選出の議員として要望も何度もさせていただいたり、あるいは直接、事務方が黄川田事務所に行かせていただいたりということで、黄川田大臣の方から、もうすぐに「よく分かっています」と。(要望は)2点あって、1つは以前ちょっとお話をしてありますが、もう既に今行われているものも、私は不公正だと思っていますけれど、それ以上に新たな令和6年8月の人事院勧告が適用されると更に悪い状況になって東京都との格差が広がるということで、令和6年12月、当時の三原内閣府特命担当大臣に、私の方から令和7年4月からの見直しを行わないでいただきたいというお話をしたところ、当面見直しは行わないということになりましたが、この問題の解決には至りませんでした。そこで、この当面ではなくてここについては見直してほしいと、そこについては大臣の方から今の状況ですらあまりにもおかしいのでこれは指示をしているし、今後もフォローアップしたい、こういった非常にありがたい言葉を頂きました。他方で、例えば東京都と埼玉県、あるいは千葉県、神奈川県もそうでしょうけれどもこの差については、私は適正な経済指標を反映していないと考えていますが、そもそもそれがいいかどうかはちょっと別として、これは置いといて、他のお給料とか全ての体系にも関わるので、この保育士の部分だけ除くわけにはなかなか難しいといった議論も政府内にあるそうです。そこで私の方から、特に保育士については、今でも不公正だとは思うものの、その部分の議論は除いたとしても、保護者は東京まで混雑の中連れていって(こどもを)預けるよりも、地元で預ける方が多いのですね。ところが保育士として働く人は、東京に行ってより高い公定価格で支えられるということになれば、これはニーズがかみ合わないことになりますので、これはおかしいということで、私の方からお願いをさせていただきました。またこれプラスというか、私の方から、これは黄川田担当大臣、それから経済財政政策担当の岩田副大臣に対しても同じことを申し上げましたけれども、そもそも、公定価格については、政府が民間に人件費を上げてください、給料を上げてくださいという話をしている以上、まず公定価格をしっかり上げてくださいと、民間ではなく企業よりもまず政府が隗より示せということを昨日もお話をさせていただきました。  (終)

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